これまでの街歩き

魅惑の古都を行くⅡ
サンクトペテルブルク・ペトロフスキー島界わい/ ロシア

2012年9月11日(火) 初回放送

語り:八嶋智人

撮影時期:2012年7月

※動画の公開は終了いたしました

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サンクトペテルブルクの下町 ペトロフスキー島界わい

 サンクトペテルブルクの街の中を流れるネバ川の北側には、大小さまざまな島が連なっています。今回は、ちょっと早起きして街一面が青紫色に染まる白夜の夜明けからスタート。エルミタージュ美術館の前にある“宮殿橋”を渡って対岸の島に行こうとすると、あれ?橋が上がっていて渡れない!!橋のたもとで待っていたおじさんに聞くと、なんでも毎晩深夜1時になると、ネバ川を通る大きな船のために橋が上がるんだとか。「軽く一杯のつもりで友達と飲んでいたら、間に合わなくなっちゃった」とおじさんは言っていました。その気持ち、わからなくもないですね。
 ようやく橋が下りました。いざ歩き出すと、橋の上で出迎えてくれたのは朝焼け。ため息がもれるほど美しく、早起きしたかいがあったというもの。橋を渡ると、ペトロフスキー島。ここには、サンクトペテルブルク発祥の地といわれる地区があります。新たな首都の建設を決意したピョートル大帝が、1703年、この島に要塞を造り、そこから街が発展していったのです。華やかな寺院や宮殿が並ぶエルミタージュ界わいと違い、ペトロフスキー島は昔ながらの風情と営みが残る街。そんな街を歩いていると、突然、道の上に大きなハートマークを発見。さらに次の通りにも、何かのメッセージとたくさんのハートマークが…。不思議に思い建物から出てきた女性に聞いてみると、なんとこれ、恋人へのメッセージなんだそうです。ロシア語で書かれたメッセージは、「愛してる」「お前なしでは生きられない」など、とっても情熱的!
 この辺りは長年この街で暮らしてきた人が多く、街がレニングラードと呼ばれた時代から代々煙突掃除屋を営む職人さんと出会ったり、「バーニャ」というロシア式蒸し風呂の入り方を実演してくれる、ちょっとおせっかいなおじさんと出会ったり。さらに、お隣のワシリエフスキー島まで足を伸ばすと、そこは昔ながらの住宅街。アパートの中庭で、本物の家族のように仲良く過ごすご近所さんたちと出会いました。
 意外に情熱的で人情深い、素顔のロシアを感じられるサンクトペテルブルクの下町を行く街歩きです。

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