熱気を生んだオールナイトニッポン伝説とは?

アナザーストーリーズ 運命の分岐点

9月17日(火)[BSプレミアム]後9:00
9月23日(月・祝)[BSプレミアム]後11:45(再放送)

深夜ラジオの草分け「オールナイトニッポン」。1967年の放送開始以来、半世紀以上にわたりその時代の若者の心をとらえてきました。

人気が圧倒的なものになったのは、1973年から80年代にかけて。タモリ、ビートたけし、明石家さんまといった、後のお笑い界のスターたちがその才能を発揮。ミュージシャンや俳優、落語家など多彩な人々も集い、今も全国の若者たちを巻き込んで深夜放送が続いています。

その裏舞台と熱気に迫る9月17日(火)放送の「アナザーストーリーズ」は、一体どんな内容なのか。あのねのね、笑福亭鶴光、タモリ、松山千春らがパーソナリティーをつとめる放送を聞いていたという中村裕ディレクターに番組について聞きました。

 若者に着目したオールナイトニッポン

──オールナイトニッポンを取り上げた経緯は?

アナザーストーリーズでは、これまで「太陽にほえろ!」など時代を築いてきた番組について、他局のものであっても取り上げてきましたが、「オールナイトニッポン」も深夜ラジオの草分けとして取材したいと考えていました。番組が始まったのは1960年代。59年に現在の上皇様ご夫妻がご成婚、そして60年代に入ると東京オリンピックなどでテレビの普及が進み、ラジオ離れが心配されていました。

そんな中、亀渕昭信さんは、ある新聞記事からリスナーの心、さらには外務省までをも動かした大きなムーブメントを起こします(その内容は番組でお伝えします!)。今回、その当時の音源が亀渕さんのご自宅から見つかりました。音源とともに、亀渕さんのお話をお届けしたいと思います。

パーソナリティー時代の亀渕昭信さん

1973年、亀渕さんは総合プロデューサーに転身。タレントなどをパーソナリティーに抜てきするようになり、新たな盛り上がりをつくりだします。中でも、あのねのねの放送は数々の伝説を作り、アメリカの航空機メーカー・ロッキード社の汚職事件のさなかに、ロッキード社に生電話したという話についても伺います。今じゃ考えられないですよね(笑)。

そして、亀渕さんがパーソナリティーに抜てきした鶴光さんは、エロトークをさく裂させ、全国のPTAから抗議が殺到。しかし、それが大いにウケて、あるとんでもないことを成し遂げるんです! 第1の視点では、あのねのね、鶴光さん、小林克也さんが登場し、数々の伝説を作った当時を振り返ります。

あの事件、この事件に亀渕さんあり? 当時を振り返ります!

第2の視点では、“クラスの中心ではない”若者の心をつかんだビートたけしさんにスポットをあてます。

たけしさんは初回放送のときに「これはナウい君たちの番組ではなく、ワタシの番組です!」と言い切り、自身が好きなこと、身の回りに起こったバカ話をしゃべるという斬新なスタイルで放送をしていきます。

言葉通り、野球や相撲、映画に小説といった彼の個人的な関心事についてトークを展開します。そうやって批評していくうちに、「自分がやったらどうなるんだろう」と好奇心が生まれてきたそうで。それが後の“北野武作品”につながっていったのかもしれないという貴重なお話も、たけしさんから伺えました。ほかにも、「当時どんな放送にしたかったのか」「パーソナリティーを引き受けた理由」という質問もぶつけています。

当時を語るビートたけしさん

また、たけしさんの放送スタイルは、後のDJやパーソナリティーと呼ばれる人のひな形になったとも言われています。たけしさんが話す“江戸弁”もウケたんですね。口調は荒いですがなぜか心が伝わる。そこも人気となったところだと思います。たけしさんのパートは、松村邦洋さん、現役パーソナリティーでテレビ東京プロデューサー・佐久間宣行さんにもお話を伺っています。

でも、たけしさんが取材を受けてくれると聞いてうれしかったですね。オールナイトニッポンへの愛着のようなものを感じました!

そして第3の視点は、秋元 康さんです。
秋元さんには、「ラジオとどんな関わりをしていたのか」「ご自身にどんな影響があったのか」を中心に伺いました。

秋元さんは、ニッポン放送にパロディードラマの台本を送ったことがきっかけで当時の亀渕さんの目に止まり、やがてニッポン放送の放送作家になりました。秋元さんは、そこで修行したことが後の音楽プロデューサーや作詞をするときの原点になっているという話をしていただきました。

作家として担当したタモリさんの番組では、時代のニーズや統計などに沿わなくても“ちゃんとリスナーに伝わる”という経験もしたそうです。その出来事が作詞をするときにも役立ったそうで…。また、「ブームの仕掛け方もオールナイトニッポンで学んだ」というお話も伺いました。

自身の原点を語る秋元 康さん

 松嶋菜々子があのタイトルコールを!

──ナビゲーターの松嶋菜々子さんにも、あることをしていただいたそうですが。

そうなんです! あの有名な“タイトルコール”を、この番組の冒頭でしていただきました。ニッポン放送さんからは「どんどんやってください!」と承諾をいただきましたので、そこにも注目してほしいです(笑)。

──最後に、メッセージをお願いします。

それまでの深夜放送は、歌謡曲や演歌を流す録音の番組が中心で、「オールナイトニッポン」は、若者向けに何かできないかとスタートしました。それから放送は半世紀以上たった今も続いています。取材して分かったのは、当時の熱気はもちろん、「今まで誰もやってこなかったことに挑戦する」「リスクを覚悟でやる」ということです。そういった“僕たちが忘れていること”に気づかされるのではと思いました。

企業努力や組織の強さも含めて、テレビを作る人だけではなくすべての“ものづくり”をする人たちへのメッセージにもなっていると思いますので、ぜひご覧いただければと思います。

「オールナイトニッポン」の番組の秘話や、はちゃめちゃな伝説に迫ります。ぜひご覧ください! また、9月24日(火)は、ABBA の「ダンシング・クイーン」を特集。こちらもお楽しみに!

「アナザーストーリーズ 運命の分岐点」

【放送予定】9月17日(火)[BSプレミアム]後9:00
9月23日(月・祝)[BSプレミアム]後11:45(再放送)

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