これまでの街歩き

ポリニャーノ・ア・マーレ/ イタリア

2015年4月28日(火) 初回放送

語り:小倉久寛

撮影時期:2015年2月

世界地図

地図

場所

 イタリア・プーリア州に属するポリニャーノ・ア・マーレは、アドリア海に面した、人口1万8000の小さな街です。その歴史は古く、旧市街は10世紀に作られたと言われています。
 美しい海の景観は、世界中で水質や保全状況などの厳しい審査を通過した地域にのみ与えられる「バンディエラブルー」の称号を2008年より与えられており、夏にはそれを見るためにふだんの3倍近い観光客が訪れます。
 同じプーリア州の近郊には、バーリやアルベロベッロといった観光地も所在しますが、このポリニャーノ・ア・マーレは、近年世界各国の富裕層の人々がお忍びでやってくるリゾート地として知られ始めています。

Information

岸壁の街 ポリニャーノ・ア・マーレの秘密

 岸壁スレスレに作られている、ポリニャーノ・ア・マーレの旧市街。実はその下には、いくつもの洞窟があるのです! その洞窟では1982年に大発見がありました。20万年前に出現し、2万年前に絶滅したとされるヒト属の一種である「ネアンデルタール人」の骨の一部が見つかったのです! ネアンデルタール人にとって、洞窟は外敵から身を守れる最適な住居だったと考えられます。
 その後、中世時代にはこの洞窟で財力のある貴族による晩さん会が開かれたこともあり、さらに100年ほど前までは、オリーブオイルの精製工場としても使われていました。そして現在では、洞窟でダンス教室も開かれています!
 ポリニャーノ・ア・マーレは、長きにわたり、洞窟を住みやすく生かしているのです。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 紹介してくれるのは、グルメ大好き男子大学生のロベルトさんと、彼が思いを寄せる女子大学生、ジュジーさん。初デートでイチオシのお店を紹介し、肉食系男子をアピールしたいロベルトさん…その結果は!?
 ポリニャーノ・ア・マーレならではの食べ歩きグルメをご賞味あれ!

ブラチェリア

南イタリア風の焼肉。ポリニャーノ・ア・マーレの焼肉店では、特別な炭窯で肉を焼き、店頭で好きな肉を好きなたけ選んで焼いてもらって食べるのが特徴。パンに挟んで食べたり、そのままかぶりついたりと、食べ方は十人十色!

ジェラート

イタリアだけでなく世界中で愛されているアイスクリーム。特にプーリア州の人々は年中ジェラートを食べており、食事と食事の間や街の散歩のお供に大人気!ポリニャーノ・ア・マーレの街には、ストリートごとにお店があり、夏は特に観光客でもにぎわいます。

パンツェロット

古くからプーリア州の名物として食べられてきた揚げパンで、ストリートグルメの代表格です。ピザ生地に、地元名産のトマトを使ったソースとモッツァレラチーズを包んで、油で揚げたシンプルな味が、若者を中心に人気を博しています!

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

カステッラーナ・グロッテで、"地獄"の鍾乳洞を体感
語り:篠原ともえ

 今回はポリニャーノ・ア・マーレから南西に15km、バスで20分の「カステッラーナ・グロッテ」へ向かいます。そこには人々から""地獄""と恐れられている場所があるのだとか。
 到着後、街で地元の男性に情報収集をしてみると、「それは鍾乳洞ですね。美しいですよ」と教えてくれました。しばらく歩くと、鍾乳洞に到着。ガイドさんに連れられて中に入ると、案内されたのは「グラーベ」と呼ばれる大きな洞窟。ここは不思議な現象がよく起きていたことから、地獄と信じられていたと言います。
 さらにそこから、ライトアップされた鍾乳洞を通り、最後に案内されたのは「白の洞窟」と呼ばれる、真っ白な鍾乳石が数々並んでいるところでした。神秘的なこの洞窟は天国だなぁ、と思ってガイドさんと話していると、「本当の地獄はこれからです。それはここから出口までの1.5キロの上り坂地獄です」と教えてくれました。
 くたびれたけど、自然が作り出したステキな風景を堪能した旅でした。

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