年明けは、寅さんで家族団らん♪

男はつらいよシリーズ ほか【渡辺祥子のシネマ温故知新】

プレミアムシネマ1月の注目作品

2019年の年末には映画館でシリーズ50作目にあたる新作『男はつらいよ お帰り寅さん』が公開されたが、こちらプレミアムシネマでは「年越し映画マラソン」に続いて、若くして亡くなった名女優・太地喜和子がマドンナの『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』(1976)と、『武士の家計簿』(2010)にも出ている松坂慶子のマドンナが華やいだ美しさを見せる『男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎』(1981)の2作が登場する。

新作でも寅さんの渥美 清は昔の映像を利用して何の違和感もなく登場しているが、同じ時期に劇場公開されている『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』でも、すでに亡くなっているキャリー・フィッシャーのレイア姫(今回は将軍になっている)が普通に登場して驚かせる。彼女の場合はすでにシリーズ9作目への出演が決まり、撮影されていた映像があったために何の違和感もない映像が出来上がった。

『スター・ウォーズ』は第1作から第9作目の『スカイウォーカーの夜明け』までに42年の歳月が流れているが、われらが寅さんのシリーズは1968年10月から半年間にわたって放送されたTVシリーズが映画の前身。これが大ヒットしたため、たちまち映画化が決定。1996年に寅さん役の渥美 清が亡くなるまでシリーズが続いた。記念すべき第1作は1969年に誕生。マドンナは光本幸子だった。一応シリーズ最後の作になった48作目の『男はつらいよ 寅次郎紅の花』は1995年の製作。特別編として渥美 清亡きあとの1997年に製作されたのは山田洋次監督が「僕にとってもベスト5に入る作品」と言っている第25作『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花』(1980)に撮りおろしを加えた《特別編》。これはCGを駆使して誕生した。ということで『男はつらいよ』のシリーズは28年ほどの間に一人の俳優が同じ役を演じ続けて49作が作られたということになる。そして過去のマドンナのシーンを集め、寅さんのモテっぷりを見せるのが50作目の「男はつらいよ お帰り寅さん」だ。

【放送日時】
年越し映画マラソン「男はつらいよ」
1月1日(水・祝)[BSプレミアム]後2:06〜3:39

年越し映画マラソン「男はつらいよ 柴又慕情」
1月1日(水・祝)[BSプレミアム]後3:39~5:28

年越し映画マラソン「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」
1月1日(水・祝)[BSプレミアム]後5:28~7:00

プレミアムシネマ「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」
1月6日(月)[BSプレミアム]後9:00~10:51

プレミアムシネマ「男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎」
1月13日(月)[BSプレミアム]後9:00~10:45

プレミアムシネマ「武士の家計簿」
1月20日(月)[BSプレミアム]後9:00~11:10

2019年は『ボヘミアン・ラプソディ』が大ヒットしたり、『ロケットマン』や『アリー/スター誕生』が話題になったりして、音楽に関係する映画が注目されたが、2020年が始まる1月は主題歌の大ヒットで息の長い人気を持ち続ける映画が2本ある。

ベン・E・キングの歌う主題歌を聴くたびに懐かしさをかきたてられ、仲良し4人組の少年たちを思い出すのが『スタンド・バイ・ミー』(1986)。少年たちの中でも、クリス役だったリバー・フェニックスが忘れられないのは、彼自身が23歳の若さで亡くなってしまったから。いまでは彼の弟のホアキン・フェニックスが『ジョーカー』(2019)の主演で大評判になるなど、大物性格俳優になっている。

【放送日時】
プレミアムシネマ「スタンド・バイ・ミー」
1月27日(月)[BSプレミアム]後9:00~10:30

もう1つの主題歌でよく知られる映画が、英国のパブリック・スクールに通う少年少女の初恋と結婚宣言がかわいい『小さな恋のメロディ』(1971)。ビー・ジーズが歌う主題歌「メロディ・フェア」が大ヒット。主役のマーク・レスターは『オリバー!』(1968)の主役で注目されて出演が決まったが、大人になってからは芸能界に進まず整体師になったという。

【放送日時】
プレミアムシネマ「小さな恋のメロディ」
1月10日(金)[BSプレミアム]後1:00~2:47


渡辺祥子

【コラム執筆者】渡辺祥子(わたなべ・さちこ)さん

共立女子大学文芸学部にて映画を中心とした芸術を専攻。卒業後は「映画ストーリー」編集部を経て、映画ライターに。現在フリーの映画評論家として、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ等で活躍。映画関係者のインタビュー、取材なども多い。また映画にとどまらずブロードウェイの舞台やバレエなどにも造詣が深い。著書に「食欲的映画生活術」、「ハリウッド・スキャンダル」(共著)、「スクリーンの悪女」(監修)、「映画とたべもの」ほか。

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