永遠の若さと美貌を保つ秘薬は、死なない薬だった?!

永遠(とわ)に美しく…【坂本朋彦のシネフィル・コラム】

8月28日(水)[BSプレミアム]後1:00

若く美しくあることに執着するマデリンとヘレンは、大金を使って、永遠の若さと美貌を保つという秘薬を手に入れます。ところが、その薬には何があっても死なないという思いもしなかった作用が…。
今回ご紹介するのは、ブラック・コメディーの名作です。

若さを求めようとする女性の欲望をコミカルに描く!

マデリンを演じるのはメリル・ストリープ。俳優としては史上最多、21回のアカデミー賞にノミネートされ、主演女優賞2回、助演女優賞を1回受賞している、名優のなかの名優です。マデリンを演じるのはゴールディ・ホーン。「サボテンの花」(1969)でアカデミー賞を受賞、数々のヒット作に出演し、コメディエンヌとして知られています。同世代、当時40代だった2人は、互いをライバル視し、意地をはり合う中年女性を楽しそうに演じています。
共演はブルース・ウィリス。「ダイ・ハード」(1988)をはじめ、アクション映画で知られていますが、この映画では優柔不断なマデリンの夫を演じています。さらに、薬を渡す謎の女性を演じるのがイザベラ・ロッセリーニ。母は大女優イングリッド・バーグマン、父はイタリアの映画監督で「無防備都市」(1945)など、ネオ・レアリズモの巨匠ロベルト・ロッセリーニです。この作品では、母親譲りの美貌と色気で、セクシーで妖しい美女を演じています。

監督は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」3部作(1985~)で世界的なヒットメーカーとなったロバート・ゼメキス。アカデミー賞を受賞した「フォレスト・ガンプ 一期一会」(1994)、アニメと実写を融合させた「ロジャー・ラビット」(1988)、デジタル技術を駆使したSF「コンタクト」(1997)やスリラー「ホワット・ライズ・ビニース」(2000)、3Dアニメ「ポーラー・エクスプレス」(2004)、3D実写の「ザ・ウォーク」(2015)、全編デジタル撮影の「マリアンヌ」(2016)、モーション・キャプチャーで、フィギュアが生きているかのように活躍する最新作「マーウェン」(2018)と、常に新しいテクノロジーを駆使して、誰も見たことのない映像を作りだし、物語を語ってきた映画作家です。この作品でも、視覚効果や特殊メークを使って、ゴールディ・ホーン演じるヘレンが不摂生な生活から太ってしまった姿や、2人が薬によって、美しいボディーラインに変身したり、「エクソシスト」(1973)のように、首が回転したり、お腹に大きな穴があいたりと、次々に不思議な映像を作りだし、若さを求めようとする女性の欲望をコミカルに描いていきます。

ゼメキス監督ならではの映像美学とドライでシュールな物語をお楽しみください。

【放送日時】
プレミアムシネマ「永遠(とわ)に美しく…」
8月28日(水)[BSプレミアム]後1:00〜2:44

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坂本朋彦

【コラム執筆者】坂本朋彦(さかもと・ともひこ)

1990年アナウンサーとしてNHK入局。キャスターやニュースなどさまざまな番組を担当。2014年6月からプレミアムシネマの担当プロデューサーに。

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