これまでの街歩き

ルアンパバーン/ ラオス

2014年12月16日(火) 初回放送

語り:松田洋治

撮影時期:2014年9月

街の「たく鉢」

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 早朝通りを歩いていると、歩道にずらっと人が並んで座っていました。そばには小さなカゴみたいな荷物も。不思議がっていたら、正面からオレンジ色の服を着た集団がやってきて…お寺の僧侶たちのたく鉢でした。僧侶たちは毎朝欠かさず町を回り、地元の人たちの施しを受けるのです。大人の僧侶に交じって小さな子供のお坊さんの姿も。彼らはこのたく鉢でいただいた食べ物で食事をとっているのだそうです。
 彼らが通り過ぎた後、施しをしていたおばあさんに話を聞くと、「仏様の恵みを受けるために徳を積んでるのよ」との答え。そばに置いてあった小さなカゴにはごはんが入っていました。ルアンパバーンの人たちはずいぶん信心深いんだなあと感じさせられる光景でした。

街の「ヤシの実採り」

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 青い空にスクッと伸びた高いヤシの木。ふと目をこらすと、幹に何やらしがみついています。なんと!ヒトです。ヤシの木のお宅を訪ねると、実が落ちると危険なので採ってもらっているのだとか。ヤシの実の固まりがぶら下がって下りてきて…確かにこれが落ちてきたらこわい。
 木にいた人も下りてきました。実は彼は、ヤシの実採り職人。家々の木に登って1日に200個から300個ほど採るそうです。木登りのコツが何かあるのか聞いてみたら、両足先に布を渡して木に引っかけながら登って見せてくれました。「でも大切なのは腕の力」と、見せてくれたのはたくましい力こぶとはにかんだ笑顔。落としたヤシの実を売って生計を立てている職人さん。熱帯ならではのおもしろい職業でした。

街の「宝くじ」

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 メコン川沿いの通りの歩道で、数人の女性が机を並べて座っているのを見つけました。聞くとそこは宝くじ売り場。お客さんがやって来て、机に置かれた紙をしきりに見ています。紙に書かれているのは動物の絵といろいろな番号。それぞれの動物には決まったラッキーナンバーがあり、その日のこだわりの動物から番号を選ぶのだとか。
 そのお客さんは、アヒルが卵を産む夢を見たので、ゲンを担いでアヒルの番号を買いに来たそうです。おばあさんも買いに来ていました。もし一等が当たったら?と尋ねると「たくさん料理を作ってお寺に寄進するわ」とのこと。寄進をすると自分も幸せを感じるんですって。やっぱりここでも、ルアンパバーンの人たちの信仰心の深さを感じることになりました。。

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