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水玉の女王 草間彌生の全力疾走 ディレクター 取材ノート

世界的名声を誇る日本人アーティスト・草間彌生。NHKスペシャルでは83歳となった現在も精力的な制作活動を続ける彼女に密着。映像ディレクター・松本貴子が取材を通して感じた草間の素顔と番組の見どころを伝えます。

映像ディレクター・ドキュメンタリー映画監督 松本貴子

映像ディレクター・ドキュメンタリー映画監督 松本貴子

出会いから17年

初めて草間さんを取材したのは1995年。他局の番組を制作するためでした。1999年にNHKのETV特集で「心の闇の幻想世界 美術家・草間彌生」を作り、その後、2006年から3年がかりで草間さんに密着。映画『≒草間彌生 わたし大好き』を撮影しました。さらに昨年、BSプレミアムで3時間の特別番組「世界が私を待っている・前衛芸術家草間彌生の疾走」を制作。今回のNHKスペシャルはその延長線上にある番組という位置づけです。
草間さんとは出会って17年になりますが、これまで積み上げてきた信頼関係があるからこそ、かなり突っ込んだ取材もさせてもらえていると感じます。サービス精神が旺盛な方で「ここ撮って」とカメラマンに声をかけるときもあれば、制作に煮詰まっているときなどはガードが固いことも。手放しで何でも撮影させてもらえる人ではないので、毎回、彼女の状況や気持ちを推し量りながら実像に迫っていくような感じでしたね。

満身創痍の83歳

草間さんは世界画壇で活躍する日本人の先駆者です。今でこそ奈良美智さんや村上隆さんなど日本人アーティストも世界的な注目を集めるようになりましたが、かつては欧米のギャラリーに日本画壇が入ることはありませんでした。そんななか自分を上手にプロデュースし、チャーミングな人柄とすさまじいエネルギーで多くの人を魅了。作品の値段交渉まで自らが行い、押しも押されぬ世界的アーティストになったのです。
そんな草間さんも83歳。長年抱える病気とも闘い続けています。今回の密着では華やかな場面の姿だけでなく、精力的な活動の裏側にある満身創痍で奮闘する素顔も撮影。彼女の聖域とも言える病院にもカメラを入れました。彼女の芸術家としての華やかな部分と、そこにすべてをかけるためにさまざまな物事をそぎ落とした生活。その両面から草間彌生という人間を感じていただけたらいいですね。

多面的な素顔

長い間、草間さんの近くで取材をさせていただくなかで、少女のような部分、占い師のような表情、実業家の顔、創作にかける情熱的な姿などいくつもの違った側面に触れてきました。一言のコメントが欲しくて訪ねた私にホットな時事問題について矢継ぎ早に質問を投げかけ、こちらの問いには全く答えてくれないことも・・・。次の取材が憂鬱になってしまうこともありました。でも、次にお会いしたらすごくかわいらしかったりもするので、結局はチャラになってしまうんですよね(苦笑)。
NHKスペシャルではそうしたさまざまな顔を持つ彼女の姿を多面的にご紹介したいと思っています。個性的な言動から誤解されやすいアーティストではありますが、彼女をご存知ない方にはまず知っていただく、そして少しでも興味を持っていただけければ幸いです。人を動かしてしまうようなパワーを持った草間さんの魅力にぜひ触れてみてください。

 

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