テレビ番組の放送中、銃を持った男が乱入
事件の裏には衝撃の真相が!

マネーモンスター【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

3月20日(金)[BSプレミアム]前0:45〜2:25 ※木曜深夜

軽快なトークと財テク情報で人気のテレビ番組の放送中、銃を持った男がスタジオに乱入、司会者のリーが人質となってしまいます。男は、番組の情報を信じて全財産を失ったと主張、やがて衝撃の真相が明らかになっていきます…。
今回ご紹介するのは、アメリカ映画ならではの社会派サスペンスです。

製作・監督したのは、俳優として活躍するあの二人!

リーを演じるのはジョージ・クルーニー。テレビドラマ「ER」で一躍注目され「オーシャンズ」シリーズ(2001~)などで知られる大スターです。この映画では軽薄な司会者を演じていますが、製作を務めた「アルゴ」(2012)はアカデミー作品賞を受賞。冷戦時代、共産主義者を排除・追放するマッカーシズムに立ち向かった実在のテレビジャーナリスト、エドワード・R・マローが主人公の「グッドナイト&グッドラック」(2005)では監督・脚本をてがけるなど、プロデューサー、監督として社会派の映画に携わり、国際的な紛争問題や人道的活動にも参加する硬派な行動でも知られています。この映画でも製作をてがけていますが、お父さんのニックはテレビキャスターとして活躍したジャーナリストで、題材への深い関心がうかがえます。

監督はジョディ・フォスター。2度のアカデミー賞に輝く大女優です。1962年生まれのジョディは、子どものころから俳優として活動し、10代で出演した、マーティン・スコセッシ監督の「タクシードライバー」(1976)でアカデミー賞にノミネートされ、演技が高く評価されました。俳優活動をしながらイェール大学で文学を学び、「告発の行方」(1988)「羊たちの沈黙」(1991)でアカデミー主演女優賞を受賞しました。「リトルマン・テイト」(1991)で映画監督デビューを果たし、これまでに4本の映画を監督。テレビドラマの演出や、最近では、サイレント時代の女性映画監督、アリス・ギィ・ブラシェのドキュメンタリーを製作するなど、活動を広げています。この映画では、メディアへの問題を提起しながらも、スピーディーで先の読めないスリリングな展開と演出で、手堅いエンターテインメントに仕上げており、俳優・映画監督として大先輩であるアイダ・ルピノを思わせる、見事な演出をみせています。

キャサリン・ビグロー、ソフィア・コッポラ、パティ・ジェンキンス、グレタ・ガーウィグ、ケリー・ライヒャルトなど、アメリカ映画では、女性監督が次々とすぐれた映画を発表していますが、俳優はもちろん、映画作家としてのジョディ・フォスターも、これからが楽しみです。

【放送日時】
プレミアムシネマ「マネーモンスター」
3月20日(金)[BSプレミアム]前0:45〜2:25 ※木曜深夜

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坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

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