シャンパン界の帝王も日本酒造り! SAKE革命の最前線

BS1スペシャル「“SAKE革命”~日本酒から世界酒へ~」

2月6日(木)[BS1]後8:00

世界に広がる和食ブームが一気に押し上げた「日本酒」人気。世界各地で「SAKE」として親しまれ、日本で醸造された日本酒が輸出されるだけでなく、ブルワリー(醸造所)が急激に増えています。アメリカ・ニューヨークでは、おしゃれなバーを併設したSAKEブルワリーがオープン! フランスでは、日本の若者たちが現地に酒蔵を建設。さらに、「ドンペリ」を世界に知らしめたワイン界の帝王ともいえる人物も参入! これまでにない日本酒を生みだそうと新たな挑戦を始めました。世界で巻き起こるSAKE革命! その最前線を追った「“SAKE革命”~日本酒から世界酒へ~」。番組の見どころを名古屋局の板垣淑子プロデューサーと、海外ロケを行った秋田局の北村篤裕ディレクターに語ってもらいました。

SAKE革命が起きている!?

──番組制作のきっかけは?

北村:去年の3月に秋田で日本酒に関する番組を作りまして、日本酒にのめり込みました。その縁で、海外でも造られているとの話を聞き、調べてみると、東北各地で海外での普及活動やSAKE造りに挑む方々がたくさんいることを知ったんです。

板垣:この番組は秋田局、名古屋局、富山局の共同制作によるものです。秋田局と名古屋局それぞれが世界に日本酒を発信する酒造メーカーを追いかけていて、同じタイミングで「クローズアップ現代+」に提案しました。それなら一緒に制作するのはどうかということで、そこに日本酒造りの巨大プロジェクトを追っていた富山局も合流した形です。昨年11月に「クローズアップ現代+」で短縮版が放送され、収めきれなかった映像を盛り込んだ番組となりました。

──世界に目を向けた酒造メーカーがたくさんあるんですね。

板垣:日本酒の国内消費は伸び悩んでいるのが現状です。そのため、どこの老舗も海外に目を向けていて、さらに堀江貴文さんも日本酒を世界に発信しようと投資を始めている。同時多発的な動きが各地で発生し、ムーブメントが起きています。

ニューヨークでSAKE造りに挑む、ブランドン・ドーンさん

世界で躍進する5人のパイオニア!

世界各地でさらなるSAKEの普及、独自のSAKE造りに挑む5人をご紹介します。

世界中にSAKEの魅力を伝える
岩手県にある酒造の蔵元 久慈浩介さん

北村:久慈さんはとにかくアグレッシブ。ウガンダからロサンゼルスまで各地を飛び回っていて、日本酒を広める活動をしています。とにかく情熱にあふれた魅力的な方です。自分の酒蔵のためではなく日本酒業界全体のことを考え、自らの酒造りの技も惜しみなく世界中の人々に伝授しています。

ニューヨークで初めて酒蔵を作り、SAKE造りに挑む
ブランドン・ドーンさん

北村:杜氏とうじを務めるブランドン・ドーンさんは、元化学者です。日本を旅行した際、日本酒に魅せられ、元金融マンとタッグを組んでニューヨークでSAKE造りをしています。原料となる米や水、酵母もアメリカ産を使い、久慈浩介さんから指南を受けて、SAKE造りを成功させました。世界でSAKEを醸造する方が増えている中で、彼らはトップランナー。長年受け継がれてきた日本産のお酒にひけを取らないクオリティーのSAKEを海外で作っています。

ワインの本場で、フランス産のお米を使ったSAKE造り
愛知県の酒造メーカー代表 久野九平治さん

板垣:自社の日本酒をフランスの3つ星レストランに売り込んだ際に、原料の生産地を重視するフランスの「テロワール」という文化の重要性を知った久野さん。フランス米を使ったSAKEを作ってみようとすぐさま行動を起こすなど、挑戦を続けてきました。できあがったSAKEをさらに5つ星ホテルに売り込みに行くのですが、その熱意がすばらしく、プライドをかけて戦っているのが伝わってきます。

日本でオリジナル製法の日本酒を造る
リシャール・ジェフロワ

板垣:高級シャンパン「ドン・ペリニョン」の最高醸造責任者をおよそ30年務めたリシャール・ジェフロワさん。以前、日本を訪れた際に日本酒のとりこになり、フランスを離れて富山県で日本酒造りを始めました。ドンペリを世界屈指の地位に押し上げた、複数の酒を混ぜ合わせる「アッサンブラージュ」。その究極の技を取り入れて、日本人にはない発想で日本酒造りをしています。そんなジェフロワさんの試みに、酒米を造る農家や、地元の酒蔵など町をあげて全面協力をしているんですよ。

フランス産の原料にこだわり、
ワインの醸造に使われる酵母でのSAKE造りに挑戦する

今井翔也さん

北村:今までにない日本酒造りを目指す、杜氏の今井さん。ジャスミン茶や、ハイビスカスの花びらなどを混ぜ、常識にとらわれない発想で日本酒造りをしています。「日本酒を世界酒にしたい」と、去年秋に、日本人で初めてパリ郊外に醸造所を建設。30代前半と若いながらも、日本酒の可能性を信じる情熱を持った方です。

日本酒が「世界酒」に

──取材を通して、改めて感じたことを教えてください!

北村:取材をさせていただいた方々は、みなさん日本酒にほれ込み、世界で絶対に通用するお酒だと確信をもっている。ですから、日本国内で酒の需要が落ち込んでいるという現状を忘れてしまうほどでした。海外での日本酒に対しての盛り上がりを肌で感じた分、日本でももっと評価されるといいなと思います。

板垣:実際、その機運は高まってきていると思うんです。ワインが世界各地でどんどん広まっていったように、日本酒も「SAKE」という世界共通語として徐々に認知されるようになりました。今回取りあげた国以外でも造り始めていて、それが新たな日本酒として国内に入ってくるタイミングが来ようとしている。さらに今年はオリンピックが開催されるので、海外から観戦に来た方が日本酒に触れ、世界でより飲まれるようになると思います。この番組以降もSAKE造りの最前線を追いかけていくと、いずれ世界酒になる瞬間を記録できるのではないかなと思います。

──今回お話を伺って、日本酒の幅広さに驚きました。

北村:取材をしたアメリカ、フランスどちらも、その土地に寄り添ったSAKEが生まれていました。それは国内でも同じことで、日本酒造りが盛んなところだけでなく、各地それぞれに根付いたものが存在します。番組で日本酒の魅力を感じていただいて、身近なお酒に興味を持っていただけたら光栄です。

板垣:お酒でも飲みながら肩の力を抜いて見ていただけたらうれしいですね。

ウガンダで日本酒の魅力を伝える 久慈浩介さん

海外での日本酒の可能性に確信を持ち、挑戦し続けるパイオニアたちのパワーと情熱!!
驚きの進化を始めた日本酒の数々をぜひご覧ください!

BS1スペシャル「“SAKE革命”~日本酒から世界酒へ~」

【放送予定】2月6日(木)[BS1]後8:00

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