これまでの街歩き

プノンペン/ カンボジア

2014年5月6日(火) 初回放送

語り:小倉久寛

撮影時期:2014年2月

世界地図

地図

場所

 プノンペンはメコン川とトンレサップ川の合流地点に位置するカンボジアの首都です。人口220万人を有し、カンボジアの政治、文化、経済の中心地となっています。15世紀に最初に首都が置かれ、19世紀にはフランスの植民地となりました。当時造られたその美しい街並みは「東洋のパリ」とも呼ばれました。しかし20世紀、度重なる内戦によりプノンペンの街は徹底的に破壊されてしまいました。現在は内戦の復興を遂げ、急速に経済も成長しています。

Information

プノンペンの歴史

 プノンペンが最初に歴史に登場するのは15世紀、カンボジア王国の首都が置かれてからです。19世紀にはフランスの植民地となり、「東洋のパリ」と言われる美しい街並みが造られました。当時の面影は今も残っています。プノンペンに転機が訪れたのは1975年。ポル・ポト率いる共産勢力クメール・ルージュがプノンペンを制圧し、「カンボジアの悪夢」と言われる恐怖政治が始まったのです。人々は強制移住させられ、街はゴーストタウンになってしまいました。ポル・ポト政権下では多くの人々が拷問のうえ処刑され、その犠牲者の数は100万を超すとも言われています。1979年にベトナムの支援を受けた勢力がクメール・ルージュを倒した後も内戦は続きましたが、1993年に国連の平和維持活動によって国王が戻り、カンボジアに平和が訪れました。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 今回は女子中学生のニンさんとニカさんに、プノンペンで人気の屋台グルメを紹介してもらいます。

プラハチエン

肉や魚の団子を使った串揚げ。30種類の中から好きなものをチョイスしたら、串から外してあげてくれます。プノンペンの学生に今大人気です。

ポンティエコーレ

ポンティエコーレは孵化(ふか)する直前のアヒルの卵をゆでたもの。殻の上を部分を割ってスプーンで食べます。少しグロテスクな見た目だけど、味は最高です。

クチョーン

クチョーンとはじっくり煮込んだタニシのこと。タニシの中身を竹串で引っ張り出して、特製のピリ辛ソースに付けて食べます。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

ウドン
語り:篠原ともえ

 
 今回は、プノンペン近郊に広がる平野の中の唯一の山、ウドンを目指します。ウドンは17世紀に都が置かれた「古都」で、山頂に吹く心地よい風を感じようと多くの人が訪れる行楽地です。
 トゥクトゥクというオートバイで客車を引くタクシーで1時間半。ウドンに到着すると、そこには屋台と休憩所があるだけ。食事中の家族によると、山頂にはお寺があり、250段の女階段か509段の男階段で行くことができるんだそうです。楽な女階段を上って山頂に行くと、金色の大仏がある大仏殿で人々が参拝していました。展望台へ行くと、カンボジアの平野が一望できる絶景が広がり、心地よい風が吹いていました。風を感じに来たというカップルに聞くと、「内戦時にできなかったけど、平和になった今こうやって大勢の人が風を感じにくるんだ」という事でした。ウドンに吹く風はカンボジアの人々が平和を実感する風だったのです。

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