2011年8月25日(木)
1963年にケネディ大統領が暗殺されたとき、アメリカが南ベトナムに派遣していたのは1万6千人の軍事顧問団だけだった。しかし後継のジョンソン大統領は、1968年までに50万人を超える実戦部隊を送り込み、破壊的な北爆作戦とその後10年に及ぶベトナム戦争の泥沼化を招いた。
ケネディが史上最年少の大統領として就任した1960年代は、米ソの対立が決定的となり、冷戦に伴う危機が世界各地で頻発した時代だ。ソビエトは、ドイツでベルリンの壁を建設、キューバでは核ミサイル基地の着工に乗り出しアメリカを牽制。百戦練磨の米軍の老将たちは威嚇的ともいえる態度で、武力で解決を図るようケネディに迫ったが、在任中に彼が首を縦に振ることは一度もなく、外交手腕を駆使し問題を解決した。
もしケネディが暗殺されず、次の大統領で再選されていたら、ベトナムとアメリカの双方に多大な犠牲を強いたベトナム戦争は回避できたのか?大統領在任中の発言や行動を分析することで大胆に予測する。
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