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放送内容

歴史・紀行

戦後70年 ニッポンの肖像 豊かさを求めて
第2回 "バブル"と"失われた20年" 何が起きていたのか

初回放送

総合 2015年5月31日(日)
午後9時00分~10時25分 総合

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奇跡ともいえる高度成長を遂げた日本経済は、その後、世界に先駆けて二つの事態に見舞われる。それが「バブルとその崩壊」「“失われた20年”という停滞」である。第2回は、その2つの<事件>を検証し、それがいったい何だったのか、そこから何を教訓とすべきかを解き明かす。
金融が経済の主役となり、「マネー経済」へと世界が突き進んだ70年代以降、各国で繰り返されるバブル生成と崩壊。世界が初めてその怖さを痛感したのが80年代後半、日本が経験した「バブル」だった。今回、取材を通してみえてきたのは、「マネー経済」という新たな変化に対応できなかった日本の姿。マネーゲームにまい進し、バブル崩壊後は不良債権隠しに走る企業。戦後の日本独特のシステムがそれらに拍車をかけていった。「バブル」とは何だったのか明らかにする。
さらにバブル崩壊後に訪れた「失われた20年」と呼ばれる長期に及ぶ経済の停滞。実は、バブル崩壊直後、日本経済を代表する企業のトップたちが、この事態を明治維新、敗戦に次ぐ第三の日本の転換点と位置づけ、早くからその対応について幾度となく議論を重ねていた。さらに、トップたちは、それまでの常識や美徳をかなぐり捨てて、その事態を乗り越えようと様々な模索を続けてきたのだった。今回、トップへの徹底取材を通して改めて見えてきたのは、“失われた20年”の苦闘と試行錯誤の記録である。そこから、私たちはこれからの日本経済を考える上で、どのような教訓を得ることができるのだろうか。

放送を終えて

“バブル”とその後に続いた長期の経済停滞“失われた20年”。これらは後から振り返れば、決して日本に起きた特殊な事象ではなく、むしろ現代の資本主義経済が共通に抱える課題を日本が世界に先駆けて経験したと捉えられるのではないか。私たちはそう考えました。2つの事象はなぜ起きたのか?真相に少しでも近づこうと、その時何が起き、どう考え行動したのか、そして今、当時をどう振り返るか、当事者の方々に聞いたインタビューを集大成したのが今回の番組です。

当初は、「まだ歴史として語るには早すぎる、現在進行形の課題」という印象を持っていました。しかし取材を進めていくと、当時、意思決定を行っていた方々の中にはすでに亡くなられている方も多くいらっしゃるという現実に直面します。今回インタビューに応じてくださった方々は、決して心地の良い経験とは言えない出来事についても「自分が経験した事実を話すことが後世のためになるのなら」と決意をもって貴重な証言をしてくださいました。

「私は物心ついたときには“失われた20年”だった」。キャスターの首藤アナウンサーは番組冒頭でこう語りました。この言葉の裏には、「かつて“バブル”というとても景気の良い時代が存在した」と言われているけれども、その実感はなく詳しいことは知らない、という意味が含まれていると思います。私も同じ世代です。取材にご協力いただいた方々から当時のお話を聞く中で、新鮮な驚きや発見がありました。近いようでいて段々と遠くなっていく「昭和後期の時代」も、次第に歴史的な検証が求められてきているのかもしれないと感じています。

(福岡局 報道番組 石原茂雄デイレクター)

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