これまでの街歩き

スコットランド移民の理想郷
ダニーデン/ ニュージーランド

2016年7月19日(火) 初回放送

語り:八嶋智人

撮影時期:2016年3月

街の「駅舎パン屋さん」

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 朝、ダニーデン駅で改札を探していると、ホームの先がにぎわっていました。近づくとホームに屋台が並び、朝市が開かれています。その一角にある家族経営のパン屋さん。小さな娘さんが、大きなパンのバスケットを抱えてお母さんを手伝っていました。まさに「看板娘」って感じです。
 その娘さんが、隣の屋台までコーヒーの配達へ行くことに!気になってついて行ったら、配達先は「ポリッジ」というスコットランド伝統のオートミールのおかゆを売る屋台でした。体に優しそうなおかゆの上に、甘いクリームや牛乳や豆乳をかけて食べるんだそうです。配達のお駄賃で、熱々のポリッジを食べる看板娘さん。味をたずねると「まあまあよ。はじけるキャンディの方がもっと好き!」。うーん、子どもは正直というか、無邪気というか…。

街の「タータンチェック」

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 中心広場の「オクタゴン」から北へ歩くと、突如道沿いにラグビーのグランドが出現。そう、ニュージーランドは世界有数のラグビー大国なんです!
 地元の試合を人々が観戦している中、ダニーデン独自のタータンチェックを身にまとって応援している男性陣を発見。あいさつをすると、柄の意味を教えてくれました。「青い線は入植者たちが渡った海、緑の線は新たな大地ダニーデン、そして赤い線は祖国スコットランドとの血のつながり、…」。街の人々はみんな、新天地を切り開いた祖先の勇気に敬意を表しているんだそうです。そう語るおじさんの笑顔が、とても誇らしげに見えました。

街の「世界一急な坂?! ~ボルドウィン・ストリート~」

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 街を北上し、住宅街に出ました。えっ?何だあれ?!とんでもなく急な坂を発見!まるで、スキーのジャンプ台みたいな坂です。坂の下でアイスクリーム屋を営む女性に話を聞くと、この坂の名前は「ボルドウィン・ストリート」。“世界一急な坂道”だと、ギネス世界記録に認定されているそうです。(ギネスの定義:垂直1mを上るために歩く距離は2.86m。その急斜面が69.2mにわたって続くことにより世界一に認定)
 ダニーデン開拓時、実際の地形を見ていないスコットランドの建築家が図面に一本道を引いてしまったものの、工事はそのまま進められてできた坂なんだとか…。気合いを入れて上り始めると、坂道ダッシュをする街の若者たちや、チョコレートボール転がしを楽しむ家族に出会いました。世界一急な坂を、街の人々は思いっきり楽しんでいました。

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