連続ドラマ
「火消し屋小町」

初回放送

2004年7月12日(月)から放送[連続20回]
午後11時

ストーリー

人の役に立ちたいという高邁な理想とは無縁、成り行きで消防士の世界に入った、楽して生きたい快楽主義者のヒロインが、訓練や仲間との触れ合いを通じて、消防士という仕事の醍醐味に少しずつ目覚めていくプロセスを描く、一人の女性の成長物語です。

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各回のあらすじ

第1回「人生はちょろい?」
コネで入社した会社で、暇をもてあそんでいる南夏子(池脇千鶴)。恋人で漫画家の乾伸郎(鳥羽潤)。ある日、南が会社に行くと社長が夜逃げして会社が倒産。家賃も払えない中、パソコン検索で偶然見つけた消防士の試験を受験すると、見事合格。“人生はちょろい”と思うが、厳しい消防士の訓練でボヤ騒ぎを起こす。

第2回「人生はちょろい?」
ボヤ騒ぎの罰として、トイレ掃除を命じられた南とこずえ(ベッキー)。休日明けの訓練中、はしごをロープで固定する訓練で、ロープを適当に結んでいた南は、ロープがはずれ、こずえを危険な目にあわせる。

第3回「人生はちょろい?」
こずえを危険な目にあわせた件で、辞表を教官に出す南。南のことを良く思っていないこずえは、訓練中にホースの水圧を上げ南を危険な目にあわせるが、その夜、岡班長(杉田かおる)はこずえに、一人でもくもくとロープの結び方を練習している南の姿を見せる。帰宅日の夜、南たちはコンビニでの買い物帰りに火事に遭遇。装備を付けないで消火作業をしないという決まりを無視し…。

第4回「人生はちょろい?」
消防車が到着、鎮火するが、火事の恐ろしさを実感する南たちだった。数ヵ月後、南たちの訓練の成果を見せる参観日。放水訓練中、冬吉(大杉漣)と恋人の伸郎が見守る中、ホースの脱着部分がはずれ、訓練がむちゃくちゃになりかけるが、南の機転で無事に参観が終了。そして迎えた卒業式。それぞれの配属先から車で迎えが来る中、南の目前には自転車で沼川出張所の尾形所長(間寛平)が現れた。

第5回「同じ釜のメシ」
着任のあいさつ後、現場に立つ夏子の初仕事は、心臓まひで倒れた老人の蘇生だった。そこで夏子はマウスツーマウスという要救助者と直接唇をつける人工呼吸にちゅうちょしたため、三国(大森南朋)にきつく諭される。そのとき、現場に居合わせたマウスツーマウスを見た父・冬吉は卒倒、また、他人と唇を重ねた夏子を見た恋人の伸郎は、夏子の消防士という仕事にねたましい気持を抱く。

第6回「人生はちょろい?」
いつ出動指令が入るかわからない沼川出張所では、メンバーが交代制で料理を作る。ついに夏子の番が回ってきた。しかし、夏子のひどく下手な料理に、メンバー全員が閉口する。1か月たっても火災現場への出動がなく、やる気を持て余していた夏子は現場の最前線で生き生きと働いている消防学校の同期・相原こずえと会う。

第7回「人生はちょろい?」
現場で役に立っているこずえを見て、うらやましがっていた夏子に与えられた仕事は、幼稚園児の所内見学案内だった。見学案内の仕事を軽んじていた夏子は、またもや三国にきつくしかられる。ある日、夏子は火事で家から避難した少年に遭遇。母親の形見のビデオが家に残されていると知った夏子は火の残る家に飛び込んだ。勝手な行動を再びたしなめられる夏子だったが…。

第8回「人生はちょろい?」
徐々に仲間として認められてきた南夏子だったが、依然として火災現場への出動はなかった。あるのは、縁側の下から出られない子猫や、木から下りられない九官鳥の救助などだった。そしてついにラブホテル火災に出動するときがやって来て、夏子は、はしご車による救助を任される。一室で逃げ遅れた男性客の救助に向かう夏子だったが、出てきた客は、夏子の恋人・伸郎だった…。

第9回「恋のボヤ騒ぎ」
浮気現場で伸郎を救助した夏子は、こずえの部屋に転がり込んだ。伸郎のことをふっきるため、前線での消火活動を経験したいと中山隊長(細川茂樹)に訴える夏子だったが、与えられた仕事は住民参加の消火訓練だった。怒りがおさまらない夏子は、伸郎が謝罪に来ても話を聞こうともせず、ホースで水をかけて追い返した。

第10回「恋のボヤ騒ぎ」
ある日、夏子は、三国とこずえのために合コンを設定した。そこで三国は、夏子の高校の同級生・成美(大河内奈々子)に理想の男性と言われ、すっかり浮かれてしまう。結婚を意識した三国は、なぜか夏子を付き添いに、初めての遊園地デートに行く。そこで施設の火事に遭遇し、取り残されたかもしれない子供を救助すべく、成美をおいて夏子と火の中に飛び込む…。

第11回「恋のボヤ騒ぎ」
幸い、子供は事故に巻き込まれていなかったが、けがを負った三国を前に、成美は皆を守る消防士ではなく私だけを守ってくれる人がいいと告げ、三国の恋は1週間で終わった。雑居ビル火災で中山は風邪で体調不良の三国を外し、夏子と二人で生存者確認のため突入したが、予想以上の煙に退路を見失ってしまう。やがて二人ともボンベの酸素が底をつき、絶体絶命の危機が訪れる。
第12回「恋のボヤ騒ぎ」
難を逃れた中山は、部下の夏子を危険にさらしたことを悔い、異動願いを書こうとしたが、反対に完璧な人間はいないと夏子に諭される。そして、夏子の判断力と、こずえの知識で火災現場の人たちを的確に救助したりと、夏子は少しずつだが成長していく。浮気現場を目撃された伸郎は遠回しの表現は通用しないと冬吉からアドバイスを受け…。

第13回「火事、オヤジ」
夏子の消防士姿が火消し屋小町としてテレビで紹介されたが、相変わらず夏子の父・冬吉は夏子が消防士であることに大反対で、テレビ局に抗議の電話をする。

第14回「火事、オヤジ」
服部の一人娘・百合がテレビでの夏子の姿にあこがれ、消防士になると言いだしたのだが、服部は危険な仕事だと猛反対した。風呂の空だきがきっかけで知り合った、一人暮らしのお年寄り・ハナ(高田敏江)は、夏子に会いたいがために消火器の相談などを持ちかけていたが、わざとボヤを起こすなどエスカレートしていった。

第15回「火事、オヤジ」
通夜のローソクが引き起こした火災の現場にいた夏子は、遅れて駆けつけた娘が死んだ父と対面しているのを見て、父の冬吉のために料理を作りに行く。服部は、成長していく子供に対する親の複雑な気持ちを打ち明けると、夏子は服部のために一肌脱ぐのだった。そして、夏子を狙った放火魔のストーカーが現れる。

第16回「火事、オヤジ」
夏子を狙ったストーカーは、ついに、行きつけの居酒屋にまで放火する。夏子を守ろうとする、署員・三国や恋人・伸郎だったが、ストーカーは卑劣にも夏子の実家に火をつける。父・冬吉が室内に取り残されている可能性があり、夏子は自ら突入を志願する。

第17回「あたしは消防士」
夏子は、ストーカーに実家まで焼かれてしまった。犯人が捕まらず、いら立ちを隠せない夏子だったが、中山たちが出勤前に見回りをしたり、岡班長たち同期の励ましの言葉に、気持を入れ替えて仕事に精をだす。家を失った冬吉は、伸郎と夏子が暮らすアパートに厄介になることになった。夏子の身に危険が迫り、一番近い存在でいたいと願う伸郎は、突然プロポーズをする。

第18回「あたしは消防士」
伸郎からの突然のプロポーズに、返事をはぐらかした夏子。夏子は伸郎に、実際の火災現場で危険なときは、消防の同僚が助けるのだからと強がって見せ、伸郎を落胆させる。放火魔の足取りがつかめずに焦る隊員たちの前に突然、放火魔の目撃情報と同じ格好をした男が現れたが、それは夏子の昔の恋人・リョウ(金子昇)だった。

第19回「あたしは消防士」
数年ぶりに出会った夏子の元恋人・リョウは、過去に数回、家で原因不明の出火をしていたため、同僚の三国たちに放火魔と疑われる。夏子は否定するが、リョウが妻の真理子(fumiko)を家に置いたまま家出しているのがわかり、不審に思う。実は、過去の不審火は帰ってこないリョウを呼び戻すため、真理子が自ら引き起こしたボヤだった…。

第20回「あたしは消防士」
夏子の携帯に、放火魔から実家の焼け跡に呼び出しがかかる。夏子が駆けつけると、そこにいた放火魔は焼け跡の廃材に再び火をつけて逃げる。夏子は懸命に消火するが、崩れ落ちてきた柱の下敷きになってしまう。のちに、消火を終えたこずえと三国が現場検証していると、伸郎がかけた携帯電話の着メロが鳴ったことで、夏子は発見される。そしてストーカーは逮捕され…。

キャスト

南 夏子(池脇千鶴)
乾 伸郎(鳥羽 潤)
相原こずえ(ベッキー)
山田花子(櫻井淳子)
岡 正子(杉田かおる)
三国 守(大森南朋)
中山圭介(細川茂樹)
服部正和(石丸謙二郎)
川西太一(石井康太)
大和教官(西郷輝彦)
尾方所長(間 寛平)
東ママ(山寺宏一)
南 冬吉(大杉 漣)

脚本・主題歌など

【脚本】
中谷まゆみ
【原作】
逢坂みえこ「火消し屋小町」
【音楽】
MOKA

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