これまでの街歩き

奇跡の古都
クラクフ/ ポーランド

2018年10月16日(火) 初回放送

語り:中嶋朋子

撮影時期:2018年7月

世界地図

地図

場所

 今回の街歩きは、ポーランドの古都「クラクフ」。世界遺産にも登録された旧市街は、“ポーランドの京都”とよばれています。今もなお美しい中世の街並みが、そのまま残っている人気の観光地です。
 クラクフは、かつてポーランド王国の首都として栄えました。中世のころは、プラハやウィーンと並ぶ中央ヨーロッパの中心で、アジアとヨーロッパを結ぶ交易の要衝でした。
 1978年に世界遺産に登録されたクラクフ。2000年には「欧州文化首都」にも選ばれた、ポーランドを代表する文化の中心地です。

Information

奇跡的に残った中世の街並み

 聖マリア教会から聞こえる時報のラッパ。これは、モンゴル軍がポーランドを攻めてきた際に、その危機を伝えた警備兵の伝説が基になっています。警備兵の喉に矢が刺さり、息絶えたと伝えられているため、演奏は途中で途切れます。その警備兵の勇気を讃え、現在でも同じように演奏されているのです。
 ポーランド最大の危機ともいわれる第二次世界大戦。ポーランド全土が焦土と化した中、クラクフだけは破壊されませんでした。それは、ナチス・ドイツ軍がヴァヴェル城に司令部を置いたためとされています。そのため、奇跡的に中世の街並みが残ったのです。

食べ歩きグルメ

街歩きしながら手軽に楽しめるご当地の味を、厳選してご紹介!

今回、お勧めの料理を紹介してくれたのは、食べ歩きが大好きな中学生のマルタ・ストパさんと、おじいさんのイエジィ・ストパさん。マルタさんは、今はやりのグルメを、イエジィさんは、クラクフで昔から愛されているグルメを紹介してくれました。幅広い世代から愛される3つの料理です。

ピエロギ

ポーランド人のソウルフードで、ひき肉が入っているものが代表的です。女性に人気なのは、ひき肉ではなく旬の果物を入れたもので、デザートとして食べるのだそう。「カプスタ・キショナ」のピエロギは、酸味が特徴です。発酵食品であるカプスタ・キショナは漬け込むほど酸味が強くなります。そのため、ポーランドでは家庭ごとに好みの酸味にして楽しんでいるそうです。

ロールキャベツ

ポーランドの代表的な家庭料理の一つで、「ゴウォンプキ」と呼ばれています。ちなみに「ゴウォンプキ」とは「鳩」という意味で、丸々と太ったハトに見えることが由来だそうです。日本のロールキャベツとは違って、たっぷりとお米が入っているのが特徴です。

マチャンカ・クラコフスカ

「マチャンカ」という郷土料理をハンバーガーにした、新しいファストフード。マチャンカとは、豚の肩肉をじっくり低温で焼き、ワインとハーブでほろほろになるまで煮込んだもの。そのマチャンカを手軽に外で食べられるようにした、若者に人気の一品です。

ちょっとより道

街からちょっと足をのばして、イチ押しの観光スポットを訪ねます!

世界一美しい!地下の礼拝堂
語り:田中 卓志

 今回目指すのは、クラクフから列車で約20分のところにある郊外の街・ヴィエリチカ。地下深くに、世界一美しいといわれる礼拝堂があるというので行ってみることに。列車の車掌さんによると、その礼拝堂に行けばと“幸せになれる”という。早速、ガイドさんに案内されて、380段もある階段を下りて地下へ。
 実は、この場所、元々はポーランド最古の岩塩坑で、天井も壁も床もすべてが塩で出来ているとのこと。塩なので、なめるとしょっぱい味がします。「聖キンガ礼拝堂」のマリア像も塩で出来ています。この礼拝堂は、かつて岩塩坑で働いていた坑夫たちによって造られたそう。坑夫たちはとても信心深く、身の安全の祈願のために造ったのだとか。
 今回、特別にプレゼントしていただいた「幸せの塩」は、お土産売り場で手に入れることができます。その他にも、入浴剤など多彩な塩グッズがそろっています。

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