依存症患者と家族の本音に耳を傾けてみませんか?

病院ラジオ~依存症治療病院編~

2月11日(火・祝)[総合]後10:50
2月29日(土)[総合]後3:05<再放送>

病院にラジオ局を開設したら、患者やその家族からどんな思いが聞けるだろう──?

「病院ラジオ」は、お笑いコンビ・サンドウィッチマンが、病院に臨時のラジオ局を開設! 患者やその家族から、ふだんはなかなか言えない本音を聞き出し、それぞれの思いをリクエスト曲にのせてお届けする新感覚のドキュメンタリーです。

第4弾となる今回の舞台は、神奈川県にある「国立病院機構 久里浜医療センター」。日本で初めてアルコール依存症の専門病棟を設立した病院で、アルコールやギャンブル、ゲームなどさまざまな「依存症」の治療が行われています。依存症患者とその家族の思いを、リクエスト曲とともにお届けします。

サンドウィッチマンのお二人に、これまでの「病院ラジオ」も振り返ってもらいながら、「依存症治療病院編」の見どころを聞いてきました。

最初は「僕たちで大丈夫かな」と思った

──まずは、この番組はどんな番組なのか教えてください。

伊達:僕たちが病院にラジオブースを作りまして、患者さんの話を聞くんですけど、「この時間に放送するよ」とビラを配ったりもしている、手作り感あふれる番組になっています。

富澤:ラジオをテレビで放送するという、ちょっとややこしい感じなんですけど。

伊達:そうですね(笑)。でもさ、こっちは話を聞きたいわけだから、ラジオ形式で、1対1で話せるっていうのがいいよね。みなさん、初対面のおっさんたちに、ちゃんと病気のことや病気になって考えたことを教えてくれるんですよね。“伝えたい”という気持ちが伝わってくるんです。

富澤:僕らはテレビを見てくれる方々の代弁者というか、「それってどういうことなの?」「詳しく教えてほしい」という素朴な疑問をぶつけているといった感じですね。

──これまでを振り返っていかがですか?

伊達:第1弾(2018年8月放送)は思い出深いですよ。大阪にある循環器病を専門としている病院に行ったんですけど、この番組の企画を聞いたときに、「僕たちで大丈夫かな」と思っていたんです。

富澤:最初に出ていただいたミヨコさんに救われたよね。ご自身のことを明るく話してくれたんです。そこで僕らのスタイルも決まったというか。緊張していたんですけど、ほっとして、楽にしゃべれるようになりました。

自身について明るく話すミヨコさん

伊達:第2弾の「子ども病院編」も思い出深いよね。反響が大きかった回でもありました。我々も子どもがいる父親として、子どもたちに笑顔になってくれたらと思って行ったんだけど、非常に活気があって、逆に僕らが元気をもらいましたね。

富澤:心が強い子が多かった印象だなあ。

伊達:そう! そして自分の病気をちゃんと説明できるんだよね。

富澤:覚えているのは、紫外線に当たっちゃいけないというアラタくん。病気のことを話すなかで、「これがアラタだ」って言うんですよ。

伊達:あの言葉よかったよなあ。僕もああいう子どもになりたいですね。

富澤:尊敬すべき子でしたね。

伊達:ちょっと、スルーしないでよ! こんなデカいおっさんが「子どもになりたい」って言ってんだから。恥ずかしいだろ。

富澤:すみませんね(笑)。僕たちが好きだって言ってくれたシュンくんも、あのときは学校に行きたくないって言ってましたが、僕たちに「ちゃんと行く」って約束してくれたんだよね。学校、行ってんのかなあ。

伊達:それから第3弾は、がんと闘う方がいる病院ですね。ここは、バレーボールをやっていると話してくれたセイくんの印象が強いよね。

富澤:よくしゃべるんだよね、この人(笑)。

伊達:放送で使われたのは、その中の100分の1ほど(笑)。正直、全員覚えていて、本当に思い出したりしています。

病院内にて

第4弾は「依存症治療病院編」

──そして、今回放送の第4弾は、神奈川県にある「久里浜医療センター」です。どんなところなんでしょう?

伊達:依存症を治療する病院なんですけど、アルコールやゲームなどの依存症を治療している方々にお話を伺ってきました。

富澤:僕らは2人ともお酒が飲めないから、依存するのって、気持ちの問題なんじゃないかと思っていたところもあったんです。

伊達:でも、依存症は病気なんですね。

富澤:手の届くところに誘惑がある。そのなかで闘病するつらさも、今回初めて知りました。優しそうなおじさんや、バリバリ働いている男性、若い方もいて、みなさん病気に負けないように必死で立ち向かっていましたね。

伊達:病院の場所もいいところじゃなかった? 海が見えて空がきれいで。病気と向き合うにはいいところだと思いましたね。

富澤:ぜひみんな行ってほしいですね。

伊達:病院に行ってほしいっておかしいだろうが。行ってほしいのは土地にね。

病棟からは海が見えます!

──患者さんとふれあったことで、ここを知ってほしいなというところは?

伊達:依存症まではいかないにしても、「お酒を飲まないと眠れない」「毎日飲みに行っている」という人って結構いたりしません? そうなのかもという人がいたら、番組をオススメしてみてください。

富澤:たくさんの人に見てもらって、こういう病気と闘っている人がいるということを知ってもらいたいですね。みなさんのリクエスト曲も、共感する部分があると思います。
そういえば、僕の子どもの学校の先生もこの番組が好きだって言ってくれているらしいです。

伊達:出演番組の中で、「見たよ」と言われる回数が一番多いのが「病院ラジオ」なんですよ。僕も、病院を訪れるたびに、人生観が変わる番組だなと毎回思うので、それも伝わったらうれしいですね。

制作者からのメッセージ
齋藤真貴プロデューサー

元々は1本きりの開発番組として始まったこの番組ですが、今回は第4弾。ゆくゆくは年に何本か作れたらいいなと思っていたものが、大きな反響もいただいて、ここまでこぎ着けました。

今回は、依存症を治療する病院へ伺いました。精神疾患と向き合う患者さんたちの思いを届けたいと思っていたので、そのリアルな思いをお聞きし、依存症はどういうものなのか、決して他人ごとではないということを、多くの方に知っていただける機会になったらいいなと思っています。

今回の患者さんたちも、たくさん話してくれました。なかには「依存症ということで気持ちの弱い人間とレッテルを貼られていると感じている、だからこそあまり公表したくない」という方もいました。でも、多くの人が「これは病気で回復できるものなんだ」「それを分かってほしい」というモチベーションが強く、入院生活についてや過去の話、家族のことなどを積極的に話してくださいました。

そして、ブースに来てくださる方のリクエスト曲も流しているのですが、今回は、「この歌詞に励まされる、今の自分と重なる」と、曲への思いを具体的に話してくださる方が多く、どんなフレーズが心の支えになっているかなどにも注目して、見ていただければと思います。

*  *  *  *  *

番組には、病院からの声も多く寄せられています。患者さんたちがふだんなかなか言えない思いを吐露できる機会は、とても貴重だとのこと。実際、ラジオブースに来てお話しいただき、「話せてよかった」と言っていただくと、やってよかったなと思います。

病院にいる人たちみんなでラジオを聞けるのも、患者さん同士が思いを重ね合わせることにつながっていると思います。例えば、初回に出てくれた心臓移植を待っている女の子は、ラジオを通して移植経験者の話を聞きました。ラジオで思いが交錯するというか、空間を越えたつながりみたいなものが生まれるところが、「病院ラジオ」の味わいかなと思います。

そこには、サンドウィッチマンさんの“受け止める力”も、もちろんあります。実際、「入院生活はつらい」「治療がきつい」とおっしゃる方もいます。ラジオブースでお話しになる時間は、少しでも笑顔になれるといいなと思って、サンドウィッチマンさんにお願いしました。お二人は、日ごろのなにげない場面を聞き出すことができるんですね。その対応がすごく勉強になりますという医療関係者のつぶやきを見かけたことがあるほどです。子ども病院へ行った際は、予防接種もして収録に臨んでいただき、病棟から外に出られない子どもたちも喜んでくれました。

番組は、患者さんやその家族だけでなく、ご覧になってくれた方が、「自分は何ができるんだろう」と考えるきっかけになったらいいなと思っています。そして、さまざまな病気に向き合う患者さんや家族に、少しでも思いを馳せていただけたらうれしいです。

依存症の患者さんがどんな生活を送り、どんな気持ちで回復に向けて歩んでいるのか。
番組を通して、患者さんやご家族の思いに耳を傾けてみてください。

病院ラジオ「依存症治療病院編」

【放送予定】
2月11日(火・祝)[総合]後10:50
2月29日(土)[総合]後3:05<再放送>

【再放送】<第2回「子ども病院編」>
2月11日(火・祝)[総合]後5:10

第2回「子ども病院編」の記事はこちら

▶ 番組ホームページ

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