世界ふれあい街歩き

水の都の春

　今回は水の都、ベネチア。干潟の島々に築かれた街には、運河が網目のように伸び、それを渡るための橋が数多くあります。車も自転車も使用が禁止されているため、移動手段は船か歩き。
　そんな街で出会ったのは、朝から運河で息子にゴンドラの乗り方を教えるお父さん、毎週奥さんのお使いで市場に新鮮な魚を買いに来る男性や春が旬の野菜アーティチョークの早むき名人など。
　他にも、バーではベネチア定番のカクテル・スプリッツを飲む男性や、細い路地が観光客で渋滞し、台車が進めず頭を抱える荷運びの男性、「ベネチア人は立って乗る」という運河の渡し船など、ベネチアならではの風景もありました。
　夕方、多くの人々が集まる広場では、地元バンドが歌うスプリッツの曲を楽しみます。車のない街で、自分の歩く速さでしなやかに生きる人たちと出会います。