これまでの放送

2.4時間テレビ番外編 ~アセクシュアル・Xジェンダーの世界~

放送日

10月17日(木)夜8:00

再放送10月20日(日)0:00(土曜深夜)

出演者

ジミー大西ほか

2.4時間テレビ番外編 ~アセクシュアル・Xジェンダーの世界~
「愛の不自由」をテーマに8月の深夜に生放送した「2.4時間テレビ」には、様々な反響が寄せられた。中でも多かったのは、「LGBT」ではくくれない、性的マイノリティーの人たちからの声。今回はその中から、恋愛感情の有無にかかわらず誰にも性的に惹かれないという「アセクシュアル」、そして男性と女性の狭間で揺れる「Xジェンダー」の人たちの生きづらさを考える。

内容

出演者

  • ジミー大西さん (芸人・絵描き)
  • エミリーさん  (京都大学ジェンダー研究者/自称:クィア)
  • あかたちかこさん(京都精華大学非常勤講師)
  • 万次郎さん   (トランスジェンダー/芸人)

【アセクシュアル】アキさんの悩み「他人に性的魅力を感じない」

2.4時間テレビ番外編 ~アセクシュアル・Xジェンダーの世界~ 写真1

真夏の夜に放送された「2.4時間テレビ 愛の不自由、」。その反響は大きく200通ものメールが番組に寄せられた。中でも多かったのが、LGBTのカテゴリーに当てはまらず、生きづらさを抱えている方々からのメッセージ。まず、その中の一通、アキさんからのメッセージを紹介。「アセクシュアルで他人に性的魅力を感じない。人を好きになれてもセックスできない。『もったいない』『つまらないやつだ』と言われる。」――アセクシュアルとは、恋愛感情のある・なしに関わらず他人に性的魅力を感じない人のこと。アキさんに話を聞いてみると「あまり人に話せないので、自分の中に閉じこもってしまう。直接、同じアセクシュアルの人たちと話してみたい」という。

2.4時間テレビ番外編 ~アセクシュアル・Xジェンダーの世界~ 写真2

そこで、番組では、アセクシュアルの当事者たちの座談会を企画!参加してくれたのはアキさんのほかに、なおさん、ふみかさん。なおさんは恋愛感情はないが男性のパートナーと暮らしている。ふみかさんは恋愛感情も性欲も感じず、人と付き合った経験もないという。まず話題に上がったのは、「好きって何?」ということ。「飲み会とかで『彼氏いるの?』『好きなタイプは?』とか言われるけど、意味が分からない」「恋愛の定義についてみんなに聞いて回ったけど、どれにもあてはまらない」「『心がない』と言われたり、病気扱いされる」といった共通の悩みが。最後にアキさんが「(完全には)理解してもらえなくてもいいから、存在を否定しないで受け入れてほしい」と言うと、2人も大きくうなずいた。

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スタジオでは、大西瞳さんが開口一番「私、これまで陸上選手の後輩に会うたびに『彼氏つくらないの?もったいない!』とか言ってきた。そういうのがカミングアウトしにくくしているのかも」と反省しきり。セクシュアルマイノリティー当事者でジェンダー研究者のエミリーさんは「『性的欲求がない』イコール『恋愛感情がわかない』ではないことをまずわかってもらいたい。相手を嫌っているわけでもないし、病気なわけでもない。ただセックスをする欲求を感じないだけ」と話す。また、あかたさんは「LGBTという言葉が流行ったことの良さはみんなが興味を持ってくれたってこと。だけど(本来は人によって違うものなのに、カテゴリー化して)LGBTのことは分かるから完璧!私は誰も傷つけません!と思ってしまっているのは、ヤバイと思う」と警鐘を鳴らす。

【Xジェンダー】あーちりさんの悩み「男と女、どちらにもなりきれない」

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2つめに紹介するのは「あーちり」さんからのメッセージ。あーちりさんは「Xジェンダー」で身体の性は女だが「自分の中に男と女がいて、日によって割合が変わる。どちらにもなりきれないのが悔しい」という。そんな、あーちりさんに1日密着。朝起きるとまず鏡を見て、その日が男寄りか、女寄りかを確認するという。ちなみに取材した日は「女が4.5で、男が5.5」の割合だったそう。就職活動の際にもハイヒールなどの「女らしさ」を求められ、戸惑ったという。来年からどんな服で働けばいいのか悩んでいる。

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買い物の後、あーちりさんは恋人と待ち合わせ。恋人のりょうさんとは2年半付き合っているが性の悩みは少ししか話せていない。この日、初めてXジェンダーであること、そして「女寄りの時は彼氏として好きだけど、男寄りの時は性の対象として見られない」という複雑な気持ちを告白。りょうさんは「当事者ではないから分からない」と戸惑いつつも「知ったからこそ、今日はどういう日なのか察することができるからプラスになった」と言ってくれた。

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Xジェンダーの中には、あーちりさんのように性が男女の間で揺れる人もいれば、男でも女でもある人、男でも女でもない人、そして男と女の中間だという人もいる。
東京・新宿で毎月行われているXジェンダーの交流会にお邪魔した。交流会では「LGBTと言い切れない感覚がある。その曖昧なところをXと伝えるべきか?」「Xには未知数なところがある、それがもっと広まればいい。個々に違うことがXジェンダーだと理解してもらえたら」など自分の性とどう向き合うか話し合われていた。

性のカテゴライズには無理がある

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スタジオで、エミリーさんがあーちりさんに共感し、自身の性は「男性でも女性でもない、その外側」だと話すとゲストのジミー大西さんは頭を抱え「めっちゃ混乱してます」。また、あかたさんは「あーちりさん、毎朝、どっちの性か考えてメイクして・・・という段階がすごくしんどそう。『女だからこれをしないといけない』を一回外してみたらどうかな」と提案。「カテゴライズしようとすることに、もう無理がある」という声も。
番組の最後に、「2.4時間テレビ」でも披露したエミリーさん考案の「ジェンダー体操」を全員で踊ることに! 性別ってなに?アイデンティティーってなに?表現ってなに?――音楽に合わせてみんなで体を動かしながら、改めて考えた。

玉木幸則のコレだけ言わせて

玉木幸則のコレだけ言わせて

「ひとりひとりが違う。分類では語れない」

今回は見ていた人もみんな、ジミー(大西)ちゃんが「分からない、難しい」と言っていた反応と同じだと思う。僕もそうやし、実は当事者も含めて分からない部分はあると思う。つまり「今はこんな感覚かな?」とか、「去年まではこんな感じだった」とか、その時その時の感覚が“自分”やと思う。僕も“男らしく、女らしく”という言葉は嫌いやから、講演では“自分らしく”という言葉を使ってる。LGBTという言葉は理解できてない側がその枠を使って説明しているだけで、ほんとはそんな枠はなくて、ひとりひとりが違うはず。Xジェンダーでもセックスしてる人もいるし、してない人もいる。これは分類では語れないことなんやと思う。