これまでの街歩き

トリノ/ イタリア

2015年8月25日(火) 初回放送

語り:田畑智子

撮影時期:2015年6月

世界地図

地図

場所

 アルプス山脈を遠くに頂くトリノ。イタリア北西部に位置するピエモンテ州の州都で、人口は約87万人です。フランスやスイスの国境に近く、歴史的にもイタリア半島と西ヨーロッパを結ぶ交通の要衝となってきました。
 碁盤の目のような街路は、ローマ帝国時代に形成されたもの。後世もローマ時代の礎石を生かして街づくりが行われたため、今なお、整然とした街並みが残っています。
 壮大なバロック様式の建築物、アールヌーボー調のしゃれたカフェ、世界遺産であるサヴォイア家の王宮群。街は、旧市街に全長18キロに渡って造られたアーケード「ポルティコ」によって、ゆるやかにつながっています。

Information

貴族文化が花開いた「魔法の街」トリノ

 19世紀に生まれたトリノの人気キャラクター、ジャンドゥイアがご案内。
 フランスからイタリア方面へ勢力を拡張した貴族・サヴォイア家は、16世紀にトリノに遷都、アルプス山脈をまたいだ王国を築いていきます。魔法の力を借りたかのような急成長ぶりに、トリノは「魔法の街」と呼ばれるようになりました。
 実際に王宮では錬金術師が魔法を研究していたとか。サヴォイア家の権力をより強めたのが「聖骸布(せいがいふ)」。キリストの遺体を包んだといわれる布で、しみを反転させるとキリストの顔に見えることから、今も信仰の対象となっています。
 1861年、トリノは統一イタリアの最初の首都になり、サヴォイア家の王はイタリア王国の初代君主に選ばれました。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

 貴族文化が花開いたエレガントな街トリノには、これまた上品なお菓子がたくさん!
 ボディービルの大会が終わったばかりのアルベルトさん。疲れた筋肉はどうやら糖分を欲しがっているみたい。アルベルトさんおすすめのあまーいお菓子を紹介してもらいました。

ビチェリン

貴族に愛されたトリノ独特のホットチョコレート。その昔、サヴォイア家の公爵がスペインからチョコレートを持ち帰り、コーヒーと生クリームを加えたところ、 貴族の間で大人気に。「トリノっ子の血管にはビチェリンが流れている」と例えられるほどのトリノの名物。混ぜずに飲むのが本場の粋な飲み方。

ビニェー

お姫様や貴婦人たちが、口を汚さないようにと考案された一口サイズのプチシュークリーム。ビニェーはシュークリームの皮の意味。ピンクや黄色のチョコでコーティングされたり、中のクリームも生クリームやヘーゼルナッツクリームとさまざま。アルコール度数の高いリキュール入りのビニェーなんかもあります。

コンフェッティ

アーモンドを鮮やかな砂糖の衣で包んだカラフルなお菓子。幸運を呼ぶお菓子と言われ、祝われる側が贈る、引き出物のように使われます。かわいらしい色には意味があり、ピンクは女の子の誕生祝い、水色は男の子の誕生祝い、緑は結婚40周年、黄色は再婚祝いなど。お店によって微妙に意味が違います。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

トリュフの里 アルバ
語り:木村祐一

 トリノからバスに揺られ、穏やかな丘陵地帯を行くこと1時間あまり。ピエモンテ州南部の小さな街、アルバへ。ピエモンテ州は豊かな農業地帯。中でもアルバは、世界三大珍味の一つで超高級きのこ「トリュフ」の里と知られ、世界中からグルメな人びとが訪れるのだとか。
 アルバに着くと、街のレストランで早速トリュフ料理を発見。ちょうど夏の黒トリュフの旬なのだそうです。トリュフはほとんど栽培できず山に自然に生えるため、「トリュフ・ハンター」が探すんだと店員さんが教えてくれました。
 そこで目指した山の中…見つけました!トリュフ・ハンター。8か月の子犬、レディを連れています。聞けば、トリュフ狩りには先祖代々受け継がれてきたノウハウがあるそうで、ハンターの指示のもと、なんと、このレディがトリュフを掘り当てるというのです。
 トリュフが大好きなレディ、ヘーゼルナッツの林の中を、くんくん匂いを嗅ぎまわり…。ここ掘れ、わん!となるのでしょうか。

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