これまでの街歩き

匠(たくみ)が築いた街
飛騨高山スペシャル/ 日本

2018年7月31日(火) 初回放送

語り:清水ミチコ

撮影時期:2018年5月

世界地図

地図

場所

 北アルプスの麓に位置する飛騨高山。街からは、槍ヶ岳、乗鞍岳(のりくらだけ)、穂高連峰など、多くの名峰をのぞむことができます。市の面積は東西に約81km、南北に約55kmあり、日本一の広さを誇ります。そのうちの90パーセント以上は森林地帯が占め、標高差も2700mを超えるなど、北アルプスの麓の街ならではの地形です。気候は、東北地方北部や北海道南部と似て、夏でも夜は涼しく、冬は雪が多くて厳しい寒さとなります。人口はおよそ9万。しかし、豊かな自然や飛騨の匠(たくみ)によって育まれてきた文化をひと目見ようと、年間460万人もの観光客が世界中から押し寄せる、日本屈指の観光の街です。

Information

匠(たくみ)たちが築いた街

 1300年前の奈良時代。平地の少ない飛騨高山は、米などの年貢を納めることができませんでした。そのため、朝廷から、年貢の代わりに職人を都へ派遣させ、宮殿づくりに寄与せよ、との命令がくだります。都で腕を磨きあげた飛騨の男たち。その実力は、朝廷からも高く評価され、「飛騨の匠」と呼ばれるようになりました。
 ふるさとに戻った匠たちは、卓越した技と豊かな山林資源を生かして町づくりに精をだしますが、江戸時代、飛騨高山が幕府の直接統治になると、活躍の場が制限されてしまいます。祭屋台の制作は許された中、匠たちは技と情熱を思いの限り、屋台づくりに注ぎました。街を練り歩く屋台行事は、2016年にはユネスコの無形文化遺産に登録され、今も地元の人々によって脈々と受け継がれています。

北アルプスの“とっておき”

 飛騨高山の観光PR活動をしている、太江茜音さんが、登らないと味わえない”とっておき”の北アルプスをご案内!登るといっても、2階建てロープウェイに乗って、西穂高岳の中腹にある展望台へ向かいます。
 “とっておき”その①は、北アルプスのパノラマ絶景!槍ヶ岳、西穂高岳、笠ヶ岳など、日本百名山を360度パノラマで味わいことができますよ!
 “とっておき”その②は、源泉かけ流しの足湯!北アルプスの地下から湧き出る硫黄の源泉。山のおいしい空気を吸いながら、滑らかな足湯につかれば、疲れも吹き飛びます。
 “とっておき”その③は、展望台の郵便ポスト。一年中利用できるポストの中では、日本一高い場所にあるポストなんです。木製のハガキに一筆添えて、大切な人へ思いを伝えてきてはいかがですか!?

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

飛騨高山の旅館の女将(おかみ)・住さんと村井さん。おもてなしがお仕事のお二人が、山里ならではの、とっておきグルメをご紹介します!

朴葉寿司(ほおばずし)

彩りも美しい朴葉寿司は、かつて山仕事や農作業とのときのお弁当として食べられていました。酢飯の上に、錦糸卵、山菜、ショウガ、サケをのせて、飛騨の朴葉でクルッと包んだら完成です。朴葉には殺菌作用があるため、日持ちします。手も汚れないので、一石二鳥!朴葉のさわやかな香りがご飯にうつって、いくつでも食べられちゃう!

漬け物ステーキ

飛騨といえば、飛騨牛ステーキ!…と思いきや、地元っ子定番のステーキといったら、漬け物ステーキです。10日間じっくりと塩漬けした白菜を炒め、飛騨産の卵でとじればできあがり。寒くて長い冬場、凍った漬け物を囲炉裏(いろり)の火にかけて食べたのが始まりなんだとか。しょっぱい漬け物とまろやかな卵の組み合わせが絶妙です。

飛騨の駄菓子

江戸時代から愛されてきた伝統菓子。落花生やゴマが原料の「穀煎(こくせん)」、飛騨のきなこ棒「甘々棒(かんかんぼう)」、大豆を砂糖で固めた「三嶋豆(みしままめ)」など、穀物をふんだんに使ったお菓子です。とりわけ人気の甘々棒は、たっぷりのきな粉に水あめやゴマを練り込んで作ります。大人にも人気の小じゃれたお菓子です。

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