木曜時代劇
「銀二貫」

初回放送

2014年4月10日から放送[連続9回]
毎週木曜 午後8時 総合

ストーリー

舞台は商人の町・大坂天満。主人公の松吉は仇討ちで父を亡くし、自分もあわや討たれるかというところを、偶然居合わせた寒天問屋・井川屋の主人・和助に銀二貫で救われた元武士の息子である。生きるため井川屋の丁稚となった松吉だが、武士を捨て、商人の道を歩むことに心が揺れていた…。大火で焼けた天満宮再建のためにかき集めた大切な銀二貫で松吉を救った主人の和助や、信心深いが故に松吉に辛くあたる番頭の善次郎から、商人としての厳しい修行と躾を受ける。そして、小さな寒天問屋の暖簾をめぐる数々の事件を乗り越え、松吉は商人の道をゆっくり歩みながら成長していく。得意先の料理屋の娘・真帆との淡い恋も絡め、関西風情たっぷりの空気感の中で、涙あり笑いあり恋愛ありの人情時代劇を描く!

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各回のあらすじ

第1回「仇(あだ)討ち買い」
大坂天満の寒天問屋「井川屋」の丁稚・松吉(林遣都)には隠された過去があった―。今から4年前、苗村藩士・彦坂数馬(石黒賢)が建部玄武(風間俊介)という青年武士に仇討ちに会う。その時、たまたま居合わせた井川屋の主人・和助(津川雅彦)は、天満宮に寄進するつもりの「銀二貫」を渡して数馬の息子・鶴之輔(玉山詩)の命を救う。和助は身寄りを失った鶴之輔を井川屋の丁稚・松吉として育てようとするが・・・。

第2回「商人(あきんど)の誇り」
天満宮に寄進する「銀二貫」を貯めるため、仕事に精を出す井川屋の面々。ある日、配達に行った松吉(林遣都)は山城屋(渋谷天外)から意外な噂を耳にする。井川屋が老舗の料亭「浮舟」にだけ高級な伊豆産の寒天を卸し、他の店には安い寒天を卸しているというのだ。松吉は自分が昔、寒天場で修行していたことを話し山城屋の誤解を解くが、逆に山城屋から自分が井川屋を疑ったことを和助(津川雅彦)に言わないで欲しいと頼まれる。

第3回「ふたつの道」
寒天の産地を偽装していた「浮舟」に嫌気がさした元・板前の嘉平(ほっしゃん。)は一人娘の真帆(芦田愛菜)とともに料理屋「真帆家」を開業する。真帆は寒天を配達しに来る井川屋の丁稚・松吉にほのかな恋心を抱き、松吉も健気な真帆にしだいに心を許すようになる。そんな中、お里(いしのようこ)の義父が亡くなり葬儀のため暇を取ることになる。お里の留守の間、新しい女衆を雇うことになった井川屋だったが…。

第4回「さまよう心」
師走の大坂を襲った大火によって「真帆家」は焼失し、真帆と嘉平も行方不明となる。仕事に身が入らない松吉は夜を徹して二人を探すが、そのことを咎めた善次郎(塩見三省)と激しくぶつかる。実は善次郎にも火事にまつわる悲しい過去があったのだ―。それから5年後、「真帆家」の名物だった琥珀寒の偽物が出回る。松吉はその店を確かめにいくが、そこには店の主人と口論する成長した真帆(松岡茉優)の姿があった。

第5回「最後の約束」
京の大火事で寒天の仕入れ先を失った井川屋では、店を支えるため皆が内職に勤しむ日々であった。松吉への恋心を抱くお咲(浦浜アリサ)も、持ち前の明るさで井川屋の手伝いに励んでいた。しかし松吉は5年ぶりに再会した真帆のことが気がかりで仕事が手に付かない。そんな中、梅吉(尾上寛之)に山城屋への養子話が持ち上がる。ある日松吉は、団子屋のお広(映美くらら)の娘「おてつ」として第二の人生を生きる真帆と偶然出会うが…。

第6回「ふたりの夢」
「腰の強い寒天を作る」という真帆との約束を果たすため、松吉は半兵衛(板尾創路)の寒天場に行くことを決意する。和助は松吉の覚悟を知り、冬の間だけ寒天場に行くことを許す。梅吉も山城屋への養子話があることを隠し、松吉を快く送り出す。半兵衛とともに試行錯誤を繰り返す松吉はある日、トコロテンの天突を使って寒天を細くすることを思いつく。

第7回「糸寒天の味」
寒天場での4度目の冬を迎えた松吉は、真帆との約束である腰の強い寒天を作ることが出来ず苦しんでいた。疲労の末倒れてしまう松吉だったが、寒天を雪の中で放置したことが功を奏し、ついに「糸寒天」を完成させる。井川屋の糸寒天を使った和菓子は、その歯ごたえが受け、飛ぶように売れる。梅吉も晴れて山城屋への養子縁組が決まり、松吉にもお咲との縁談話が持ち上がる。そんな中、またもや大坂の町を大火が襲う…。

最8回「追いかけてきた過去」
17年前、松吉の父・数馬を仇討ちし、「銀二貫」を受け取って行方をくらましていた建部玄武が井川屋を訪れる。不治の病で余命いくばくもない玄武は、命あるうちに仇討ちの真相を松吉に伝えたい、と大坂にやってきたのだ。玄武の口から17年前に苗村藩で起きた事件の驚くべき真相が語られる。一方、団子屋「おてつ」として生きる真帆のもとでは、お広が死の床に伏せていた…。

第9回「井川屋の暖簾(のれん)」
お広を亡くし気落ちする真帆のもとを訪れた松吉は、真帆と互いの愛を確かめあう。和助に夫婦になりたい旨を報告しにいくが、祝言を挙げるのは井川屋が晴れて「銀二貫」を天神さんに寄進してからにしたいと申し出る。和助はその願いを受け入れ、さらにその時には井川屋の暖簾を松吉に譲りたいと言う。そんな折、松吉は団子の餡を寒天で固めて羊羹を作ろうと考えるが…。
…松吉、そして和助や善次郎の商人の心意気がひとつの奇跡を起こしていく。

キャスト

松吉(林遣都)
真帆(松岡茉優)
善次郎(塩見三省)
真帆の少女時代(芦田愛菜)
お里(いしのようこ)
嘉平(ほっしゃん。)
梅吉(尾上寛之)
半兵衛(板尾創路)
彦坂数馬(石黒賢)

脚本・主題歌など

【原作】
高田郁

【脚本】
森脇京子、岡本貴也

【音楽】
サキタハヂメ

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