これまでの街歩き

こだわりと笑顔の街
アテネ/ ギリシャ

2018年4月10日(火) 初回放送

語り:イッセー尾形

撮影時期:2018年1月下旬~2月上旬

世界地図

地図

場所

 ギリシャ共和国の首都で、最大の都市。世界でも最も古い都市の一つで、ギリシャ古代文明の中心都市でもありました。紀元前14世紀にはすでに都市としての形態を持ち、盛衰を繰り返しながらギリシャの都市国家の盟主的な存在となります。紀元前5~4世紀ごろに最盛期を迎えました。
 民主主義の発祥の地であり、哲学、科学、芸術が花開き、後のヨーロッパ文明に大きな影響を与えました。街の中心にはアクロポリスと呼ばれる丘があり、パルテノン神殿が建ちます。古代には、街の守護神であるアテナの巨大な黄金の像を祭り、神事を行っていました、その後、統治者が幾度となく変わり、現在のギリシャとして独立したのは1821年。現在の人口は300万ほどです。

Information

伝統影絵劇・カラギョジス

 ギリシャ伝統芸能・カラギョジス師のタソス・コンスタスさんが案内人。
 カラギョジスはその名の通り、「カラギョジス」という男性が主人公の影絵劇です。ねこ背で裸足、口は悪いですが心優しく、怠け者だけど楽観的という人物です。いくつもの物語がありますが、主人公は変わりません。ほかにもさまざまな登場人物がいますが、それらを操るのはたった1人だけのカラギョジス師。スクリーンの裏側で、何体もの人形を操り、声も演じ分けます。
 カラギョジスは即興性を得意とし、時折々の時事ネタを物語に織り込んできました。そのスタイルゆえ、社会への風刺が色濃く、時の政権を常に皮肉り、笑い飛ばしてきました。
 現在は子どもも楽しめる芸能として、夏には400人ほどのカラギョジス師が国内各地で、笑いを振りまいています。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

今回の紹介人は、おいしいものを食べ続けて72年、食いしん坊自慢のイルマ・ゲオドブルさんです。その豊富な経験の中から、イチオシの逸品を教えてもらいます。彼女に連れていかれたのは、大衆食堂・タベルナという所。そこで出てくるのは・・・歴史ある街らしい、伝統のグルメをご覧ください。

ファソラーダ

激動の歴史の中で、貧しい暮らしを強いられてきたギリシャ人が、肉なしでもおいしいものを食べられるようにと受け継いできた伝統の豆料理。豆は一晩水に漬け柔らかくし、セロリやニンジン、玉ねぎなどと丁寧に煮込みます。甘く、滋味あふれるその一皿はアテネの人のソウルフードです。

スブラギ

羊肉を串に刺し、炭火であぶるシンプルな肉料理。味付けは塩とこしょうが基調。そのジューシーな食感は肉好きにはたまりません! 紀元前17世紀の古代の遺跡から、調理器具も発掘されています。それほど、歴史的なグルメなんです!

ホウレン草のパイ

アテネではよく、パイが食べられます。その中の定番がホウレン草のパイ。たっぷりのオリーブオイルでこねた生地で、これまたたっぷりのオリーブオイルであえたホウレン草を包み、焼き上げます。オリーブオイルの個人消費量はギリシャが世界1位。2位のイタリアの2.2倍、日本の155倍も使います。そのオリーブオイル風味のホウレン草パイ、アテネの人は大好きです!

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

ちょっとより道 エーゲ海 冬でも泳げるホットなビーチ!
語り:篠原ともえ

 アテネ中心部から路面電車で30分ほど、エーゲ海の海岸線にでます。なんでも1年中泳げる温かなビーチがここにはあるのだとか。さっそく浜に出てみると、いました! 泳いでいる人が! 冬なのにここは温かいのかと聞くと、「とても寒いわ」とのこと。ここは普通の海水浴場で、アテネの人は健康のため、冬でも泳ぐ、つまり寒中水泳。毎日のようにエーゲ海で泳いでいる人がいるとか。 でも、ここから海沿いに5~6kmほど行くと、温かな水のビーチがあり、人が大勢集まっているとのこと。行ってみると、そこでは確かに大勢の人が泳いでいました!
 ここでは温泉が湧いていて、それが水に混じり、1年を通して、水温が21度以上に保たれているのだとか。さらに、この入り江に住む魚たちは人間の古くなった角質をついばみ、美容と健康に効果があるのだそうです。
 そして出会ったのが、ここに47年間、毎日通っているという老齢の女性。彼女から聞く奇跡のロマンスに、身も心もホットな気分になりました。

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