自分の生き方に悩む“Z世代”に向けたドキュメンタリー

Zの選択「#2度目の就活しますか?」

3月29日(日)[Eテレ]前0:30~1:00 ※土曜深夜

※「Z世代」とは…1995年以降生まれ、現在25歳以下の年代のこと。

人生の岐路にさしかかった複数のZ世代の主人公たちが、それぞれどんな道を「選択」するのか? その選択の背景にあるものは何か? そんな姿に迫る新しいドキュメンタリー番組「Zの選択」。自分の生き方を探るためのヒントや刺激を感じていただけるかもしれません。

3月28日放送の第1回のテーマは「2度目の就活」。

「努力は報われないと思っている」「ブランドよりも自分らしさが大事」「社会の役に立ちたい」と考えるといわれているZ世代たちが、仕事に求めるものとは何なのか? さまざまな理由で“2度目の就活”をした、あるいはこれからしようとしている主人公たちの“選択”を通じて、今の若者の仕事観や人生観に触れていきます。

今回の主人公たち

河野武龍さん(22歳)…理想のホワイトな職場に転職! でも…

休日の確保も難しい飲食業の社員を辞めて、退職代行サービス業の会社に就職。テレワークが進んだ職場なので、ほとんどの業務は在宅。出社は週に1回という生活になった。今の仕事は好きだし満足もしているが、本当に自分がやりたいことは何なのか? 望んだ環境を手に入れたはずなのに、これでいいのかなと思いつつ、今は現状維持。

O・Kさん(26歳)…音楽を仕事にするため、安定した職場を離れる決心を! でも…

学生時代、ネット動画のBGMを作曲するなどして収入があったが、仕事は公務員を選択。安定して残業のない職場かと思ったが実際はそうでもないうえ、今の職場は人間関係も最悪。転職することを決めた。音楽に関係する業種にしたいと思っているが、今はデータアナリストと動画制作会社の採用試験に臨んでいる。想定よりも転職活動が長引き、現職場では新年度の案件も生じてきてしまった…。

そのほか、高卒で大手自動車メーカーに就職したものの、人との交流の少ない部品開発の仕事に違和感を覚えて1年で退職し、2度目の就活を始めた男性や、就職支援会社でプログラミングの勉強をしながら転職活動中の女性なども登場。

個性際立つ皆さんを取材した大井屋ディレクターに、番組の見どころを聞きました。

大井屋D

番組タイトルにもある「選択」をキーワードにお話を聞いていくと、僕自身改めて「人生って選択の連続で今があるんだな」と実感しました。また、何かを成し遂げた人の物語ではなくて、何者でもない人の選択というのがまたすごく現実味をもって見えるかなと思います。

また、仕事に関して言うと、いまだに「3年は続けてみたら」とか「根性がないから辞めちゃうんじゃないの」とか言われることも多いと思うんですけど、そういう時代じゃなくなっていくんじゃないかなというニオイがしますね。
新卒で就職してすぐに職場に違和感をもった人って、昔もいっぱいいたんでしょうけど、そういう教えを受けてきたから我慢して定年まで勤め上げたとか。それが、もしかしたら今は転換期なのかもしれないですね。僕らも少しずつ認識を変えざるをえなくなってくるのかな。

自分の未来もだけど、職の未来も見てると思う

大井屋D

会社自体に対する「将来性」も就活生や若い社会人にはすごく見られてるんだなって思いました。就職して3年未満でまだその企業のスタイルに染まってないから引いて見られるのかもしれませんよね。僕らより会社の未来とかを真剣に考えてるのかなと思いました。若いのにすごいですよね。

一律で何がいいということはないですし、自分にベストな職業に一発で巡り合う確率は非常に低いのかなと思います。1回目の就職で100%成功させなきゃいけない、1回目にかけるウエイトをそこまで重く感じなくてもいいんじゃないかな。そういう考えもアリなんじゃないかなとすごく思いました。

5年後や10年後のことをちゃんと考えてるからこその転職

大井屋D

たとえば高卒で就職した方にも取材しましたが、高校3年生の18歳で就活をして、その年頃のときに一生添い遂げられる仕事に出会える人はどれだけいるんだろうと思います。「3年続けないとわからない」と言われてきたけど、「3年もやっちゃったら逆に自分の可能性が狭まっちゃう」と思ってるみたいです。続けるとその職場に情が湧くでしょうし、違和感もなくなるので。
自分の人生がこの先どうなっていくかを、かなり短いスパンで考えてるんだなと思って。5年後10年後のことをちゃんと考えてるからこその転職なんですよね。

「あとから振り返ったときに後悔したくない」

大井屋D

河野くんやOさんに、どういう人生にしたいか聞いたときに答えてくれた、「あとから振り返ったときに後悔したくない」という言葉が印象に残っています。
退職代行業に転職した河野くんは、「僕は人生がもう1回あっても退職代行の会社に入りたいなって思える」とまで。それが自分の選択の基準になる気がすると言っていたんです。
公務員から転職しようとしているOくんも、「いま下した自分の選択を、未来の自分が後悔しないものにできるよう、自分の手でしていくしかないのかな」と。
大きい会社に属して安定するというより、自分にしかできない仕事をやってみたい、自分をもっと試したいというポリシーで、自己実現に興味があるZ世代の声も心に残りました。

群像劇として見てほしい

大井屋D

みんな「2回目の就職」という選択をしている若者ですが、30歳の僕よりもかなり若い人たちが、自分の将来や選択を後悔しないようにしたいと言ってくれるのがすごく意外でした。我慢できなくてやめちゃうっていう感覚とはすごくかけ離れていて。「ラクしたい」だけじゃないんですよね。みんなそれぞれの理由がある。群像劇的に見てほしいと思います。

「2回目だから気づくこと」が何かのヒントになれば

大井屋D

いま悩んでいる人にとっては「こういう選択もありかな」って、ちょっと心が軽くなったり、こんなルートもあるのかとか、こういう選択すると結構大変なんだなとか、そういう参考になるといいなと思います。特にZ世代の人には、今の自分の状況に合わせて何か感じてもらえるとうれしいです。
そして今まさに就活中で、どこにも決まらなくて焦っている人には、何度でも挑戦する機会と権利があるし、いま自分がこうならなきゃって思ってるものが本当にそれでいいのかなと自問するきっかけにできるかもしれません。
最初は希望した職場に入ったはずだけど、入って初めてわかること、2回目だから気づくこともあると思うので、何かのヒントにしてもらえるとうれしいですね。

Zの選択「#2度目の就活しますか?」

【放送予定】3月29日(日)[Eテレ]前0:30~1:00 ※土曜深夜

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