[BS1] 月曜~水曜 午後11時~ [再放送] 月曜~金曜 午後6時~

2009年1216日(水)

精子が減っていく・・・
~環境ホルモン研究の最前線~ 

環境ホルモンが人体および生物に与える影響について、世界各国で進められている最新研究を紹介し、その影響について再考する。

コペンハーゲン大学スカケベク博士の調査チームは1992年の調査で、1938年のデータと比べ、約50年間でデンマーク男性の精子が半減していると発表。このデータには各国から批判が集まり、アメリカとフランスで再調査が行われた。すると、どちらもスカケベク博士のデータを裏付ける結果が出た。加えて、パリの精子バンクの調査では、20年間で精子が約40%減少し、奇形の精子や睾丸ガンも増えているという結果が出る。原因としてあげられたのは、1950年代~80年代にかけて、フランスで使われていた流産などの出産の異常を抑える薬に含まれていた女性ホルモンだった。

また、研究者たちは、環境ホルモンがヒトの男性生殖能力に強い影響を及ぼしていると考えられるため、このままでは、癌、免疫系障害、甲状腺異常など多くの疾病が発生すると警告する。

番組では、他にもアメリカの研究者による環境ホルモンとワニやカエルの“女性化”、生殖器の異常の関連性についての研究結果を紹介。いずれの研究結果も農薬や化学薬品がより多く撒かれた地域で異常が多く発生している。

環境ホルモンは本当に人体に影響を与えるのか。その答えが得られるまでにはまだ時間がかかる。コペンハーゲン大学病院は、オランダの400人の女性から生まれた子どもたちを今も追跡調査している。また、現状では微量であれば影響がないと言われている化学薬品だが、たとえ微量でも複数の化学物質を摂取したマウスに生殖器の異常が発生するなどの結果もある。このため、デンマーク政府は、2006年にいくつかの薬品が含まれた化粧品などについて、妊婦は使用しないようにと呼びかける勧告を出している。


<ヨーロッパ賞 報道番組部門 最優秀賞 受賞作品>

原題
Men in Danger
制作
Point du Jour (フランス 2007年)
初回放送
2009年2月5日(木)午後9時10分~
再放送
2009年2月12日(木)午前10時10分~
2009年12月16日(水)午前10時10分~

※放送日時及び放送内容は変更になる可能性があります。最新の放送予定はNHK番組表よりご確認ください。