これまでの街歩き

ポジターノ/ イタリア

2014年4月15日(火) 初回放送

語り:八嶋智人

撮影時期:2014年2月

世界地図

地図

場所

 ポジターノはイタリア共和国カンパニア州サレルノ県にある人口約3900人の街。南イタリア最大の都市ナポリから自動車で1時間半程度。世界遺産となったアマルフィ海岸にあります。9世紀以降、アマルフィ共和国の商業地帯として発展しました。
 アマルフィ共和国は中世には地中海貿易で繁栄を極めました。その後ノルマン、フランス、スペインなど外国勢力による支配が続き、さらには津波や地盤沈下なども重なったため、しだいに衰退しました。
 20世紀に入り、その温暖な気候と美しい景観により再び注目を集めるようになり1997年にソレントからサレルノへ至るアマルフィ海岸が世界遺産に登録されました。

Information

ポジターノの歴史

 ポジターノという街の名前は古くから地元に伝わる「POSA POSA」という伝説によります。中世の時代、街を襲撃した海賊がサンタマリア・アッスンタ教会にあった聖母子像の画を奪い、船で持ち去ろうとしました。ところが、海が大荒れとなりました。海賊たちは暴風雨の中で(画を)置いていけ!置いていけ!(POSA!POSA!)という不思議な声を聞き、その画を船から浜へ降ろしたところ、嵐が静まったそうです。この伝説が語源となり、街はポジターノという名前となったそうです。
 伝説のとおり、海賊の脅威にさらされていた街は、海の近くは店や工房、崖の上が住居という構造になりました。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 階段の街ポジターノの人気料理を紹介してくれるのは、 食べ歩き大好きOLのキアラ・デ・ジェンナロさんです。

モッツァレラチーズ レモンの葉焼き

南イタリア カンパニア州の国民食「水牛のモッツァレラチーズ」これにみずみずしいレモンの葉を巻いて、香りづけし一緒に焼くことで、モッツァレラチーズの濃厚なうまみにさわやかさが加わります。トロットロの触感を味わってください。

アンチョビのフリット

アンチョビはアマルフィ海岸で一年中とれる小魚。目の前で取れた新鮮なアンチョビを香ばしくなるように油でさっと揚げます、軽く塩を振っただけで、おいしく食べれます。

レモンかき氷

まずポジターノの谷で汲んだ天然水を使った氷を削り取ります。そこにアマルフィ海岸特産のレモンを丸々1個、ギュッと絞った果汁に砂糖を混ぜただけのシンプルなかき氷です。南イタリアの強い日差しを浴びて育ったアマルフィレモンだからこそ、かき氷の味も濃厚です。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

ビエトリ・スル・マーレ
語り:濱田マリ

 ポジターノから路線バスに乗って1時間半。アマルフィ海岸の絶景をドライブすると街が見えてきました。カラフルな伝統陶器マジョルカ焼きの街、ビエトリ・スル・マーレです。
 街の入り口には人魚の大きなオブジェが置かれ、ベンチや店の看板や外装、水飲み場にいたるまで陶器だなんて、まるで陶器に包まれた街のようです。
 街の陶器屋さんでは色鮮やかな陶器が店先に並びます、買い物に来ていた女性は「カラフルなマジョルカ焼きが気分を陽気にさせてくれる」とうれしそうに話してくれました。さらにマジョルカ焼きの工房をたずねると職人さんは陶器に「ビエトリ・スル・マーレの原風景を色と形で表現したいんだ」としみじみ教えてくれました。中世のおもかげを残す古きよき街ビエトリ・スル・マーレで作られるマジョルカ焼きは街の良さが存分に出るんですね。

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