BS時代劇
「陽だまりの樹」

初回放送

2012年4月6日(金)から放送[連続12回]
毎週金曜午後8時 BSプレミアム

ストーリー

時は幕末。開国から戊辰戦争、そして明治維新という大変革の時代の中、友情で結ばれた対照的な二人の若者がいた。☆義に生きた男・伊武谷万二郎。腕は立つが世渡り下手の武士。倒れゆく幕府に忠誠を尽くす。☆情に生きた男・手塚良庵。女にだらしないが腕利きの蘭方医(らんぽうい)。原作者・手塚治虫の曽祖父。それぞれの信念を貫き自らの人生を切り拓こうとした二人の若者が、藤田東湖・福沢諭吉・西郷隆盛など歴史上の人物たちとの交流を経て成長する姿を描く幕末青春譚(たん)。

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各回のあらすじ

第1回「若き獅子たち」伊武谷万二郎(市原隼人)は、無骨でまじめ一方な武士のかがみのような男。入門した道場で門弟たちと騒動を起こし、真剣勝負のあげくに傷を負う。蘭(らん)方医の手塚良庵(成宮寛貴)が、嫌がる万二郎の傷口を縫い合せるが、これが良庵の初めての手術だった。万二郎は、ひそかに心を寄せるおせき(黒川芽以)に良庵も気があることを知り、おせきを守ろうと心に誓う。だが、良庵が刺客に襲われ、万二郎がその危機を助けるはめに。
第2回「恋の鞘(さや)当て」田東湖(津川雅彦)に面会した万二郎(市原隼人)は、自分が倒壊寸前の幕府の支えになろうと決心する。痘瘡(とうそう)に苦しむ庶民を救うため、良庵(成宮寛貴)は父・良仙(笹野高史)と共に種痘を広めようとするが、敵対する漢方医が差し向けた刺客に狙われる。おせき(黒川芽以)が種痘所開設のために良庵の手伝いを始めたことが気になる万二郎は、良庵の家に頻繁に顔を出すようになった。そんな時、せきが暴漢に襲われる。
第3回「天地鳴動」「抜け駆けはしない」という良庵(成宮寛貴)との約束に従い、万二郎(市原隼人)は、おせき(黒川芽以)に思いを告げることもなく、ただおせきの警護役に徹していた。江戸が大地震に見舞われ、万二郎はおせきを助けようと奔走する中、多くの人々の命を救う活躍を遂げる。大坂に到着した良庵は、学問そっちのけで遊んでいたが、なじみの女郎が急な腹痛からあっけなく亡くなり、その死の真相を知ろうと遺体を解剖しようと試みる。
第4回「異人との遭遇」万二郎(市原隼人)は、大地震の際に町民の命を救った功績から老中との面会を許され、伊豆の下田奉行所行きを命じられた。大坂の適塾に入門した良庵(成宮寛貴)は、蘭(らん)学を学びながら、種痘所で痘瘡(とうそう)撲滅のため、懸命に働く。アメリカ使節団を征伐するつもりで下田に来た万二郎だが、使節団の護衛が仕事だと知ってがく然とする。ところが、万二郎の目の前で、通訳のヒュースケンが暴漢に襲われる。
第5回「父の仇(かたき)」万二郎(市原隼人)は、父・千三郎(西岡徳馬)が、江戸城の奥医師が差し向けた刺客に殺されたと知り、がく然とする。大坂での蘭(らん)学修業を終えた良庵(成宮寛貴)は、江戸への道中、つね(大塚シノブ)という娘と深い関係になる。江戸に戻った良庵は、親が用意していた見合い話を断ろうとするが、その相手がつねだと分かって断れない。父を襲った刺客を捜し当てた万二郎は、母に別れを告げ、死を覚悟して決闘に挑む。
第6回「蘭方医(らんぽうい)対 漢方医」米国使節団の警固役となった万二郎(市原隼人)は、通訳のヒュースケン(エリック・ボシック)を暴漢から救った。そんな万二郎に、薩摩藩の西郷(蟹江一平)という男が近づき、幕府の改革を一緒に進めようと誘う。ところが、万二郎は幕府改革派失脚のあおりを受けて警固役を解かれ、謹慎処分を受けてしまう。良庵(成宮寛貴)は、重い病気にかかった将軍の治療法を見つけるため、謹慎中の万二郎と共に決死の行動に出た。
第7回「コロリと安政の大獄」江戸にコロリ(コレラ)が大流行し、良庵(成宮寛貴)は、母・お中(古手川祐子)を失う。万二郎(市原隼人)の母・おとね(池上季実子)もコロリにかかるが、おせき(黒川芽以)が必死に看病し、一命を取りとめた。浪人殺しのぬれぎぬを着せられた万二郎は、ろう獄に入れられ、薩摩藩士・西郷(蟹江一平)らと何を画策しているのかを白状せよと拷問を受ける。良庵は万二郎を救うため、医者ならではの一計を案じる。
第8回「求婚と暗殺」井伊大老一派が失脚し、晴れて自由の身となった万二郎(市原隼人)は、再びアメリカ人警固の役に就き、おせき(黒川芽以)に念願の結婚を申し込んだ。父・良仙(笹野高史)を亡くした良庵(成宮寛貴)は、父の名を継いで診療所を続ける自信が持てずに悩む。万二郎が結婚話を正式に進めようとしたある日、突然、おせきが尼寺に出家してしまう。驚いた万二郎は尼寺に押しかけるが、どうしてもおせきに会わせてもらえない。
第9回「万二郎初陣」幕府軍の歩兵隊隊長となった万二郎(市原隼人)は、農民たちを集めて訓練を行っていた。尊王攘夷を旗印に暴れ回っていた真忠組の討伐を命じられ、首謀者の一人が父の敵・楠音二郎(西ノ園達大)と知り、この戦いにいっそう闘志を燃やす。良庵(成宮寛貴)は、亡父・良仙の名前を継いで医療に励んでいたが、幕府軍の軍医となり、万二郎と共に戦地に赴くことになる。その戦場で万二郎は、綾(大塚千弘)と出会う。
第10回「禁じられた愛」真忠組を討伐した万二郎(市原隼人)は、首謀者だった楠音二郎の妹・綾(大塚千弘)から命を狙われるが、逆に綾を傷つけてしまい、手厚く看護する。兄の敵討ちをあきらめた綾は、女郎に身を落とす。良仙(成宮寛貴)は、お品(笛木優子)に頼まれて子どもに種痘を施したところ、父親の陶兵衛(小沢和義)が良仙を殺すと息巻いて現れた。万二郎が寸でのところに駆けつけ、ついに万二郎と陶兵衛の因縁の決着をつける死闘が始まった。
第11回「運命の分かれ道」万二郎(市原隼人)は、寝たきりになった綾(大塚千弘)の世話を母・おとね(池上季実子)に託し、長州征伐に赴いた。綾が夫の敵・楠音二郎の妹ということが許せないおとねは、綾を看病しないまま放置して殺そうと考えたが、良仙(成宮寛貴)にその心を見透かされてしまう。坂本龍馬(賀集利樹)ら反幕府勢力と通じていると誤解を受けて歩兵大隊長の職を解かれた万二郎は、江戸に戻り、ひそかに幕府閣老たちの暗殺を計画するが…。
第12回<終>「獅子たちの旅立ち」万二郎(市原隼人)は、重役たちを暗殺して幕府政権を建て直そうと考えていたが、江戸城が新政府軍に明け渡され、その計略はとん挫した。綾(大塚千弘)は、万二郎の看病のおかげで意識を取り戻し、その様子を見た良仙(成宮寛貴)が2人を結婚させようと言いだす。だが、祝言の夜、万二郎は夫婦になったばかりの綾に離縁状を渡し、「上野の彰義隊に加わり、最後まで幕府のために戦う」と言い残して家を飛び出した。

キャスト

伊武谷万二郎(市原隼人)
手塚良庵(成宮寛貴)
おせき(黒川芽以)
伊武谷千三郎(西岡德馬)
おとね(池上季実子)
手塚良仙(笹野高史)
お中(古手川祐子)
おつね(大塚シノブ)
お品(笛木優子)
綾(大塚千弘)
藤田東湖(津川雅彦)

脚本・主題歌など

【脚本】
前川洋一
【原作】
手塚治虫「陽だまりの樹」
【主題歌】
指田郁也「花になれ」
【音楽】
本多俊之

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