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受賞番組

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快挙!NHKスペシャルがピーボディ賞を受賞!

世界の優れたテレビやラジオの作品を表彰する「ジョージ・フォスター・ピーボディ賞」の授賞式が、5月21日、ニューヨークで開かれ、東日本大震災で起きた巨大津波を描き、世界44の国と地域で放送されたNHKスペシャル「巨大津波 "いのち"をどう守るのか」(2011年5月7日放送)が受賞しました。NHKが単独で制作した作品が、この賞を受賞するのは初めてのことです。授賞式の様子や制作スタッフの感想をお伝えします

番組詳細ページ

    
スクリーンに映し出されたNスペ「巨大津波」

ジョージ・フォスター・ピーボディ賞は、NAB=全米放送事業者連盟とジョージア大学ジャーナリズム&マスコミュニケーション・グレディ校によって1941年に創設された、電子メディアを表彰する世界で最も古い賞です。もともとは、「ラジオのためのピューリッツァー賞」として始まり、1948年以降はテレビも対象になり、現在は、毎年30カ国以上、1000を超える応募作品の中から、ジャンルを問わず、優れた功績のある作品を表彰しています。今年は、過去最高の38の作品が選ばれました。

受賞会場

去年3月11日の東日本大震災の後に発生した、巨大津波。受賞作は、あの日、NHKや地域の人々が撮影した映像に映っていた人々を探し出し、地震発生から津波襲来までの間、彼らが何を考え、どう行動したのか証言を集めました。そして、巨大津波からいのちを守るために、私たちに何が必要なのか、その教訓を考えながら、地震の際にはためらわず「逃げる」ことの大切さを訴えました。

    

制作者からのコメント

宮川徹志(報道局ディレクター)
宮川徹志(報道局ディレクター )

震災発生直後は、緊急特番を作り続ける日々が続きましたが、1ヶ月経っても、あの巨大津波の実態がまだよく分かっていないことに気付きました。しかし、NHKをはじめ、あの日、現場にいた人々が撮影した膨大な映像は、津波の実態を知る上で貴重な武器となりました。私たちは、映像を何度も見返しながら、その中に映っている人を被災地で捜し、あの日、どんな体験をしたか尋ねました。インタビューに応じて頂いた方々は、皆、「自分が生き残ったのは偶然だった」と答え、自らの体験を伝えることが、生かされた者の“使命”だと語っていました。思い出すのも辛い体験を、すすんで語ってくれた方々の気持ちを受け止めながら、今後の震災や津波への教訓になればという願いで番組を制作しました。

菅井賢治(報道局社会部 災害担当デスク)

去年春、番組の構想が動き始めた当初、私たちには一つのためらいがあった。まだ多くの人が災害の渦中にある中で、あの津波を検証する番組を放送するのは、非常に酷ではないかと思われたのである。そんな逡巡を払拭してくれたのは、取材チームが伝えてきた被災地からの声だった。「停電で情報が得られず、自分たちの置かれていた状況がわからなかった」、「なぜこのようなことになってしまったのか、知りたい」。こうした声は、将来に向けて「あの日何が起きていたのか」を克明に伝え、残していくという番組テーマとして結実し、無力感にとらわれがちだった私にも、なすべきことは何かを指し示してくれた。つらい体験を語ってくれた取材先の皆様、厳しい状況下で粘り強く取材制作にあたったスタッフの全員に、心から敬意と感謝を申し上げたい。

白川友之(制作局 科学・環境番組部 チーフプロデューサー)

3.11の巨大地震の後、各地で地震が次々と起きていました。「再び巨大津波を発生させる大きな地震が起きるのではないか。それは明日かも知れない。」と不安を抱いておりました。そのとき“いのち”だけは失わないようにするには何が必要なのか、私たちが出来ることは何なのかを考え続けていました。その中で巨大津波に襲われ壮絶な体験をされた方々が、どのような状況に置かれ、どんな心理状態だったのか、避難を妨げるどんな要因があったのかを知り、一刻も早く多くの方にお伝えしたいと感じました。知識で伝えるよりも、被災者の経験を追体験する番組が、多くの人々の心に届き行動につながるのではないかと考えたのです。被災された直後につらい体験をお話くださった被災地の方々、映像をご提供下さった皆様、そして制作スタッフに心から感謝致しております。

    
受賞スピーチ

After the devastating earthquake and tsunami hit eastern Japan last year, we gathered videos shot by ordinary citizens and tracked down the individuals the footage captured, asking them for their stories. It is our privilege to let people around the world hear their message.

340,000 people have been evacuated and the majority of them are still living in temporary housings. In Fukushima, 60, 000 have been forced to relocate. The disaster is far from over.

As time moves on, we may forget the tragedies and lessons of the past. But with visual images, we now have a powerful tool to help us remember these lessons of how to survive.

On behalf of our production team, I would like to thank the board of the George Foster Peabody Awards and University of Georgia.
We are much honored to receive such a prestigious award. Thank you.

去年、破滅的な地震と津波が東日本を襲った後、私たちは、一般の人たちが撮った映像を集め、その中に映っていた人を探し出し、どんな体験をしたの か尋ねていきました。
世界の人々に、被災者のメッセージを聞いてもらえることは、私たちの喜びとするところです。

34万人の人々が避難をし、その多くがいまだに仮設住宅で暮らしています。
福島では、6万人が県外移住を強いられています。
惨禍の終息には、まだほど遠い状況です。

時が経つにつれ、私たちは過去の悲劇と教訓を忘れてしまいがちです。
しかし、私たちは、映像という武器を手にした今、“いかに生きのびるか”という教訓を覚えておくことが出来るのです。

制作スタッフを代表して、ジョージ・フォスター・ピーボディ賞の選考委員会と、ジョージア大学に御礼を申し上げます。
このような名誉ある賞を頂いて、非常に光栄です。

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