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放送内容

社会

発達障害

発達障害
~解明される未知の世界~

初回放送

総合 2017年5月21日(日)
午後9時00分~9時59分 総合

関連ジャンル

  • 社会
  • 医療・健康

小中学生の15人に1人と言われる「発達障害」。これまで、主に社会性やコミュニケーションに問題がある障害として知られてきたが、最新の脳科学研究や当事者への聞き取りにより、生まれつき、独特の「世界の見え方・聞こえ方」をしているケースが多いことがわかってきた。多くの人にとっては何でもない日常空間が、耐えられないほどまぶしく見えたり、小さな物音が大音量に聞こえてパニックになったり。その独特の感覚・認知が、実は、社会不適応につながる原因のひとつになっていたのだ。
この世界を解き明かし、周囲が理解することで、発達障害の当事者の生きづらさは軽減。さらに「新たな能力」を引き出すことにもつながると、世界の教育・ビジネスの現場が注目している。
身体障害と違い、「見えにくい障害」と言われる発達障害。番組では、当事者の感覚・認知の世界を映像化。これまで誰にも言えなかった、わかってもらえなかった当事者の思いを生放送で発信する。周囲から「空気が読めない、つきあいづらい人」などと誤解されてきた行動の裏にある「本当の理由」を知ったとき、あなたの常識が大きく変わる。

放送を終えて

今回の取材で、50人を超える当事者の皆さんにお会いしました。そのなかで、最初に感じたのは、「どこからが障害なのか」ということです。「会話がうまくできない」「忘れ物をしてしまう」といった悩みは、多くの人にもよくあり、私も「自分にもそうした傾向があるのでは」と感じる部分がありました。しかし、実際に当事者の人たちの苦しみや生きづらさを取材すると、単に「苦手」だとか「そういう時もあるよね」というレベルを超えていました。そのことに気づいたとき、発達障害が「見えにくい障害」といわれる理由が分かるようになり、私も無理解な1人だったと気づかされました。
社会が「不寛容」になっているといわれるなか、周囲の人たちは、当事者の人たちの行動に対して「なんで普通にできないんだろう」とつい思ってしまうかもしれません。しかし、「当事者の人たちの世界の見え方、聞こえ方、感じ方は、多くの人とは違う」ということに気づき、行動の理由に思いを馳せられるようになれば、当事者の方たちの生きづらさも少しは緩和されるのではないかと、取材を通じて思いました。
ご協力いただいた当事者の皆さん、本当にありがとうございました。

ディレクター 三善信一郎

私が「発達障害」と出会ったのは大学生の時です。特別支援教育の教員免許取得のために臨んだ3週間の教育実習で、担当したクラスの全員が自閉症でした。時は平成17年。発達障害者支援法が施行されたばかりの頃でした。
独特の脳のクセがある彼らは、とにかく素直に世界を見ています。繊細で敏感。故に生きづらいし、齟齬(そご)が生じることも多くあります。私も理解に至るには様々な意味での「格闘」を経ました。クラスは6人で、障害の程度も苦手なことも得意なことも全員違いました。子どもたちと接する中で学んだのは、あくまで「関わり方次第」であること。そして、特性の理解は、一人ひとりに向き合って初めて得られるということでした。
番組でお伝えした声や、スタジオやVTRに出演して下さった当事者の姿がひとつでも「理解」のきっかけになりますように。これからも、1つでも多くの声や姿を伝えていきたいです。

ディレクター 生出知佳

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