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放送内容

災害

3.11 あの日から2年
シリーズ東日本大震災 故郷を取り戻すために
~3年目への課題~

初回放送

総合 2013年3月11日(月)
午後10時00分~10時58分 総合

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東日本大震災の発生から2年。この間、津波で甚大な被害を受けた東北の沿岸各地では、がれきの撤去が一段落し、町ごとの「復興基本計画」が出そろった。現在、この基本計画に沿って、住民の高台移転と沿岸部の再整備が急ピッチで進められようとしている。ところが、莫大な国費も投じて動き出した各地の復興事業が、いくつもの壁にぶつかり暗礁に乗り上げている。番組はその現実を、①想定外の人口の流失や企業誘致失敗によって生まれようとしている膨大な「事業空白地帯」、②被災者同士による「住民合意」の膠着状態、③膨大な復興業務による「自治体職員の疲弊」という三つの視点から浮き彫りにし、課題解決の道筋を探していく。

放送を終えて

この番組の取材で宮城県沿岸の被災地を回りました。津波で大きな被害をうけた浸水域はおおむね、がれきの撤去や壊れた建物の解体などの復旧作業は進んで広大な更地のようになり、一見すると同じような風景が広がっています。しかし、その裏側では地域ごとにさまざまな課題が表面化し始め、被災地とひとくくりにできない複雑な状況が生まれています。
私が取材した自治体の一つ、中心市街地を津波で破壊された南三陸町は、住民の命を守ることを最優先に、新たな住宅地はすべて高台に造成し、浸水した市街地は産業の場として整備する「職住分離」のまちづくりを計画しています。しかし、地域の事業者の意向は業種や経営規模によってさまざまで、元の市街地での再建を希望する人は少ないことが見えてきました。こうした行政と民間の意識の違いこそが、この震災からの復興の難しさの表れであるように感じました。
震災3年目は、被災自治体が復興計画を事業化していく段階に入っていきます。さらに多様化、複雑化していくであろう被災地の課題をどう伝えていくか、私たちの役割もより難しくなっていきそうですが、継続的に向き合っていきたいと思います。

ディレクター 安野正樹(仙台局)


東日本大震災から、2年が経ちました。復興への長い道のりは始まったばかりです。今回、この2年という時に何を伝えるのか、考えました。震災から1年の時は、被災した方々の変わらない苦しい状況を伝えることに迷いはありませんでした。目の前でそうした事態が起こっていたからです。それから1年、だんだんと顕在化してきたのは、“支える側”の厳しさでした。
大槌町では、予算規模が震災前の16倍にも膨れ上がっています。それだけの業務量、しかもこれまで誰もやったことのない復興業務を担う職員には、過酷とも言える負担がのしかかっています。特に、全国の自治体から応援に来ている職員の方々は、この未曽有の危機に何とか役に立ちたいという思いを強く持っていらっしゃいますから、深刻な悩みを抱えがちです。また、生活環境から仕事の内容まで全てが変わってしまうのですから、その過酷さは想像に余りあります。復興を担うのは、住民の皆さん、NPOなど民間で活動する皆さん、そして行政の職員は欠かせない存在のはずです。オールジャパンで被災地を支えていく、今回の番組がその一助になったなら幸いです。

ディレクター 平田知弘(盛岡局)

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