土曜ドラマ
「TAROの塔」

初回放送

2011年2月26日(土)から放送 [連続4回]
毎週土曜午後9時 総合

ストーリー

― 太陽の塔 ― は、太郎の作品の象徴的な存在であり、あらゆる困難を乗り越え6000万を超える人々を熱狂に包み込んだ、1970年「大阪万博」のシンボルでもある。今もわたしたちを魅了してやまない「太陽の塔」に込めた、岡本太郎のメッセージとは何だったのか?
― 芸術の聖家族 ― と賛嘆された岡本家の人びと。太郎は、小説家・岡本かの子と漫画家・岡本一平の子として、芸術一家に生まれた。狂おしいまでに芸術を求める岡本家の魂は、若き日のパリ時代、戦争、戦後の日本を通じ、太郎をアバンギャルド芸術の道へと駆り立てて行く。それは、古い日本社会との戦いの連続であった。そして、生涯のパートナーであり、後に太郎の養女となる岡本敏子との出会い。
このドラマでは、1967年~70年の「太陽の塔」が出来るまでの万博の戦いを軸に、太郎、かの子、一平、敏子という「岡本家の人びと」の破天荒な人間模様を描いて行く。大正から昭和、戦争から高度経済成長、そしてパリと、時空を超え変化していくダイナミックな映像をベースに、伝説の芸術家・岡本太郎の全ぼうに、NHKが初めて挑む!

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各回のあらすじ

第1回「太陽の子」「人類の進歩なんかくそくらえ!」。昭和42年、「大阪万博」のプロデューサーに就任した岡本太郎(松尾スズキ)は真っ向からテーマに異を唱え、一大国家イベントと戦う決意を表明。それは、太郎をはぐくんだ岡本家の反骨精神でもあった。歌人の母・かの子(寺島しのぶ)、漫画家の父・一平(田辺誠一)、養子である秘書・敏子(常盤貴子)の4人が織り成す破天荒な家族もようを軸に「太陽の塔」をつくるまでの太郎の戦いを描く。
第2回「青春のパリ」「大阪万博」のプロデューサーに就任した岡本太郎(松尾スズキ)は、丹下健三(小日向文世)設計の大屋根を突き破る「ベラボーな塔」の建築を提案。そこには、太郎がパリで学んだ芸術精神が宿っていた。本格的に画家を志し、単身18歳でパリに渡った太郎(濱田岳)。異国の地で描くべき絵を求め、もがき苦しむ青春の蹉跌(さてつ)と、自らの芸術のために離れて暮らすことを選んだ母・かの子(寺島しのぶ)との激しい情愛を描く。
第3回「戦友」「絵画の石器時代は終わった!」。戦後の焼け野原に立った岡本太郎(松尾スズキ)は、先鋭的な芸術運動に乗りだし、日本の画壇に戦いを挑んでゆく。その姿に一目ぼれした平野敏子(常盤貴子)は、太郎の秘書になることを決意する。だが、芸術に全エネルギーを注ぎ込む太郎と公私を共にすることは、想像を絶する苦しみでもあった。やがて“生身の愛”を捨て去り、太郎と敏子が2人で作品をつくる覚悟を決めるまでのかっとうを描く。
第4回<終>「芸術は爆発だ!」万博の開催が近づき、岡本太郎(松尾スズキ)は追い込まれていた。発表した塔の評判が芳しくなく、予算も不足していた。交渉に駆け回る日々。敏子(常盤貴子)にも、“このまま太郎に尽くして何が残るのか”と、不安が募る。太郎は、そんな敏子のために塔の模型の背に、黒い太陽を描き入れる。「影だって燃えているんだ!」。1970年、ついに幕を開けた万国博にそびえる、太陽の塔。敏子には、まるでわが子のように思えた。

キャスト

岡本太郎(松尾スズキ)
平野敏子(常盤貴子)
岡本一平(田辺誠一)
青年時代の太郎(濱田 岳)
藤川昇一(山崎 一)
栗原智哉(正名僕蔵)
倉田清作(近藤公園)
小松左京(カンニング竹山)
堀口茂治(成宮寛貴)
福田恆在(嶋田久作)
坂崎康造(西田敏行)
大貫寅吉(平田 満)
大貫アイ(余貴美子)
東郷青児(中尾 彬)
丹下健三(小日向文世)
岡本かの子(寺島しのぶ)

脚本・主題歌など

【作】
大森寿美男
【主題歌】
美輪明宏「水に流して」
【音楽】
蓜島邦明
【演出】
梛川善郎(1)(2)(4)
福井充広(3)

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