土曜ドラマ
「足尾から来た女」

初回放送

2014年1月18日から放送[全2回]
毎週土曜 午後9時 総合

ストーリー

谷中村に住む貧しい農家の娘・新田サチ(尾野真千子)は、兄の信吉(岡田義徳)の仲介で「東京に出て雑誌『世界婦人』を主宰する福田英子(鈴木保奈美)の家政婦をしてくれないか」と正造先生(柄本明)に頼まれる。時は明治39年、政府は足尾銅山の操業を守るため、渡良瀬川下流の谷中村を池にし、鉱毒をそこに沈殿させようとしていた。東京に向かうサチには、国の監視役・日下部錠太郎(松重豊)が同行し、正造と福田家に集まる知識人をスパイさせようと言葉巧みに命じる。
住み込み先の福田家には、美貌の女主人・福田英子と年下の恋人・石川三四郎(北村有起哉)を中心に、幸徳秋水、大杉栄など時代を代表する社会主義者たちが出入りしていた。明治40年2月。足尾銅山の賃上げ闘争を支援する社会主義者達の言論活動は警察の弾圧に繋がり、石川三四郎も投獄されてしまう。三四郎の逮捕に罪の意識を感じたサチは福田家を飛び出すが、戻り着いた故郷で目にしたのは国の強制執行で打ち壊される自分の家だった。しかも強制執行の中心にいたのは、兄の信吉だった・・。

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各回のあらすじ

【前編】
明治末。足尾銅山の鉱毒に苦しむ谷中村の娘・新田サチ(尾野真千子)は、田中正造(柄本明)から東京の社会運動家・福田英子(鈴木保奈美)の下で家政婦として働いてほしい、と頼まれる。上京の際に兄の信吉(岡田義徳)の紹介で県の役人を名乗る男・日下部(松重豊)が同行し、福田英子の家で見聞きしたことを報告するよう指示される。福田家でサチは甲斐甲斐しく働き始めるが、知識人の家でただ一人文字が読めないことに密かに劣等感を感じる。そんな中、足尾銅山で労働者達がストライキを起こした。政府転覆のチャンスと捉えた石川三四郎(北村有起哉)達は田中正造率いる谷中村の活動と連帯しようと動き出すが・・。

【後編】
谷中村に戻ったサチが見たのは、国の強制執行によって崩れ落ちる実家の姿だった。しかも陣頭で指揮を執っていたのは、村を裏切った兄の信吉だった。故郷を失ったサチは英子に請われ福田家に戻るが、楳子(藤村志保)はリューマチで足を悪くして入院していた。楳子の着替えを届けに行った病院で、サチは女性看護師が献身的に患者を世話する姿に胸を打たれる。翌・明治41年。三四郎がようやく出獄してくるが、福田家は三四郎や病身の楳子を抱え、次第に困窮の度合いを増していく。家政婦として身を置くのが気づまりになるサチだが、ある日街中で石川啄木(渡辺大)と運命的な出会いを果たす。

キャスト

新田サチ(尾野真千子)
田中正造(柄本明)
福田英子(鈴木保奈美)
石川三四郎(北村有起哉)
景山楳子(藤村志保)
新田信吉(岡田義徳)
石川啄木(渡辺大)
日下部錠太郎(松重豊)
原敬(國村隼)

脚本・主題歌など

【脚本】
池端俊策
【音楽】
千住明

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