2015年7月28日(火) 初回放送
語り:八嶋智人
撮影時期:2015年05月
路地からきれいな広場に出て地図を開いてみると、ここはヌエバ広場、向こうの丘の上に見えるのはアルハンブラ宮殿の一部、「ベラの塔」。塔に向かって坂を登って行くと、あちこちの店の前にギターがつるしてあります。雰囲気のいい店を見つけ、中に入ってみるとギター職人・マエストロが、ちょうどギターを作っているところでした。そこは、“フラメンコギター”を作る工房でした。
彼によると「この街のフラメンコへの愛情は相当なもの」だとか。「母親の子守歌もフラメンコさ、子供はそれを聴いて眠りにつくんだ」と教えてくれました。さすが、フラメンコの本場。この街でフラメンコの子守歌と出会うことができるでしょうか?
アルハンブラの丘を下って、川沿いを歩きました。左手には、グラナダで最も古い地区、「アルバイシン」が広がっています。アルバイシンに入るために路地を探していると「スイーツ・セール」と書いている看板が見えました。いい感じの路地なので入ってみました。お店の看板は出ていませんでしたが、ある建物に入ると、スイーツを買っている人々がいました。でも店員は見当たりません。
話を聞いてみると「ここは修道院だよ」。そして「扉の向こう側から修道女さんがスイーツを売っている」と教えてくれました。扉の向こうの修道女さんに声をかけてみると「400年前からのレシピで作り続けているよ」と話してくれました。
8世紀から続く旧市街で、歴史深いスイーツと出会いました。ちょっと昔の時代を訪ねた気分になりました。
午後5時、人の影は少し長くなりましたが、グラナダの夏はまだまだ明るいです。サクラモンテをぶらぶら歩いていると、丘の向こうには見事な「アルハンブラ宮殿」。距離が離れているので、宮殿の全景を見渡すことができました。遠くに眺める宮殿もすばらしかったです。
少し進むと、踊りに夢中になっている女の子たちを見つけました。ノリノリに躍っていて、かわいかったので声をかけると、踊りではなく歌の練習をしていたのだといいます。踊りもできるのかと尋ねると、アルハンブラ宮殿を背にして、フラメンコを踊ってくれました。脈々と受け続けられてるフラメンコを本場で見て、感動しました。