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NHKスペシャル「宇宙の渚」。制作スタッフの話から、撮影の裏話や番組に込められたメッセージに迫ります。
第2弾は「第2集 天空の女神 オーロラ」と「第3集 46億年の旅人 流星」をお送りします。

第7回 2012年6月15日更新

第2集 天空の女神 オーロラ

AURORA MAKING OF THE COSMIC SHORE

圧巻の美しさ

第2集で取り上げたのは「オーロラ」です。「オーロラ」とは、ローマ神話に登場する夜明けをもたらす女神の名前で、ガリレオガリレイが名 付けたとも言われています。シリーズ「宇宙の渚」では、この「オーロラ」を女神に見立てて番組を進行。これまで、美しさばかりがクローズ アップされてきたオーロラの別の顔をお見せしました。オーロラは決して美しいだけの存在ではなく、時には牙をむき、姿を消すことがあれ ば地球に大きな影響がある。あまり知られていなかった側面に触れ、オーロラの見方が変わった方もおられるのではないでしょうか。
(田附英樹プロデューサー)

≪初めて目にする景色≫

第1集で取り上げたスプライトは撮影できるかどうかが、ひとつのクライマックスだったと思うのです が、オーロラはすでに多くの方が目にしたことがある現象。これまで美しい映像も数多く放送されて きました。今回、シリーズ「宇宙の渚」でお届けしたのは、古川さんが国際宇宙ステーションから撮 影した宇宙から見たオーロラの姿。これまで放送されたどんな映像とも違う、誰もが初めて目にす る景色でした。僕自身、この番組をきっかけに地上からオーロラを初めて見たのですが、それとほ ぼ同時に宇宙からの映像にも出会ったのです。その美しさは想像を絶するものでした。みなさんは “宇宙から見たオーロラ”を初めてご覧になり、どんな風に感じられたでしょうか。
(石井太郎ディレクター)

≪極寒の撮影≫

宇宙から撮影した映像に加え、地上から見たオーロラの映像を撮影すべく、アラスカとノルウェー でロケを行いました。マイナス25度にもなる極寒のなか、テントを立てての撮影。現地で調達した ストーブを使っていたのですが、そのスイッチが凍って動かなくなることもありました。 しかも、オーロラは夜にならないと撮影できないので、日が暮れてから宿を出て、テントで朝の7時 ごろまで過ごすという日が続いたんです。そんななか、日中は研究者の方に会ったり、街の取材を したり…そうこうしているうちに、また夕方になるという、過酷なスケジュールでしたね。
(石井太郎ディレクター)

≪最初はガッカリ!?≫

宇宙から我々の元に初めて届いたオーロラの映像は、南極の近くで映したものでした。南極には人が住んでいないため街明かりもなく、真っ暗 な中にぼんやりと緑色のオーロラが出ているというもの。正直言って、我々が抱いていたオーロラのイメージよりもずっと地味な映像だったんで す。撮影が進むうちに、月明かりや地上からの光が思いのほか映像の印象に大きく影響することが解ってきました。その後、北極で撮影された オーロラは、月明かりに照らされた地上の夜景とのコラボが美しい息をのむようなものでした。世界初の映像となったこれらのオーロラ、みなさ んの目にはどのように映ったでしょうか。
(石井太郎ディレクター)

スタッフロールに古川カメラマン!?
番組を制作するなかで一番ドキドキしたのは、古川さんが宇宙でどんな映像を撮ってくださるか という点でした。普通の番組なら、我々スタッフが直接ロケ地に行って撮影するのですが、 さすがに宇宙へ行くことはできません。全力でサポートはするものの、結果は古川さんに託し、 我々はじっと地上で待つしかありません。「撮影は無事に進んでいるか」、「機材は壊れていない だろうか」と不安が募りました。古川さんは熱意を持って信じられない数の美しい映像をカメラに 収めてくださいました。スタッフの間でも、「番組の最後に出る字幕」に古川聡カメラマンと出さな ければ…という話が出たほどです。
(石井太郎ディレクター)

第3集 46億年の旅人 流星

SPRITE MAKING OF THE COSMIC SHORE

どんな願いをかけますか

流れ星をご覧になったことがありますか? 見たことがある方は急いで願いごとをしたのではないでしょうか。実はこうした行動は万国共通 のものなのだそう。第3集はそんなロマンチックな存在である流星にスポットを当てます。宇宙から撮影された流星は、まるで地球に突き刺 さるように見えます。これまで見上げてきた流星を宇宙から見下ろしたとき、少し高尚な願いをかけたいと感じたと古川さんは話しています。 世界初、宇宙から見た流星の映像にみなさんはどんな願いをかけるのか…。ぜひお見逃しなく。
(田附英樹プロデューサー)

≪畑違いの科学番組に挑戦≫

報道局に所属する私にとって「宇宙の渚」のような科学番組は未知の世界でした。取材を始めたころは、正直言って、うかがったお話の2割も理 解できない状態……。宇宙飛行士を主人公にしたマンガから始まり、宇宙関連の本を読んだりして必死で勉強しました。実は、今回担当するこ とになった流星も一度も見たことがなかったんです(苦笑)。番組の制作を進めるなかで、初めて流れ星というものを目にしたのですが、やはり すごく感動しましたね。一瞬のことですが、あの小さな光になにか重大なメッセージが秘められているのではないかと思わずにはいられません でした。
(旗手啓介ディレクター)

≪撮影の難しさを実感≫

古川さんに撮影していただいた宇宙から見た流星の映像に加え、地上からも流星群を撮影しました。昨年の12月には長野県の八ヶ岳でふたご 座流星群を、今年4月に鹿児島でこと座流星群を撮影。松任谷由実さんの歌にもあるジャコビニ流星群を追って、国立天文台教授の渡部潤一 さんと共にフランスも訪れました。フランスでは宇宙用超高感度カメラを研究者の方の飛行機に載せていただき、我々はピレネー山脈の天文台 で待機していたのですが、直前に吹雪になって流星群を観測することができず……。天候に左右される撮影の難しさを痛感させられました。
(旗手啓介ディレクター)

落ちこぼれの星たち
流星のもととなる彗星は、惑星になれなかった言わば落ちこぼれの存在。ひょんなことで旅を はじめ、太陽に近づくと塵を吹き出し、その塵が地球とぶつかるときに一瞬のはかない光を放ち ます。流れ星となるのは0.1mm〜10mmほどの大きさの欠片で、それよりも小さい塵は燃え尽き ずに地上に降り注いでいるのです。この宇宙から来た塵こそが、地球上の生命の源なのでは ないかと言われ始めています。宇宙から撮影された流星を見ると「流星は宇宙から来ている」こ とを実感させられます。私たちが流星に願いをかけるのは、DNAのどこかに生命の起源を感じ るからかもしません。
(旗手啓介ディレクター)

≪同じ空を見上げて≫

「宇宙の渚」に携わるようになって間もなく、東日本大震災が起こりました。私は震災直後の被災地に入って約1か月間取材をしていたんです。 被災者の方々に取材をするうち、3月11日の夜は夜空がとても美しかったというお話を何度か耳にしました。流星を目にした方もいらっしゃいま した。暗闇の中、多くの被災者の方が、そして日本全国の人たちが同じ星空を見上げていたのではないか。流星にいくつもの願いがかけられた のではないか。そんなことを思いながら、「宇宙の渚 第3集 46億年の旅人 流星」の取材を進めていくことになりました。
(旗手啓介ディレクター)

宇宙の渚チーム


前列左から
井上智広、石井太郎、旗手啓介、松浦知良
後列左から
佐藤稔彦、山崎敦基、田附英樹、
石井広行、福原暢介、桑原仁志

次回ご期待ください

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