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  • ロボット革命 人間を超えられるか 放送直前見どころガイド 総合 3月17日(日)午後9時00分~9時49分

ヒューマノイドと呼ばれる人型ロボットの開発にスポットを当てた「ロボット革命 人間を超えられるか」。放送を前に番組制作時のエピソードや見どころを伊川義和ディレクターに聞きました。

ディレクター 伊川義和

なぜ今、ロボット開発の最前線を追うのか

日本は世界をリードする「ロボット大国」と言われて来ました。家電や自動車業界で“ものづくりニッポン”のかつての勢いが失われつつある中で、ロボット産業は現在も世界一位の座にあります。しかし、現実には研究開発費がどんどん削減され、世界に誇るロボット工学はあと数年でアメリカに抜かれてしまうと言われています。
研究者の方々に話をうかがうと、こうしたロボット工学の危機はほとんど報道されることがなく、一般の方々に知られていないのが現状だとおっしゃいます。私自身、書店に足を運んだ際に、ロボットに関する出版物が少なく一般向けの概説書さえないことに驚かされました。ロボット大国と言われている日本で、なぜこのようなことが起きているのか。こうした事実を受け、これまであまり報道されることのなかった日本と世界のロボット開発の最前線をお伝えできればと考えました。

ネクステージ:写真

福島第一原発事故が変えた、世界のロボット開発

アシモ:写真

これまでヒューマノイドは、パフォーマンスや見た目のかわいさに重点が置かれた実用的でないロボットとされて来ました。そのため世界では、産業用や軍事用など専門性に特化したロボットの開発に力が注がれて来たのです。しかし、東日本大震災によって起きた福島第一原発事故によって、世界のロボットに対する見方が一変しました。アメリカの軍事用ロボットなどが原発に投入され、内部の撮影や放射線量の測定に成功したのですが、人に代わって作業を行うには至りませんでした。緊急時に、人のために作られた環境で人に代わって活躍するには、人間のように動けるヒューマノイドが必要だということが不幸にも証明されたのです。
実際、世界最高峰のヒューマノイドを作っているホンダには、福島第一原発に「アシモ」を派遣してほしいという声が全国からたくさん寄せられました。こうした声を受け、アシモの高度な技術を活かした災害用ロボットの開発が進められています。また、海外ではヒューマノイドへの意識が変わり、軍事用ロボットなどの研究開発で培った最先端技術をヒューマノイド開発に活かそうと動き始めています。

こんなに違う日本と世界のロボット事情

ロボットと言われて、人型をすぐ連想するのは日本人だけだそうです。また、ロボットを友だちだと考えるのも日本人だけ。海外ではそうした考え方に違和感を覚えると言われています。なぜ日本人はロボットに対して親近感を持つのか。それは「鉄腕アトム」から始まるロボットを主人公とした漫画やアニメが日本の子どもたちに愛されて来たから。アシモを開発したホンダも、当初はアトムを目指してロボット開発を始めたのです。このように日本では独自の文化から端を発し、人型ロボットの開発が盛んになりました。
しかし、長引く不況によって日本の研究開発費はどんどん削減されてしまいました。その一方、アメリカでは豊富な資金を持つ国防総省が、災害用ロボットの開発に資金を提供する 「ロボティスクチャレンジ」を開催。世界各国の研究者たちが競い合いながらヒューマノイドの開発を進め、これまで培って来た軍事用ロボットや人工知能のノウハウを集結して、猛烈な勢いで日本を追い上げています。

まずは最先端ロボットの凄さを楽しんで欲しい!

番組制作にあたっては、これまで取材をほとんど受けたことがないホンダが1年間にわたる長期取材に協力してくれたこと。そして、アメリカ国防総省の軍事用ロボットを作る会社が世界で初めて取材を了承してくれたことが大きかったですね。いずれの取材も、福島のような大規模災害を二度と起こしたくないという想いが、彼らのロボット開発の根底にあったから実現したのだと思います。また、番組ではヒューマノイドの利点ばかりでなく、人の仕事を奪ってしまうのではないかといった将来への懸念にもスポットを当てています。と、ご覧になっていただきたいポイントは尽きませんが、まずは難しいこと抜きで、世界の最先端ロボットの凄さを楽しんでいただければ幸いです。ロボットが好きな方も、これまで興味のなかった方も、ヒューマノイドたちの想像を超える動きの数々、そして知能の高さに驚いていただけると思います。番組のナレーションを務めていただくのは、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の綾波レイ役でおなじみの林原めぐみさん。某研究機関で極秘に開発されている新型ヒューマノイドも、今回の番組で世界初公開されます。ぜひご覧ください。

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