時代劇シリーズ
「慶次郎縁側日記」

初回放送

2004年8月27日(金)から放送[連続10回]
毎週金曜午後9時15分 総合

ストーリー

時は1800年代初め。森口慶次郎(高橋英樹)は、一人娘の三千代(岡本綾)を祝言の直前に、不幸な事件で失い、娘婿となるはずだった晃之助(比留間由哲)を養子に迎える。
それから3年後、晃之助に家督を譲り、嫁に皐月(安達祐実)を迎えて、隠居する。慶次郎は、新婚夫婦とは同居せずに、根岸の里で、商家の別荘の寮番(管理人)になる。男に乱暴され、自害した最愛の娘を弔い、心に背負った傷を癒すための、慶次郎の第二の人生が始まる…。

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各回のあらすじ

第1回 「その夜の雪」
定町回り同心を隠居した森口慶次郎(高橋英樹)は、養子の晃之助(比留間由哲)と皐月(安達祐実)の祝言の直前に、根岸で商家の別荘の寮番(管理人)になって家を出る。事の始まりは3年前、晃之助を婿に迎える祝言を控えて、慶次郎の娘・三千代(岡本綾)が男に乱暴され自害した事件にあった。手先の辰吉(遠藤憲一)や吉次(奥田瑛二)が止めるのも聞かず、慶次郎は男(若松武史)を探しだし、娘のあだを討とうとする。

第2回 「傷」
娘の三千代(岡本綾)の自害から1年半。慶次郎(高橋英樹)は晃之助(比留間由哲)を養子に迎え、定町回りの見習いとして教育する。料理屋のおかみ・お登世(かたせ梨乃)の相談事を晃之助が引き受けると、かえって問題を大きくし自己嫌悪する。ある夜、晃之助は皐月(安達祐実)と運命的に出会う。そのころ、札差の番頭・七五郎(勝村政信)が女(遠藤久美子)絡みで事件を起こす。晃之助は事件に誠実に取り組むのだった。

第3回 「花嫁」
三千代(岡本綾)が亡くなって3年。定町回り同心の森口慶次郎(高橋英樹)は隠居し、跡を継いだ養子の晃之助(比留間由哲)に嫁をもらおうとする。酒問屋山口屋の大番頭・文五郎(山崎銀之丞)の仲介で、神山家の娘・皐月(安達祐実)に話が行く。晃之助にあこがれていた皐月は両親を必死で説得し、嫁入りが決まる。だが祝言を控えて、慶次郎は根岸の別荘の寮番となって転居。ところが花嫁衣装を盗まれて、祝言は取りやめとなる。

第4回 「お見舞い」
祝言を挙げて3日、皐月(安達祐実)は町回りの内儀として未熟さを痛感。寮番となって半月の慶次郎(高橋英樹)も家事一切、何もできない。何をしても飯炊きの佐七(石橋蓮司)にかなわない。そんな折、料理屋のおかみ・お登世(かたせ梨乃)が相談に来る。店の女中・おすみ(西原亜季)がお使いの金をごまかしていると言うのだ。調べると、独り暮らしの老女(松浪志保)を見舞い、身寄りのない二人が寄り添っていたと分かる。

第5回 「片付け上手 」
師走のすす払いを前に、慶次郎(高橋英樹)は部屋を片付けようとして進まず、佐七(石橋蓮司)に掃除の邪魔だと追い出される。町で、慶次郎は盗癖のある娘・おはる(加賀美早紀)を見つける。調べると、おはるの盗みは、半人前とばかにされた「仕返し」だと分かる。そして慶次郎は、おはるの思わぬ才能を見つける。おはるは片付け上手だった。立派な才能だと褒められて、少しだけ、おはるは自信がわいてくる。
第6回 「似たものどうし」
まむしの吉次(奥田瑛二)は、樽(たる)買いの少年・源太(巻島一将)に頼まれ、源太の長屋に「誰にも話すな、話せば死ぬ」と書かれた脅迫状を投げ込んだ男を探す。親が無く、幼い妹と二人暮らしの源太に、吉次は妹おきわ(近藤結宥花)との境遇を重ねる。ふと、源太が見かけた荷車引きの若い男が怪しい。吉次は慶次郎(高橋英樹)の許しを得て源太と妹を晃之助(比留間由哲)と皐月(安達祐実)に預け、長屋に張り込む。

第7回 「春の出来事」
慶次郎(高橋英樹)は、若い女・おせん(坂井真紀)とぶつかって、けがを負わせる。おせんの見舞いをきっかけに二人の逢(おう)瀬が始まる。人目もはばからぬ二人を「年がいもなく、若い女にだまされて」と、周りのみなが心配する。だが慶次郎は、何も無くなる老いの寂しさよりは「だまされてもいい、面倒をしょい込みたい」のだ。やがてこの恋は、おせんの夫・卯之吉(永岡佑)が慶次郎を襲うという事件を引き起こしてしまう。

第8回 「若き風」
慶次郎(高橋英樹)は、いじめられていた若い侍・秋元右近(佐藤貴広)を助ける。慶次郎の強さにあこがれ、仲間4人が入門を申し出て、別荘の庭はたちまちけいこ場に…。右近は貧乏御家人の後継ぎだが、絵描き志望。4人は御家人の三男・四男坊で、家は継げない。後継ぎがなぜ武士を捨てるのかと右近をいじめていたのだ。悩める若者と付き合ううち、慶次郎は彼らの若さ自体に嫉妬(しっと)する己に気付き苦笑する。

第9回 「佐七の恋」
心変わりした男の気を惹(ひ)こうと、おひで(加藤夏希)は狂言強盗をたくらみ、自分の太ももを深く傷つける。当然事件にはならず、おひでを養生させる間、慶次郎(高橋英樹)が根岸で預かる。男にだまされ続けたおひでは、純朴な佐七(石橋蓮司)に安らぎを覚え、佐七も口は悪いが妙に人懐こいおひでに惹かれていく。だが、酒を飲まずにいられないおひでを佐七が止めて口論になり、おひでは別荘を飛び出してしまう。

第10回 「皐月」<終>
皐月(安達祐実)は悩んでいた。いまだに晃之助(比留間由哲)は、許婚(いいなずけ)だった亡き三千代(岡本綾)を思っている。慶次郎(高橋英樹)の留守中、皐月は別荘に盗みに入ったお雪(中川安奈)を捕らえる。死んだ先妻の陰で苦しむお雪は、大工の後妻だった。自分と同じだ、何とかしたいと、皐月は慶次郎の手文庫に手をかける。見とがめた慶次郎に「親子じゃねえか、要るだけ取りな」と言われ、皐月は慶次郎の胸で泣く。

キャスト

森口慶次郎(高橋英樹)
森口皐月(安達祐実)
森口晃之助(比留間由哲)
森口三千代(岡本 綾)
お登世(かたせ梨乃)
佐七(石橋蓮司)
吉次(奥田瑛二)
辰吉(遠藤憲一)
安右衛門(江原真二郎)
おしづ(梅沢昌代)

脚本・主題歌など

【脚本】
宮村優子
山本むつみ
【原作】
北原亞以子「慶次郎縁側日記」 
【音楽】
川崎真弘
【演出】
吉村芳之

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