これまでの街歩き

時を越える路地めぐり
トレド/ スペイン

2018年10月30日(火) 初回放送

語り:田畑智子

撮影時期:2018年7月

街の「洋服屋」

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 路地を歩いていると、少年たちが吸い込まれるように入っていく店を発見。洋服屋さんでした。でもなぜかみんな洋服を見ないで、下ばかりのぞきこんでいます。つられて下を見てみると…、床がガラス張りで透けてる!なんとその下には、古い土管のようなものが埋まっています。
 お店の人に尋ねると、これは今から2000年以上前 ローマ時代に作られた地下水道の遺跡なのだそう。店の改装工事の際に見つかったそうです。トレドでは、地下を少し掘ればこうした遺跡が街のあちこちから見つかるそうで、「今のトレドは、歴代のトレドの上に建っているのよ」と教えてくれました。
 遺跡まで店の飾りに取り入れちゃったトレドの洋服屋さん。店員さんの顔は、なんだかとっても誇らしげに見えました。

街の「中庭」

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 迷路のような路地が張りめぐらされたトレド旧市街。歩いていても、路地から見えるのは閉じられた扉ばかり。家の中をかいま見ることはできません。そんなとき、親切な人が「すてきな中庭があるのよ」と扉を開けてくれました。ちょっとだけお邪魔してみると、そこには3階建ての建物に囲まれた小さな中庭が。
 なんでも、ここはもともと17世紀の大司教の住まいだとか。今は集合住宅になっていて、住人のみなさんが中庭を鉢植えで飾っているそうです。74年前ここで生まれたというおばあちゃんは、幼い頃この中庭で学校帰りにボール遊びや水遊びを楽しんだのが良い思い出だそう。きっとこれからも、いろんな人の思い出の中にこの中庭が刻まれていくんでしょうね。

街の「ジップライン」

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 旧市街の南を流れる川沿いを歩いて西の玄関口 サン・マルティン橋にたどり着く頃、突如聞こえた悲鳴。声の主を探していると、青空に人影が!?あわてて橋のたもとに駆け寄ってみると、川の向こう岸まで張ったワイヤーを、滑車のついた装置を使って滑り下りていく遊びを発見。「ジップライン」と呼ばれるトレド最新のアトラクションでした。
 しばらく観察していると、小さな女の子がチャレンジすることに!どんな悲鳴が聞こえるか、、、、と思いきや、風を切って川の上を駆け抜け、意外に楽しんでいる様子。世界遺産の旧市街を空中散歩なんて、ちょっと新しい楽しみ方かもしれませんね。

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