NHKスペシャル 終戦ドラマ
「気骨の判決」

初回放送

2009年8月16日(月)から放送
午後9時 総合

ストーリー

昭和17年、当時の首相・東条英機は政府に反対する国会議員を排除するため、衆議院を解散、総選挙を行なった。政府に非協力的な候補には露骨な選挙妨害が行なわれ、政府主導の大政翼賛会が議席を独占した。

選挙後、鹿児島選挙区の落選議員・兼吉征司(渡辺哲)を始めとする各地の候補者・有権者から選挙無効の訴えが大審院(現在の最高裁)に起された。裁判官の多くは時局を気にして尻込みするが、裁判長・吉田久(小林薫)だけは持ち前の実直さで取り組む。

吉田は、渋る大審院長・児玉高臣(石橋蓮司)を説得し、裁判官の西尾(田辺誠一)・梶原(田中哲司)と共に鹿児島に乗り込む。「選挙妨害は組織的に行なわれたのか」を究明するため、200人に及ぶ証人尋問を行うが、翼賛体制への支持が強く、誰もが選挙妨害の事実を話そうとしない。国民学校校長・伊地知(國村隼)は「誤りは東京から来たあなたたちにある」と、吉田たちへの敵意を露わにする。
吉田たちは、鹿児島県県知事・木島浅雄(篠井英介)が「翼賛候補者を支援するように」と伊地知たち地元有力者に命じた文書を手に入れ、木島知事の証人尋問を行なう。しかし、木島は事実を認めようとしない。

一方、吉田の自宅には特高による監視が行なわれ、監督省庁である司法省の大臣(山本圭)は原告側敗訴の判決を出すように命ずる。さらに時の首相・東条英機が直接、大審院に乗り込み「司法権が戦争遂行の障害になってはならない」と圧力をかける。 “戦争のために真実を曲げていいのか?”吉田がたどり着いた「判決」とは・・・。

キャスト

吉田久(小林薫)
西尾智紀(田辺誠一)
梶原忍(田中哲司)
吉田節子(麻生祐未)
兼良征司(渡辺哲)
松浦キク(京野ことみ)
伊地知健吉(國村隼)
木島浅雄(篠井英介)
児玉高臣(石橋蓮司)
竹下正弘(山本圭)

脚本・主題歌など

【作】
西岡琢也

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