これまでの街歩き

ゆったりと生きる首都
ビエンチャン/ ラオス

2018年6月26日(火) 初回放送

語り:中嶋朋子

撮影時期:2018年3月

街の「凱旋(がいせん)門」

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 大通りの先に、パリの凱旋門みたいな立派な門が見えてきました。近寄ってみると、てっぺんにはお寺の塔みたいのがついていたり、アーチ状の天井に色鮮やかなアジア風の絵が描かれていたり、パリの凱旋門とは少し違います。
 これは、「パトゥーサイ=勝利の門」といって、戦没者慰霊のため1960年代に建て始められたのだそう。実はいまだに未完成なのですが、それにしても壮麗で、ラオスでは一番の名所。ラオス人や世界からの旅行者でにぎわっていました。
 700キロ離れた村から見物に来たという一家は「凱旋門を見なければビエンチャンに来たことにならないわ」と、誇らしげ。これから門のてっぺんに上って、ビエンチャンの風景を楽しむのだそうです。

街の「アリの卵」

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 緑が多い住宅街を歩いていると、なにやら大きな虫取り網のようなものを持って木を見上げている人たちを発見。探していたのは、アリの巣。マンゴーの木の葉が何枚も丸まって、サッカーボールくらいの巣になっています。棒で突いて網の中に落とすと、大きなアリと、白い卵がびっしり。このアリの卵をオムレツに入れたり、「ラープ」という温サラダに入れたりして食べるのだそうです。アリの卵は、実は高級食材で、ちょうど旬なのだとか。
 家の主であるマダムは「アリの卵を食べない人はラオス人じゃないわ」とまで。食感はイクラのようにプチッとして、中はトロトロ、ちょっと酸味がかった味がやみつきになるそうです。

街の「パワースポット」

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 オレンジ色の花や飾り物がずらりと並ぶお供え物屋さんの向こうに、大きなお寺があるのを見つけました。色鮮やかな門を入ってみると、大勢の参拝客でにぎわっています。ここはビエンチャンでは断トツ一番人気の寺院ワット・シームアン。ビエンチャン遷都の当時、この寺を建てるために自ら人身御供(ごくう)になった若い妊婦「シー」の伝説が残っているのですって。「シー」の力で願い事はなんでもかなうと評判のパワースポットなのだそう。
 出会った子ども連れのご夫婦に聞くと「娘が病気で手術した時、一心に願ったら成功して完治した」と、口々に教えてくれました。実は願いがかなう前に人に話してはかなわなくなるそうで、元気になった今は、話したくて仕方ない様子でした。

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