これまでの街歩き

南太平洋の宝島
ヌメア/ 仏領ニューカレドニア

2017年4月25日(火) 初回放送

語り:八嶋智人

撮影時期:2017年2月

世界地図

地図

場所

 ニューカレドニアはオーストラリアの東、ニュージーランドの北西に位置するフランス領。ニューカレドニア島は全長約400km、幅約50km。フランスパンの形のような細長い島で、面積は日本の四国と同じくらい。南太平洋ではニュージーランド、パプアニューギニアに次いで3番目に大きな島です。首都ヌメアはこの島の南の半島にあります。人口は約10万で、メラネシア系、フランスをはじめとするヨーロッパ系、アジア系の人々が暮らしています。
 世界遺産に登録されたラグーンに囲まれた美しい海やマングローブの森など、豊かな自然に恵まれ、“南太平洋の楽園”として世界中から観光客が訪れるリゾート地として有名。実は世界一のニッケル埋蔵量を誇る鉱業の島でもあります。

Information

ヌメア発展の歴史

 かつて、ニューカレドニアの島々にはカナックと呼ばれるメラネシア系の先住民が暮らしていました。1800年代の初期から、イギリスとフランスからキリスト教の宣教師が訪れるようになり、1853年にフランスの植民地になります。その後、フランス本土から犯罪者や政治犯が送り込まれ、街の建設が始まります。
 そのさなか、ヌメアの郊外でニッケル鉱山が発見され、大規模な鉱山開発が始まります。海外から募った労働者の中には、多くの日本人男性も。彼らの勤勉さは歓迎され、地元の女性たちと結婚した者も少なくありませんでした。しかし、太平洋戦争の勃発で、敵性外国人とみなされた日本人は家族から引き離されて収容され、戦後、強制送還されてしまいます。残された妻や子どもたちは苦しい生活を強いられながらも懸命に生き抜き、今も多くの日系の子孫たちがヌメアで暮らしています。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

自然豊かなヌメアならではの食材を生かしたグルメを紹介してくれるのは、スカイダイバーのジェニーさん。"空飛ぶ心地”にさせる料理とは!?

ニアウリ・チョコレート

ニューカレドニアが原産のニアウリの木は街なかにも多く自生しています。葉の表面をこすると爽やかな香りが!葉のエキスが入ったリキュールを、溶かしたチョコレートに加えて冷やしたら、ニアウリ・チョコレートのできあがり。心地よい甘さに…飛びあがっちゃうかも!?

バナナのつぼみサラダ

バナナのつぼみを使ったサラダ。赤紫色の巨大な筆のような部分の中にある つぼみを細かく刻んで、ゆがいて、ココナッツミルクに浸すと、コクのある味に!つぼみの ちょっとした苦みとココナッツミルクの甘さの組み合わせが絶妙!

天使のエビ

ニューカレドニアはエビの養殖がさかん。定評あるおいしさの秘密はエビの育て方にあります。養殖用プールは巨大ですが、育てるエビの数は極力少なくしています。その結果、エビはのびのびと大きく育ちます。ヒゲの長さはストレスの少なさの証拠なのだとか!食べ方は、生のまま、しょうゆにちょっぴり浸してガブリ!ぷりぷりっとした食感と甘みが最高です。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

イルデパン 太古の天然プール
語り:濱田マリ

 ヌメアから船で3時間のイルデパン島へ。太古からあるといわれる天然のプールをめざします。
 船から島を眺めると、とげとげした背の高い木々がたくさん生えています。島で見つけた おみやげ屋さんに何の木か尋ねると、島のシンボルにもなっている「南洋杉」とのこと。なんと、恐竜の時代から、この島に生えていたそうです。ならば、太古の天然プールもこの木々の近くにあるはず!ということで、南洋杉を探して歩いていくと、いくつもの繁みを抜けたところに…美しいエメラルドブルーの大きな水たまりが!
 “天然プール”というのは、海水が岩にせき止められてできた入り江で、波が立たない穏やかな水中には、きれいな魚がたくさん泳いでいました。ここはかつて、地元の人たちにとっては、海ヘビが守る神聖な場所だったそうです。今は水泳やシュノーケリングを楽しむことができますが、いつまでも、天然プールの美しさが守られ続けますように!

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