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放送内容

歴史・紀行

東京大空襲
583枚の未公開写真

初回放送

総合 2012年3月18日(日)
午後9時00分~9時49分 総合

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1944年11月から、終戦間際にかけて100回以上にわたって執拗に繰り返された「東京大空襲」。最大の被害をもたらした3月10日には、1日で10万人が命を奪われた。しかし、被害の全貌は知られていない。3月10日以外を記録した映像資料がほとんどなかったためだ。しかし今回、NHKは、44年秋から45年の終戦間際までの間に、陸軍参謀本部の指示で撮影された580枚余りの写真を入手した。写真、そして新たにアメリカ空軍基地で見つかった資料から、アメリカがいかに計画性をもって無差別爆撃を繰り返していたのか、明らかになりつつある。半年余り続いた東京大空襲で市民たちはどういう被害を受けていたのか、東京の街はどう焼け尽くされていったのか、未公開写真の関係者の証言を交えて描き出す。

放送を終えて

空襲の時代を生きた人々を記録した583枚の写真に、徹底的に向き合った半年間。
その作業を終えたいま、痛感しているのは、何よりも、「記録を残すこと」の大切さです。
私たちの祖父や祖母、親の世代が直接に体験したもっとも“ポピュラー”な戦争被害、空襲。B29や焼い弾といった言葉やイメージは、日本人としての記憶にすり込まれているとさえ感じます。それにも関わらず、実際の所は、空襲に直面した私たちの祖父や祖母は、その時どんな表情をしていたのか、どんな風に悲惨だったのか、多くがあやふやなイメージで占められていました。たった67年前の出来事なのに、それを確かめるすべがほとんど無かったからです。
今回の写真は、そうした空白を埋める本当に貴重な資料でした。空からの無差別攻撃にさらされた人々が驚き悲しむ表情からは、空襲という攻撃、市民を巻き込む戦争に対して強い憤りを感じました。焼け野原でたくましく笑顔も見せながら復興に立ち上がる人々の表情からは、震災後の時代を生きる私たちを励ます先人たちのエールを感じる事が出来ました。記録は、同じ過ちを繰り返さないための、そして、前に進むための大切なきっかけになり得るのだと、改めて強く実感したのです。
翻って、現在の自分自身。日々、各地を取材撮影をして番組を制作している私たちは、ある意味「記録すること」をなりわいとしています。世の中の動きをキャッチしようともがいて、振り切られないようにしがみつく日々を過ごしてはいます。しかし、この仕事を、未来の人々にとって前に進むきっかけとするのだという決意と覚悟は、果たして自分にはあるのだろうか…。
先人たちが残した583枚の写真から聞こえる、「しっかりやれよ」の声に応えるべく、また新たな取材の日々がはじまります。

ディレクター:片山厚志

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