2017年6月27日(火) 初回放送
語り:草刈正雄
撮影時期:2017年5月
「最後の晩餐(ばんさん)」で有名なサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会。その近くにある文房具屋さんは1909年創業。現オーナーの父親の代から同じ場所で営業を続けています。クラッシックな雰囲気がすてきなお店。家具や陳列台は、創業当時から変わっていません。お店の前には小学校があって、忘れ物をした子どもたちが慌てて買いに来ることがよくあるんだとか。
「子どもたちと顔なじみになれることが嬉しいんだ」という、笑顔のすてきなオーナー。子どもたちの成長を温かく見守っています。
なんと、一角に並べられているノートやペンは全てオーナーの手作り。オーダーメイドもしてくれます。
子どもたちが勉強に励むことができるよう、心を込めてノートを作っている文房具屋さんです。
言わずと知れたミラノのシンボル、大聖堂「ドゥオーモ」。扉や柱をはじめ、ドゥオーモの隅々にほどこされた彫刻の美しさは、まさに圧巻。
ドゥオーモの屋上にのぼるとミラノの街の絶景が一望できます。
現在、ドゥオーモの屋上は、修復中。500年以上の歳月をかけて完成したドゥオーモは、常にどこかで修復を繰り返しているんだそう。修復を手がける職人さんたちによって荘厳なたたずまいが守り継がれているドゥオーモですが、ちょっぴり変わった修復跡も。屋上近くには「テニスラケットの彫刻」や「人の顔」などが彫られていました。その場所が修復されていた当時、テニスが流行していたんだとか。ドゥオーモは“中世の化石”ではなく、各時代の風潮が反映されながら、「進化」しています。
昔ながらのミラノの姿を残すブレラ地区は、昔からアーティストや職人さんたちが集まる地区。ここで、ワニ革一筋の小さな工房を発見。オーナーが見せてくれた自慢のワニ革に仰天!幅1メートル、長さ6メートルほどの1枚革。さらに、最新作のスニーカーや時計ケースは、どれもモダンでユニーク。
「この地区は、街の娘さん、年配のご婦人、派手好きな人とそうでない人など、さまざまな人からたくさん暮らしていて、みんなからいろいろ指摘をもらうんだ。だから、ミラノはすてきなんだよ」と語るオーナー。
ブレラ地区の職人さんたちは、目の肥えたミラネーゼたちの声に“磨かれながら、常に「進化」しているようです。