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新・映像の世紀

シンプルな構成、エンターテインメント

映像で歴史を追体験する、歴史を見て楽しむ番組というのが新鮮でした。
テレビというのは歴史の専門家にほめてもらってもしかたがないところがあります。なぜなら学者なら知っていることばかりかも知れない。だけど、歴史のテーマから遠い人たちが、「あっ」というふうにのぞき込んでくる。近寄ってくる。歴史に興味のない人たちが見たくなるような感じで誘い込みたいと思ったのです。
興味のない人にもメッセージを届けるということですね。
エンターテインメントの味付けを残さない限り、しかめ面したドキュメンタリー番組を作ったところで視聴者は見てくれないと思い、あの11本はとにかく映像として面白いものは見せまくるというふうに割り切りました。みんな勉強しようと思ってテレビの前にいるわけではないのだから、なんとなく見ていて「おおーっ」となってチャンネルを変えずにちょっとだけ見ようかなという、テレビというのは、興味のない人を誘い込むことが重要なんです。
「これは何々の映像です」というスタイルのナレーションも独特でした。
本来、ナレーションの役割というのは、映像の説明はしないものなんです。映像の説明とは違う情報を語るというものです。その意味では、「映像の世紀」はディレクターが絶対に書いてはいけないといわれる説明的なナレーションですね。新人ディレクターの書く台本です(笑)それはひとえに、カメラが何を映してきたのかを描く番組で、歴史を解析する番組ではないからです。だから「これは何々の映像です」というコメントになったんです。
「●●の映像だと思われます」とか「●●、あるいは●●で撮影された映像です」とか、ちょっと自信なさげというか。あまりドキュメンタリーにはないスタイルもありますね。
カメラが映し出した映像が本物か偽物か、プロパガンダか再現映像か。そうしたことはわかる限りはコメントする。だけど歴史の専門家はいても、歴史的な映像の専門家がいるわけではない。この映像は「調べてみたらドイツかベルギーのものだとわかったけれど、それ以外わかりませんでした」とかね。そうするしかなかった。
20年前に放送された「映像の世紀」が自分の人生を変えたという人、いまなお心の底から愛している人たちがたくさんいます。
それはうれしいことですね。当時、NHKの番組としては比較的若い人たちが見てくださっていたようです。まさに彼らに見てもらいたいという思いがありましたから。それというのも学校で学ぶ歴史は、縄文時代や弥生時代、平安朝から江戸時代までは詳しいのに、現代史は、時間がなくてばたばたと終わってしまい、まともに勉強していません。20世紀のことをほとんど知らないということに納得がいかなかったからです。
この秋、デジタルリマスター版としてよみがえり、2016年の元日には一挙放送も予定されています。
世の中の事象はすべて過去の連鎖上にあります。しりとりのように。小さい子どもが「なんで、なんで?」と聞くように、つながって戻ってくる。過去を知らない限り未来はわからないし、過去の出来事が因果関係で現れてくるというのが歴史の本質なので連鎖というのはとても重要です。第一シリーズでは、意図的にそのことを描いてはいなかったけれど、「新・映像の世紀」が連鎖を色濃く打ち出しているので、そうした視点でも見ていただけたらいいですね。
  • 新・映像の世紀 01
  • 新・映像の世紀 02
  • 新・映像の世紀 03
  • 新・映像の世紀 04
  • 新・映像の世紀 05

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