これまでの街歩き

ゆったりと生きる首都
ビエンチャン/ ラオス

2018年6月26日(火) 初回放送

語り:中嶋朋子

撮影時期:2018年3月

世界地図

地図

場所

 ラオスは、東南アジアにある内陸国。面積はほぼ日本の本州ほどです。熱帯性モンスーン気候で、雨季(5月~9月)と乾季(10月~4月)の2つのシーズンに分かれています。国土の80%は山岳地帯で、森の恵みが人々の暮らしを支えます。人口は650万。そのうち約10%が首都・ビエンチャンに集中しています。
 ビエンチャンの南には、東南アジア最大のメコン川が流れ、そのすぐ向こうはお隣の国タイ。16世紀、ラーンサーン王国の都が、ルアンパバーンからビエンチャンに遷都されたのが始まりで、ラーンサーン王国は一時は現在のタイ北部まで勢力を広げていました。その後、タイの支配を経て、19世紀にはフランスのインドシナ連邦に編入されます。
 20世紀に入っても、内戦や政治的混乱の時代が続きましたが、1975年、社会主義国のラオス人民民主共和国が成立、近年は経済開放政策や海外からの経済支援もあって、徐々に発展しています。

Information

ビエンチャンと仏教

 ガイドのスワンナカイさんが、仏教の街、ビエンチャンを紹介します。
 ビエンチャンの暮らしは、仏教とともにあります。早朝、僧侶のたく鉢の列に、沿道で待つ人々がモチ米やおかずを寄進します。お寺の敷地には、修行をしながら通える学校もあり、地方からビエンチャンのお寺に修行しに来る男子が多くいます。仏教は経済的に人々を支える役割も負っているのです。
 16世紀、ビエンチャンが都に定められた時に建てられた「タート・ルアン大仏塔」は、ラオスのシンボル。年に一度のタート・ルアン祭で仏にささげられる競技があります。ホッケーに似た「ティーキー」。勝敗によってその年の豊じょうが約束されるこの神聖な競技、見られるのは世界でビエンチャンだけですよ。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

ビエンチャンのオフィスで働くポッピーさんとドゥディさんが、女子に人気のグルメベスト3をご紹介。

カオ・トム

主食であるモチ米で作ったちまき。屋台で気軽に買える、ラオスのソウルフードです。こちらのお店では、豚と玉ねぎを魚しょうやココナッツで味付けし、つぶした小豆と、8時間水にさらしたモチ米を混ぜて、バナナの葉っぱで包みます。これを鍋いっぱいのお湯でゆでること2時間。手間がかかっているだけあって、味は格別。

ラオスソーセージのパスタ

いま流行のフュージョン料理。チリとハーブを練り込んだ伝統のソーセージ「サイ・ウア」を使うところがラオス風。ラー油とオイスターソースでアジア風に味付けし、揚げた川ノリ「カイ・ペーン」をトッピングした、スパイシーなフィットチーネです。

カオチー・パテ

フランスパンのサンドイッチ。フランス統治時代の名残で、ラオスのフランスパンはおいしいことで有名。それに豚のレバーパテを塗り、ハム、パパイヤ、ネギやパクチーなどをたっぷりはさんで、ボリューム満点。ラオスコーヒーと一緒に召し上がれ。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

激レア!国際列車
語り:木村祐一

 国境の街へ、ラオス唯一の激レア列車を見に行こう!
 目指すターナレーンはビエンチャンから20キロ。メコン川を越えてラオスとタイを結ぶ「友好橋」がかかっています。友好橋にまたがる6キロの区間を、国際列車が走っているのだそうで、しかも1日わずか2往復というから、超レアだ!
 まずは、ラオス唯一の鉄道駅、ターナレーン駅へ。2009年に開業したという駅では、憧れの列車に初めて乗るという家族連れに出会いました。列車を見るベストポイントは友好橋の上だということで、ぶらぶら向かいます。橋の近くには自動車専用の出入国管理所もあり、タイに買い物に行ってきた人、ラオスからタイへ留学する若者などが行き来していました。
 歩行者用の入り口から橋の上の国境まで歩くことができます。ラオス国旗が並ぶ歩道を進むと、国境の向こうにはタイの国旗が。やがて二両編成のディーゼル列車がやってきます! 国際列車が国境を渡る瞬間を目の当たりにできるなんて、なかなかできない体験ですね。

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