これまでの街歩き

心ときめく短い夏
リガ/ ラトビア

2018年9月4日(火) 初回放送

語り:田畑智子

撮影時期:2018年5月

世界地図

地図

場所

 今回の街歩きは、ラトビアの首都・リガ。13世紀に商業の拠点として、ドイツ人により建設されました。昔から、ドイツ、ポーランド、スウェーデン、ロシアなど、さまざまな国に支配されてきました。
 ラトビアは、過去に2度、独立を宣言しています。1度目は、1918年にドイツから。その独立を記念して「自由記念碑」がリガに建てられました。この自由記念碑は「ラトビアの自由の象徴」として、人々に大切にされています。2度目は1991年にソ連から。その時、同じバルト三国の、エストニアやリトアニアとともに、人々が手をつないだ「人間の鎖」は、独立に大きな影響を与えました。
 長年にわたって、周辺の大国に支配されてきたラトビア。リガは、ラトビアの歴史と自由の大切さを感じる街です。

Information

歌でつかみとった独立

 歌を大切にしているラトビア人。1873年から5年に一度、「歌と踊りの祭典」を開催しています。ラトビア全土から何千ものコーラスグループが集まり、自慢の歌を披露する国民的行事です。この祭典はリガで1週間にわたり行われています。また、エストニアやリトアニアでも同様の祭典が行われており、ユネスコの世界無形遺産に登録されています。
 長きにわたるソ連による支配に終止符を打ったのも”歌”の力。1989年、エストニアのタリンから、ラトビアのリガを通り、リトアニアのビリニュスまでの約600kmを、200万人を超える人々が手をつなぎ、歌を歌うことで独立を訴えたのです。そして、1991年に独立を成し遂げました。これは「歌う革命」として今も語り継がれています。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

今回、食べ歩きグルメを紹介してくれたのは、リガのサラリーマンのアルヂス・ポッメルスさん。
 妻には内緒で、いつも食べているというラトビアの特産品「赤カブ(ビーツ)」を使った3品を紹介してくれました。赤カブの色素は服などにつくとなかなか取れないので、食べる際には要注意!

アウグスタ・ズッパ

紫色が鮮やかな、赤カブの冷製スープ。塩とマスタードを溶かしたスープの素に、乳製品のケフィアとゆでた赤カブを入れます。さらに、きゅうりなどの野菜とサワークリームを入れて混ぜたら出来上がり。酸味のある夏にぴったりな人気メニューです。

シルケ・カジュオカ

家庭でもよく作られるラトビア伝統のサラダです。野菜と酢漬けにしたニシンなど、具材を細かく切り、順番に重ね、ミルフィーユ状にします。味の決め手であるマヨネーズには、赤カブの煮汁が加えられています。ニシンの塩分と赤カブの甘さが口の中で引き立てあう一品です。

ピエシュ・サラ・ティ

どんな料理とも合う、付け合わせの定番で、主役を引き立ててくれる名脇役です。ラトビア名産の赤カブをゆで、ピクルスとともに細かく刻み、マヨネーズであえて出来上がりです。ほのかな甘みとやわらかい食感が特徴のラトビアの伝統料理です。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

スィグルダ 絶叫!夏のボブスレー体験
語り:田中卓志

 今回目指すのは、リガから列車で約40分のところにある郊外の街・スィグルダ。夏なのに冬のスポーツが楽しめるというので行ってみることに。駅から少し歩くと、巨大な滑り台のような施設を発見。どうやらここでは、氷上のF1といわれる「ボブスレー」が体験できるらしい。ボブスレーは、ラトビア人にとってはメジャースポーツ。
 雪のない夏には、ボブスレーに車輪をつけて乗るとのこと。しかしそれには「ほんの少しの勇気」がいるという。覚悟を決めて、いざ夏のボブスレーを体験!この道一筋25年のベテランパイロットと、怖いもの好きなラブラブカップルとともに、全長1200mのコースを最高時速80kmで滑っていきます。終始、絶叫してふらふらに…。ラブラブカップルはさらにアツアツに!?アドレナリン全開のボブスレー体験をするより道でした。

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