お金は汚い!?村上世彰が高校生に教える「お金」とは

ザ・ヒューマン「村上世彰 ~“お金とは何か”を問い続ける~」

2月29日(土)[BS1]後10:00

投資家・村上世彰(むらかみ・よしあき)さんが、通信制高校「N高等学校」に昨年発足した投資部の特別顧問に就任しました。高校生に株式投資の機会を与え、お金の大切さを教える課外授業に密着。さらに新たな活動を始めた村上さんの今についても迫ります。番組取材中の村上さんが語ったコメントもご紹介! 

2月29日(土)の「ザ・ヒューマン」は投資家・村上世彰に密着! 

村上世彰

投資家・村上世彰さんは、“村上ファンド”の元代表。企業の不祥事が多かった90年代、株主としての権利を行使し経営の改善を求めたり、取締役の交代を迫ったりするなど「モノ言う株主」として企業から恐れられました。
2006年にニッポン放送株に対してのインサイダー取引の容疑で逮捕。現在は個人投資家として、海外不動産などへの投資を続けながら、NPOへの支援など“社会投資”に力を入れています。その活動の一環として取り組んでいるのが、子どもへの金融教育です。

2006年事件当時の村上さん

村上さんに子どもへの金融教育の動機をうかがいました! 

──なぜ金融教育を? 

村上:僕にとって自分の一番の関心事は、日本の経済がなんでこんなに停滞しているかということ。その答えは、「貯まったお金が回っていないから」この一点に尽きます。お金がぐるぐる回るようなことをやってみたいという気持ちが常にあります。というのも、13年前の事件で逮捕されたときに、「お金もうけがそんなに悪いことなのか」と思ったことが心の中に染みついているんです。あの事件を受けて社会が「投資」自体を否定したら良くないですよね。じゃあそこで、自分に何ができるかと考え金融教育を始めました。
お金があったらできることもいっぱいあるし、なかったらしんどいことも。お金は貯めた方がいいけれども、貯めすぎはよくないなど、いろんな角度でお金について考えることが、その人にとっても国にとってもいいのかなと思います。今回高校生を対象としていますが、頭の柔らかい時期にお金に対する考え方を学んでほしいと思っています。

村上世彰が特別顧問!「N高投資部」

N高投資部とは?

4年前に設立され、1万2000人以上が在籍している日本最大の通信制高校「N高等学校」、通称 “N高”。必修科目以外にプログラミングや漫画など幅広い分野を学べるのが特徴です。同校では生徒が実際に株式を売買しながら投資について学ぶ、金融教育を目的とした特別講義「投資部」を昨年7月から開始。小論文試験などで選ばれた生徒たちが、村上さんが創設した村上財団から一人ずつお金を受け取り、それを元手に資産運用に挑戦。利益が出た分は生徒がもらえ、損失が発生した場合でも生徒に負担はありません。

高校生のほとんどが人生で初めての株式投資。希望者には村上さんとの個人面談が行われました。
思うように株を扱うことができない高校生は村上さんに、買うべき株や売買のタイミングなど正解を求めます。村上さんはそんな生徒たちの全ての質問を一刀両断。「企業に電話した?」と問い、「株主としての正当な権利を行使しなさい」と行動を起こすように促します。

──生徒から具体的なやり方を求められても、その答えは提示しないという場面がありましたがなぜですか? 

村上:株の売買のやり方を教えることが目的じゃない。別にもうかろうと損しようとそんなのはどうでもよくて、こういう経験を積んでもらって日本の経済や企業を見るなかで、将来、投資を一つの選択肢の中に入れてみるのもありだと思ってくれたらすごくうれしい。

彦坂君(3年)

授業開始当初、自分に自信が持てずに「自分には投資価値がない」と話していた彦坂君(3年)。村上さんとの最後の面談で「村上さんの言葉を参考にして損失を防ぐのはあまり好きでない」と伝えます。「村上さんに従わずに投資をしている僕の考え方をどう思いますか」と思い切って質問をした彦坂君に村上さんが「正しい!」と背中を押す場面も。自分のやり方でいいのだと迷いが晴れ、この課外授業を受けたことでほかの面でも積極性を持って行動できるようになったそうです。
ほかにも、自分で投資判断ソフトを作ってしまう生徒などさまざまな高校生が登場します。

──顧問を引き受けてどうでしたか? 

村上:やっぱり子どもが、変化していく姿って楽しいじゃないですか。たとえば「このお金をもっと社会貢献に使ってみたいんです」と言われるとうれしくなります。子どもがお金で何ができるかを考えていると聞くと、金融教育をして良かったと思います。

村上さんの現在

社会投資

村上さんの活動を追うなかで、NPO支援など社会投資に力を入れていることが見えてきました。
東日本大震災では、緊急支援物資ヘリコプターの手配や、その後起きた大規模な災害でも、NPOを支援。運営面でもアドバイスをしています。

左から、ホームレス支援のNPO代表・奥田知志さん、村上さん

北九州市でホームレス支援をしている牧師・奥田知志さんと去年出会い、意気投合した村上さん。村上さんは奥田さんの取り組みを全国に広げるための仕組み作りをサポートしています。番組では、奥田さんが行う炊き出しや、ホームレスの方を一人一人訪ねる夜回りに同行します。

日本とシンガポールを行き来する村上さん

“村上ファンド”代表時代は晩ご飯が接待の時間になり、ご飯を食べることが楽しめなかったという村上さん。多い日は晩ご飯が3度もあり、あとで吐いてしまうこともあったそうです。今は料理をしているときが幸福な時間と語り、腕前を披露します! 

──東京とシンガポールを行き来する生活で感じることはありますか? 

村上:東京に来るときは、集中的にアポイントが入るので、時間に追われていますね。でも、シンガポールにいるときは、自分の自由な時間がすごく多くなります。例えば、走ったり泳いだりする時間に4、5時間使っています。誰からも連絡がなくいろんなことを考えられるというのが日本を離れた一番のメリットですかね。人との接点が少なくなったことで、自分を取り戻せる時間が多くなりました。

制作者メッセージ 小堺正記エグゼクティブプロデューサー

投資部が7月から始まり、村上さんの授業のあった9月と11月を中心に“お金の教育”を追ってきました。
村上さんがこの先10年、20年、どんなことをしかけていくのか。また、高校生たちは今回の経験をどう活かすのか。今回、高校生の人生の転機の一つに立ち会えたと思います。何年か経って、「あの番組に出ていた子が!」と活躍を目にする日がきたらうれしいですね。

出身地・大阪を散策する村上さん

村上さんは講演会などで必ず、お金について考える入り口として「お金で買えないものはなんですか」という質問を投げかけます。すると「既婚者は買えない」という意見が会場から出ましたが、村上さんは「既婚者だってお金につられてよってくるかもしれないよ」と笑いを交えて切り返します。村上さん自身はお金で買えないものはほとんどないというスタンスです。けれども、村上さんが唯一お金で買えないものと言っているものが一つだけあります。それは番組の最後に明かされますので、それも楽しみに見ていただけたらと思います。

お金との付き合い方についてもう一度考えるきっかけに!
村上さんの同級生が語る、根っからの投資好きがうかがえるエピソードや、生徒たちの運用結果の発表も。お楽しみに! 

ザ・ヒューマン「村上世彰~“お金とは何か”を問い続ける~」

【放送予定】
2月29日(土)[BS1]後10:00

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