華麗なる晩餐会の舞台裏で何が!?

即位の礼 晩さん会 密着・ホテルマンの1か月

2020年1月2日(木)[BSプレミアム]後9:00

2019年10月22日。天皇陛下の御即位を披露する儀式「即位の礼」が行われ、翌日には「内閣総理大臣夫妻主催晩さん会」が開催されました。
晩餐会のメニューに託された使命は、「日本を伝える」──。
華麗なる晩餐会の舞台裏で働くホテルマンたちの準備から本番まで、知られざる1か月に密着しました。

現場取材を担当したのは、伊川義和プロデューサーと伊東亜由美ディレクター。
“舞台裏の、舞台裏”を聞きました!

 本番前日のリハーサルから大混乱で…

──取材を振り返って

伊川:正直に言いますと、前日のリハーサルから大混乱で、“これは本番どうなるんだろう”とずっとドキドキしていました。晩餐会には、180か国600人の賓客が出席したのですが、直前まで人数が決まらず、さらには出席者の3人に1人が宗教上や体質などの関係で特別メニューの対応をしなければならなくなり…。

伊東:それでも、最後まで妥協しないでサービスに取り組んだホテルマンたちを、どこまで番組で伝えられるか…本番も怒とうでしたが、今は編集作業(12月中旬時点)でバタバタです(笑)。

──ちょっとだけ、詳しい内容を教えてください!

伊川:料理のテーマが、日本の食文化を世界の方々に知ってもらおうという「日本を伝える」だったので、“メニューがどう生まれていったのか”、そして当日、“その料理の配膳終了まで”を軸に、時系列でお届けします。

伊東:番組では料理人たちと、ウエイターの2チームを中心に取材をしました。まず、メニュー作りのためグランシェフ(総料理長)が向かったのが、栗が名産の兵庫県三田さんだ市、雑穀で有名な岩手県軽米かるまい町などです。前半は、日本の食材を使った新たなメニューの物語、“平成の即位の礼”のときにも振る舞ったふかひれ料理を令和によみがえらせるなど、料理人たちがチャレンジする姿をお届けします。

当日の料理はこちら!

──ということは、後半はやはり当日の模様ですか?

伊川:後半は、出席者全員に6品を70分で出し切るというウエイターたちのミッションを追っています。晩餐会といっても食事をするだけではなく、日本の伝統文化を披露するなどの文化行事もあり、前日にウエイターたちに与えられたリハーサルの時間は、2時間のみでした。

伊東:来賓はVIPですので、どうやって「最高のおもてなし」を提供するのか。全国の系列ホテルから集められた350人のウエイターたちが奔走します。後日、ウエイターたちを取り仕切るマネージャーにお話を伺ったら、「前日は絶望していました」とおっしゃっていました。

350人のウエイターを仕切る会場マネージャー

──その様子も…?

伊川:とらえています。ホテル的には、これまで1000人規模の結婚式やパーティーは行ってきたそうですが、ウエイターが350人というのは初経験だったそうです。あまりにもウエイターが多すぎて通路が渋滞するということもありました。

伊東:私たちはカメラ3台、11人のチームで動いていましたが、リハーサルの時点から同時多発的にいろいろなことが起こるので、ウエイターを追いかけるカメラ、特別メニューに対応する責任者をとらえるカメラ、もう1台は厨房に、と役割分担をして同時進行で撮影しました。

伊川:個人的に、「ホテルのおもてなし」というのは白鳥のようなものだと思っているんです。裏の努力は決して見せず優雅、だけど水中では足をばたつかせているという。しかし今回の密着では、その裏側を全部見せてくれました。しかも即位の礼の晩餐会ですから、貴重なものになるのではと思っています。

 ホテルマンたちの人間味のある部分もお見せしたい!

──そこまでドタバタだったと聞くと、実は修羅場だったのでは? と思ってしまいますが…。

伊東:まさに前日から当日は切迫した状況で、特別メニューの対応も本番の1時間前までやっていましたが、撮影に怒ったりする人はいなかったです(笑)。基本的には、想定外なことがいつ起こってもいいように日々お仕事をされている方々ですし、“人が好き”な人たちなのかなという印象です。

伊川:みなさんのキャラクターも見ていただきたいですね。

伊東:そうですね。とっても“キャラ立ち”している方が多く、和洋中のシェフ、パティシエ、ブーランジェ(パン職人)なども、三谷幸喜さんの映画に出てくるような個性的でチャーミングな方ばかりでした。取材していくにつれて、そういった方々の人柄が魅力的で、あの場面もいい、この場面もいいと編集していったら、最初の試写は3時間ぐらいの超大作になってしまいました(笑)。

──なかでも印象的だった言葉は?

伊東:「黒子」としてのプロ意識を話してくださったグランシェフ、そして「歯車」と語るシェフの言葉は心に残りました。ホテルの仕事って、料理を作るにしても数が多いので分業制なんですね。食材を切り分ける人、最後にソースをかける人、全体を見て指示を出す人など、誰もが大事な黒子で、ひとり欠けても成功できない。すべての歯車がかみあって初めて、成功できるということです。

自身を「黒子のプロフェッショナル」と語る中島グランシェフと「すべての歯車が重要」と語るシェフ

伊川:最初はホテルマンのプロフェッショナリズムと、華やかな世界の華やかなサービス、そして極上の料理を撮りたいと思っていましたし、実際にお届けする予定です。しかし、密着取材をすると、だんだんと「ふだん見られないような世界の裏側を見たい」「裏側の人たちの思いを聞きたい」という気持ちも膨らんでいったんですね。番組では、そういった人間味のあるところもお見せできたらいいなと考えています。

──でもまだ編集中なんですよね?

伊東:本当はもうちょっと放送時間を長くしてほしいです(笑)。

伊川:それは難しいので…何とか短くできるように編集を頑張ります!

各国のVIPが集まる晩餐会

晩餐会は果たしてうまくいったのか、そして編集作業は終わるのか??
ナレーションは、上白石萌音さんです。ぜひお楽しみに~!

「即位の礼 晩さん会 密着・ホテルマンの1か月」

【放送予定】2020年1月2日(木)[BSプレミアム]後9:00 

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