これまでの街歩き

ベネチア 夏編/ イタリア

2009年10月8日(木) 初回放送

語り:永作博美

撮影時期:2009年8月

このコンテンツを表示させるには Adobe Flash Player が必要です。

Flash Player ダウンロード

Map

街は魚の形!?

穏やかなアドリア海のかなたに、鐘楼が見えます。まるでその街は水の上に浮かんでいるかのよう。真夏のイタリア・ベネチアにやってきました。朝8時。水上バスで、街の中心にかかる「リアルト橋」近くの停留所に到着。街歩きのスタート。
途中で見つけたゴンドラの部品工房をのぞいてみると、オールやいすの修理にやってきた船頭さんたちに出くわしました。工房の職人さんとのやり取りは、何ともにぎやか!何世代も前からの固い絆がかいま見えて、素敵な光景でした。
そして、街のシンボル、サン・マルコ広場へ到着です。「きれい」の一言! 1000年続いた共和国時代の繁栄を今に伝えるサン・マルコ寺院。その装飾に、ただただ圧倒されるばかりです。
大運河を渡りさらに西へ。消防署で出会った消防士さんは、地図を広げ、ベネチアの地形が魚の形に似ていることを教えてくれました。「ベネチアの路地は迷うのが当たり前。ぐるぐる回っていれば、大抵はたどり着くよ」という言葉を励みに、迷宮路地を再び進みます。
午後4時。今度は魚の頭のほう、北側の住宅地へ入ってきました。見上げると、屋上でお花に水やりをしているご夫婦に出会いました。ベネチア中が見渡せるからと、上がらせてもらえることに。ベランダは「アルターナ」と呼ばれ、中世の時代、女性が髪を金髪に染めるために使われていたものでした。そのご夫婦いわく、暮らしていると、石造りの建物と路地で息苦しくなることもあるんだとか。深呼吸ができるアルターナのような場所は、住人にとってはとても貴重なんだそうです。
夕方は、海の方向へ歩きます。洗濯物がぶら下がる途中の路地で、傘の秘密基地で遊んでいる子供たち、おしゃべりを楽しむおばあちゃんたちに出会いました。このおばあちゃんたち、実は先ほど知り合ったばかりなのだとか。出会ってすぐに仲良しになれるこの路地を、「きれいでしょう」と満面の笑顔で自慢していました。
長い歳月が築いた水の都、ベネチア。出会った一人一人が、「この街で生きることに誇りをもっている」、そう感じた街歩きでした。

※NHKサイトを離れます
ページトップ