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渋滞発生のメカニズムを解明

地震が発生した瞬間から各地で渋滞が起きました。 東日本大震災では、20万台以上の車が津波で流されました。石巻市では、渋滞の車列を津波が襲ったため多くの方が亡くなりました。 渋滞が起こるメカニズムは実はまだよくわかっていません。しかし、今回は一台一台の車の記録を見ることで、どこで何が原因で発生したのか。どのくらいの規模で渋滞が広がっていったのかも明らかにしていきます。 石巻市内の場合、東西に川が流れ、北部には運河があり、その間の地域は島のような状態になります。その地域の人たちがどのような状況に置かれたのかを追跡しました。地震直後、一斉に車が止まります。さらに、避難する車も加わり、各地で同時多発的に渋滞が発生しました。超渋滞現象・グリッドロックです。渋滞は、地域を取り囲むように広がり、それによって中にいる人たちは出ることができない状態になっていたのです。 これまで、こうした状況を知るには、多くの方への聞き取り調査に頼ってきました。しかし、緊急時の記憶は曖昧なものです。震災ビッグデータは、刻々と悪化していく渋滞の様子をつぶさに捉えていました。

石巻市渋滞マップ(3月11日15時):写真
石巻市渋滞マップ(3月11日15時)

ビックデータに命を吹き込む

災害時に、携帯やカーナビ、ツイッターなどによって生み出される電子データは、極めて膨大で、最初はその扱いに途方にくれるでしょう。しかし、一度、解析する仕組みを作ってしまえば、次に災害が発生した時には、同じ仕組みを使って、瞬時に結果を得ることができます。このリアルタイム活用こそが、震災ビッグデータの強みでもあります。

地震が起きた直後、どこで人が取り残されているか知ることができれば、自衛隊など救援に向かう人たちは活動エリアを決めることができる。車の走行データから通行可能な道路地図を描くことができれば、救援や避難ルートを選定できるだけでなく、土砂崩れなどによって道路が寸断された箇所を発見できる。ツイッターを詳細に分析できれば、避難所ごとに食料や毛布などの支援物資のニーズを捉えることができる。震災ビッグデータの活用によって、これまでとは次元の違う救命、支援、防災ができるのです。

東日本大震災の惨禍を決して忘れてはならない。 番組では、大震災を経験した人々が残した記録に向き合いながら、次の災害で、どのように行動すべきか考えていきます。自治体の方、救援に向かう方、支援に向かうボランティアの方たちにも、震災ビッグデータの可能性を感じてもらえるようなヒントをたくさん提示していきます。震災ビッグデータを活かした防災は、遠い未来の話ではありません。この番組をきっかけに、さまざまな可能性を含んだ震災ビッグデータという言葉が浸透し、活用が進むことを期待しています。

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