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ディレクター取材ノート!父と子 市川猿翁・香川照之 総合1月6日(日)午後9時30分~10時28分

2011年9月、歌舞伎界への進出を突然宣言した香川照之。
父・猿之助(現:猿翁)も脳梗塞に倒れてから
8年ぶりの舞台復帰を表明し、注目を集めました。
番組では長年にわたって関係を絶ちながら、
再びつながろうとする親子に長期密着。
その放送に先駆け、取材にあたったディレクターが垣間(かいま)見た
親子の姿を紹介します。

大型開発センター 専任ディレクター 池田 由紀

番組の始まり

2010年12月に放送された「ラストデイズ お前は、オレになれる 松田優作×香川照之」という番組で、優作さんの“ラストデイズ”を追う香川さんの旅に2週間同行しました。旅のなかで香川さんは、優作さんも父親不在のなかで育ったという事実に触れ、ご自身の境遇を振り返るとともに、歌舞伎の血をつないでいないことに負い目を感じていると話されていたことを覚えています。
その後、香川さんとはお会いしていなかったのですが、翌年9月に発表された歌舞伎界進出の記者会見を拝見し「そこまでの思いを抱えていらしたんだ」とその決意について改めて考えさせられました。その思いは「ラストデイズ」と一緒に作ったプロデューサーも同じだったようで、香川さんが歌舞伎に挑戦する姿を父子の絆という側面から追えないだろうかと、番組実現に向けてお願いすることになったのです。

写真1

父と子のドキュメントに

写真2

一度ご一緒させていただいたご縁もあって香川さんを取材させていただけることになり、2012年3月から密着を始めました。当初、香川さんには取材をお受けいただいていましたが、猿之助さんをどこまで撮影させていただけるのかは未知数。ですが、香川さんが歌舞伎に挑戦するというだけのドキュメントにはしたくない、父と子が歩み寄っていく姿を歌舞伎を通して描きだせたらと思っていました。
しかし、猿之助さんは脳梗塞で倒れて以来、メディアにほとんど出ていらっしゃらず、取材は難しいのではないかと考えていたんです。ところが、猿之助さんはとてもフランクな方でした。病気の後遺症が残るなか、かつて香川さんと会われたときどう思われたか、今どんな気持ちで香川さんに教えていらっしゃるかなど、率直に語ってくださいました。

父と子の挑戦

8年ぶりに舞台に立たれることが決まった猿之助さんは、懸命に歌舞伎に打ち込んでいらっしゃいました。息子である香川さんにもお稽古をつけ、芸のために生きてこられたこれまでと変わらず精力的に活動される姿が印象に残っています。
一方、香川さんは6、7月に歌舞伎の初舞台を踏まれてから、印象が少し丸くなったように見えました。自分が何のために生かされているのか、生きていかなければならないのかを人一倍考えてこられて、ある意味、その答えを求めて歌舞伎界に入られたのではないかと思うのですが、初舞台を経験し、そのひとつの答えを見つけたのかもしれません。香川さん自身、「あるべきところに戻ってきたような気がする。歌舞伎の世界に居ることは自分の人生そのもの」とおっしゃっていましたが、舞台の後は背負われていた重いものを少し下ろし、居場所を見つけられたように感じました。

写真3

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