これまでの街歩き

マルタ島の街々/ マルタ

2006年5月16日(火) 初回放送

語り:牧瀬里穂

撮影時期:2006年3月

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はちみつ色の街 騎士団の息吹

イタリア半島の先、地中海の真ん中に浮かぶ島国「マルタ共和国」。16世紀に聖ヨハネ騎士団が築いた首都「バレッタ」と、その対岸にある街々を歩きました。
バレッタは街全体が世界遺産。16世紀、オスマントルコと争っていた聖ヨハネ騎士団は、この街を高い城壁で囲み、頑丈な要塞都市を築きました。「マルタストーン」と呼ばれるはちみつ色の石灰岩でできた街は、地中海の柔らかな日差しを浴びて宝石のように輝き、その美しさは旅人の心を魅了します。
城門をくぐって街を歩くと、誰もが気さくに声をかけてくれました。マルタの人々はみんな陽気で親切。
街の通りはかたくななまでに一直線、碁盤の目のように整然と並べられています。
敵の襲来に備え、鎧(よろい)を着けた兵士がすぐに駆けつけることが出来るようにしたのだそうです。街の中央部にある「聖ヨハネ大聖堂」に入ると、その荘厳さに圧倒されます。堂内の天井や壁は、金箔(きんぱく)や銀の彫刻で装飾され、床には大理石のモザイクで描かれた騎士団のメンバーの墓標が刻まれていました。
バレッタを一通り歩いたところで、渡し舟に乗ってバレッタの対岸の二つの岬「セングレア」と「ヴィットリオーザ」の街を歩いてみました。この二つの街はバレッタよりも古い歴史を持つ街です。「ヴィットリオーザ」で出会った元気なおじいさんが改装中の家に招いてくれました。聞くと、900年前の家なんだそうです。そんなに古い家が残っていて、今でも現役で使われていることに驚かされました。
夕暮れ時、港に戻ると対岸には夕日に染まったバレッタの街が……。オレンジ色に包まれた静かな街に教会の鐘が鳴り響きます。その美しさに「いつまでもそこでたたずんでいたい」そんな気持ちになりました。

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